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今一度、ラベンダー品種を比べてみる

連年の統計上、ラベンダーが青々としているのも残り20日くらい…
去年は10/29にラベンダー株の強剪定(冬支度の刈り込み)を行い、シーズンの活動を終えていましたね!


いやぁ〜たくさんのラベンダーを植えた今年も早かったなぁ〜。
田舎生活が充実するあまり時間の流れもあっという間…これぞCoL

2020年度の当ブログ では実に多くのラベンダーが登場しましたね!
私の畑では未開花の品種含め実に22種類(120株)にもなりました。


と ・ い ・ う ・ こ ・ と ・ で

今一度、過去登場したラベンダーたちを見比べてみよーう!
という回にしたいと思います!

ではではさっそく!!
湿気に弱いが寒さに強いとされるベーシックな北海道品種から…!

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富良野の景色をつくる代表的な2品種、3号濃紫4号おかむらさき
富良野へラベンダーを見に行くとこの2品種はまず見ないことはない!ってほどありふれた品種です。
北海道のラベンダー史半世紀の寒さ厳しさで選抜された歴史ある品種。
(おかむらさきは栽培の関係上、ドライサンプルしかありません)

特徴は見ての通り、3号濃紫は穂先にまとまってボワっと花穂が着くのに対し、おかむらさきは長い花穂が特徴です。
香りもまた違っていて、3号濃紫は甘い香りなのに対し、おかむらさきはシャープで洗練された、透き通るような甘い香りとなっています。
(エフゲニーマエダ調べ)

おかむらさきについては、富良野でもっとも有名なラベンダースポットであるファーム富田'開祖の父'である「富田忠雄の愛したラベンダー」としても数々の書籍で記載があり有名ですね!

エフゲニーマエダとしてはどちらかというと、3号濃紫の方がTheラベンダー!というイメージ(笑)

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続いてナナ成沢バイオレットメモリー
これらは上記3号濃紫とおかむらさきを元に品種改良された、モダン北海道ラベンダーといったところ。

花穂がひたすらに長いナナ成沢(L.angustifolia 'Nana Narisawa')は花穂がまとまる3号濃紫の'花穂が長めの枝'をひたすら更新させてこのような特徴に仕上げた品種。寒さに強いなどの特徴は濃紫からそのまま引き継いでいます。
株自体はコンパクトにまとまるので、Nanaを頭につけたそう。
砂川市の片桐さん曰く、比布町の成沢さんが命名したそうで、旭川の医大から空港にかけての道に街路樹として2万株植えられているそうですよ!

バイオレットメモリー(L.angustifolia 'Violet Memory')は小樽の高橋農園さんが作った品種。
エフゲニーマエダ感覚でいくと、札幌近辺のホームセンターに並ぶラベンダー苗のほとんどはこの小樽 高橋農園さんが育成販売しているもよう。
数品種ある中のひとつで、さらにバイオレットメモリーでも白花タイプだったり、花の色がものすごく濃いタイプ(上記写真)もある。
おかむらさき派生の改良品種で、よーく見れば花粒(ポプリ)形状がおかむらさきに似ていたり。多分香りも似ている…。

来年度は数を増やして染色用に活用してみようと思う!
HCAの二浦さん楽しみにしててね!

続いて原種シリーズ・・・

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いわゆるなんの品種改良も施されていない、野生のままのラベンダーをさします。
そもそも地中海沿岸で育つ野生のラベンダーが日本でいとも容易く手に入るのかといった疑念もありますが、そうである前提で解説していきますね!

トルーラベンダーは英国品種や富良野の系統に代表されるangustifolia(コモンラベンダー)香りが良く甘く清潔な香りが特徴ですね。
トルーラベンダー(Lavandula angustifolia)は香りに関しても改良されていないので、園芸品種ほど良い香りはしない気がします。青臭いというか…
この系統は暑さ湿気に弱いものが多く、地中海沿いの高山1000m以上で育っているそうです!

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対してスパイクラベンダー(Lavandula latifolia)は別名Spanish Lavender。その名の通り生育地がスペイン。
性質はコモンと相対して暑く、雨季乾季で分かれる低地に育ちます。
名前の由来は花穂の先端がピョンと尖っているスパイク状であること葉っぱが大きいことです。

そして大きな特徴といえば、コモン系統とは匂いが全く違うこと!
スパイクラベンダーは樟脳(カンファー)臭が強く、シップ臭さのような匂いを持ちます。そのため、あまり香水には用いられないようです。
そして花穂を1mも高く伸ばす、大きな背丈が特徴の系統です。

この両系統ですが、ミツバチが媒介することで双方の特徴を併せ持つ、ラバンジン(x intermedia)という新種系統も誕生しています。

そんなスパイクラベンダーですが、どうやら北海道でも育ってくれるようです。さて、0℃の雪の下で冬越しができるかどうか…‼︎

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結果>>>ヒロハラベンダー越冬大失敗!!
南方系のラベンダーは雪の下の湿気と低温に弱かったようです…


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こちらはたびたび記事に登場している、早咲き性質をもつ2種ですね。
北海道品種ではないのですが、3号濃紫と同調して花穂を立ち上げます。
シーズン一回きりではないんですね!

ホルゲイト(L.angustifolia 'Folgate')は見た目が3号濃紫っぽく、花穂頭頂部が丸みを帯びる程度の違い。乾燥させてドライにすると青みが強くなる。
香りは結構違うらしく、コモンラベンダーの中では上位に評価される香りだそう!
(天下はメイレットでしょうけどね‼︎)

アーリーブルー(L.angustifolia 'Early Blue')花穂がやや丸みを帯びる形の特徴が。そして香りがフルーツのように甘い!
バブルガムのような甘さと私は表現しております。。。
花粒/ポプリの形も3号濃紫より細っそりとしています。


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花穂が長い品種とピンク花の英国品種で有名なミスキャサリンをご紹介。

ロングパープルとロイヤルパープルはそれぞれ穂が長い特徴をもっています。
ロングパープル(L.angustifolia 'Long Purple')は穂が長くも先端にかけて細くなる丸みをもっています。錐状ともいうのかな?
▲←こういうコト。

対してロイヤルパープル(L.angustifolia 'Loyal Purple')はドライになっちゃってますが、先細りせずオカムラサキのように長い穂が特徴。
それぞれ今年植えたばかりで、さほど大きく育っていないので有用なサンプル数を得られていません(>_<)
ググると2011年にオカムラサキとロイヤルパープルを比較したブロガーさんがいらっしゃいます。
オカムラサキはより花色が濃く、花茎が歪曲しやすいそうです。

ミスキャサリン(L.angustifolia 'Miss katherine')はその名のように英国王室御用達の由緒あるNorforkラベンダー園で育てられたピンク花品種です。ピンク系はナナロゼア(En?)やココナッツアイス(NZ)などがありますね!
3号濃紫のように花穂がまとまるタイプで、香りはやや青臭い…さほど良い香りはしないかな。
花芽・枝がやや上に向かって伸びる性質があるようで、コモン系統では背が大きく育つ高生種にあたるようです。
大柄の株に仕立てると見応えのあるピンクラベンダーになりそうですね!



と!!

今年無事開花までたどり着いた品種は上記の品種のみ!
ラバンジン系は花芽を伸ばすことなく…なので来年期待!って感じです。

いかがだったでしょうか!
2020年度エフゲニーマエダの農園で咲いた11品種を、贅沢にも見比べて楽しめる記事になっているかと思います٩(๑❛ᴗ❛๑)۶

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そしてそして!
ただたくさんの花を咲かせる見本園としての役割だけじゃありません・・・


それぞれ品種の特徴を生かした製品づくりに活用します!

さて20品種あまりのラベンダーから果たしてどんな創作雑貨が生まれるのか・・・ここをお楽しみにしておいてください( ✌︎'ω')✌︎

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若い人がどんどん減る地元【三笠市】もついに人口7000人台目前。 朝カフェやイベントスペースを兼ねたラベンダー園で今いる住民を楽しませ、雇用も生み出したい。そして「住みよい」を発信し移住者を増やして賑やかさを。そんな支援を募っています。 畑の取得、オイル蒸留器などに充てます。