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短歌:トラウマ

写真消すようにすべてを消せるなら思い出なんかこわくないのに/銀猫
しゃしんけすようにすべてをけせるならおもいでなんかこわくないのに

 二ヵ月ほど前にPCが壊れ、新しいPCに乗り換えました。Windows10から、ようやく11のユーザーになりました。

 かつてわたしが仕事をしていた職場は、分野で言えば情報系でした。その筋の専門家ではないわたしであっても、Windows10までのOSの移行やPC乗り換えにはそこそこ慣れていたし、それこそ専門家である同僚たちがいろいろバックアップしてくれたので、毎回、大して困ることもなくセットアップできていました。

 しかし、今回は違います。だいたい、職場に行くだけで自然と耳に入ってきていた、新OSの弱点やクセなどの情報もほとんどなく(自ら調べていないとも言う)、また、PCの昇天が突然だったことにより、精神的に過酷な新PCセットアップとなりました。

 OneDriveの概念がよくわからない状態でデータ移行をしたら、クラウドであるOneDriveに大量のデータを流し込んでしまい、いろいろな処置が後手後手となり、ついに、先日、アカウント凍結予告が突きつけられました。

 さすがに凍結はまずいので、一念発起してパートナー(専門家)に泣きつき、やっとのことでOneDrive内のデータを全消去し、たぶん、めでたく、PCとの同期を切り、勝手にクラウド上にアクセスしない設定に持ち込むことができました。たぶんね。

 クラウドには全面的な信頼を置いていないので、可能な限り、まだクラウドを使いたくないのです。

 今回OneDriveから大量に消去したデータの殆どは、猫家族の写真です。つまりは、彼らとの思い出です。
 バックアップとわかっていても、思い出を消去するのってつらい作業です。

 この短歌の心情、こじれていますね。
 ネメシアの花言葉のひとつは、「過去の思い出」だそうです。

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北乃銀猫
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