「グッド・ウィル・ハンティング」
今まで映画はあまり見たことはなかったのですが、オススメされた映画を見ていくことに。
この映画は現代人が抱える悩みの「人間関係」について考えさせてくれます。
労働者階級で法に触れることを何度もしてきた天才青年ウィルとカウンセラーが出会い、ウィルの心の壁を溶かす話。
ウィルは心の傷のせいで他者に対して素の自分で接することができません。
私は非常に共感することが多かったです。
幼少時に心に傷がつく出来事があると、自己肯定感が大きく傷つけられてしまいます。
自己肯定感が低いと他者が自分を受け入れてくれるとは思えないですし、自分を信じることもできなくなってしまうのです。
ただ1人でも自分の本心を聞いてくれる人がいるだけ人生は大きく変わるのですが、そのただ一人がどうしても見つからないものです。
原因は傷つくことを恐れて、本当の自分を見せることができない自分にもあるのに。
この主人公のウィルはそんな弱い自分を受け入れてくれる人を無意識下で求めているのに、意識上はそんな人はいないと葛藤し苦しみます。
弱い自分を出すことは非常に勇気のいることです。
弱い自分を表に出して否定されて、傷つくだけなら話さない方がいいと思うのは当然のことでしょう。
では弱い自分を出せないとどうするのかと言うと、周囲に認められるような仮面を被ることになります。
それを続けると本当の自分と仮面とのギャップに心がどんどん疲弊してきます。
私たちには弱い自分、強い自分、人に優しくしたい自分、優しくされたい自分、認められたい自分、嫉妬する自分、恨む自分と色んな自分がいるのです。
まずは色んな自分を素直に受け入れることから始めることがいいのではないでしょうか。
そして受け入れた素直な自分を外の世界に表現するには、この「グッド・ウィル・ハンティング」であるような「心の交流」が必要ではないかと思います。
安心して仮面を外すことができる人との出会いは人生が大きく変わるきっかけになります。
しかし、違う人間だからこそ100%分かり合うことは不可能です。
だからこそ分かり合うことができないと理解しつつ、でも理解しようとする“姿勢”こそが「心の交流」をもたらすのではないでしょうか。
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