【1分解説】セブンイレブンが売上至上主義から脱却する理由
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セブンイレブンジャパンが、売上高偏重の人事評価制度を見直すとの報道がありました。評価制度にメスを入れるのは、1973年の創業以来初めてのことです。
セブンイレブンでは、評価制度における売上・利益の比重を7割から3割に引き下げるとしています。代わりに、オーナー支援など業務プロセスの比重を高めるとしています。
つまり、結果重視からプロセス重視へ舵を切ったわけです。
背景にはコンビニ市場の飽和
セブンの脱・売上至上主義の背景にあるのは、コンビニ市場の飽和です。2019年には、統計開始以来初めてコンビニの店舗数が純減に転じました。
これまで大量出店により成長してきたコンビニのビジネスモデルは曲がり角を迎えています。
一方で、コンビニの市場規模そのものは前年比1.7%増の11兆1608億円と拡大しています。1店舗あたりの売上高や利益額にはまだまだ改善の余地があるとの論調も見受けられます。
ファミマ澤田社長の「飽和」発言
コンビニ市場は飽和していると指摘したのは、他ならぬファミリーマートの澤田社長でした。同氏は「残念ながらコンビニ市場は飽和している」と発言し、コンビニの大量出店モデルを変える必要性を訴えました。
コンビニ市場は大手3社(セブンイレブン、ローソン、ファミリーマート)が売上シェアの9割以上を占める寡占市場です。今後の各社の方向性は、いかにして1店舗あたりの収益性を高めるか、という方向になりそうです。