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短歌/猫短歌:安心と寝不足

明け方に君の寝息で目が覚めた耳を擽る吐息が漏れる/銀猫
あけがたにきみのねいきでめがさめたみみをくすぐるといきがもれる

 恋人同士の共寝な感じでもありますが、わたしにとってのこの光景は、もっぱら猫との共寝です。共寝というよりは、添い寝か。しかも、されている方かもしれません。

 ほかの飼い猫さんたちでもめずらしくないと思うのですが、我が家の猫娘たちは、夜、人間が就寝するタイミングで次女猫も三女猫も寝ます。
 ふたりとも、まずはパートナーの枕元で寝始めますが、明け方あたりにわたしの枕元に移動してきます。ちなみに、人間同士は別の部屋で別寝です。

 わたしは猫たちが枕元に来ることを前提に寝ているので、もともとベッドの端に寄っています。そして、枕の横にそこそこ広い猫様スペースを確保しています。

 三女猫はそれを正しく理解していて、猫様スペースにゆったりと陣取るのですが、次女猫はなぜかいつも、わたしのアタマにかぶさるように場所を定めます。

 そして、イビキをかく… 

 そうです、ほんとうは「寝息」ではなく「イビキ」です。小さなカラダのわりには、デカいイビキ。心配で病院で診てもらったこともありますが、短頭種ゆえしかたがないことだと言われました。ブルドッグがイビキを掻きやすいのと同じってことですね。

 それで、バッチリ目が覚めます。いやいや、寝るのがだいたい2時前後なので4時や5時に起きたくないんですが、だいたいそのくらいの時間帯にやってくるので、起こされてしまいます。

 規則正しいリズムでのイビキ、もとい寝息はきちんと二度寝に誘ってくれるので安心感はあるのですが、一度起きてしまうと、結果は寝不足です。だから、基本的に毎日、気分は寝不足です。

 それでも、猫といっしょに寝ることはやめられませんけれど。

 この短歌は、短歌マガジン(次世代短歌)【100音短歌】12/1 今日の一音「あ」に投稿したものです。

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北乃銀猫
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