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言葉が脈打つ。ー 最果タヒ展にて ー
気になっていた「最果タヒ展」に行ってきました。
言葉だけの展示。
最果タヒさんの詩は、ネットで少し読んだだけです。
最果タヒさんの言葉をどう感じるのか?
その感じるものを自身で体感してみたい。
入口から中に入ると、薄暗い空間に「詩」「言葉」を浮かび上がらせる最小限の照明がありました。それは、自分の視覚が捉えようとしているものだけを探すサーチライトのようです。
地に足が着いていない不安定な薄暗い空間の中、「不安」と「期待」が明滅し、そんな空間の中にある「言葉」をかき分けて進みます。
暗闇の中には「言葉」が漂っています。
「言葉」が揺れています。
心臓の鼓動のように。
あるいは
命を光らせて漂う蛍のように。
表裏に回転しながら
揺れる「言葉」の状況下では
「言葉」を「言葉」として
感知するのは難しい。
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すると
一瞬だけ合致した符号のように、その瞬間だけ、自分の心の揺れとその言葉がピッタリ合うときが来るのです。
そのときに
感覚的に気づくのです。出逢うのです。
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