【1分解説】ブラックサンダーで学ぶシュリンクフレーション
※1分間に読める600文字以内でお伝えします。
シュリンクフレーションという言葉をご存知でしょうか。一言でいえば「コスト増を価格ではなく容量に転嫁すること」です。消費者が知らぬ間に容量が減少することから「ステルス値上げ」とも呼ばれます。
事実上の値上げ
シュリンクフレーションとは、商品の販売価格は据え置き、内容量を減少させることによりコスト増を吸収する施策のことです。
消費増税や原材料の高騰のカバーを目的に、現在では食品を中心に年間500品目程度が減量しているとされます。
欧米のシュリンクフレーション事例
上記は、欧米における菓子のシュリンクフレーションをまとめたものです。スニッカーズやキットカットはその代表例です。
日本においても、カントリーマアムやポテトチップスといった定番菓子から明治おいしい牛乳などの乳製品まで、多くの商品が減量しています。
ブラックサンダーはシュリンクを公表
消費者に告知しないケースが多い中で、あえてシュリンクの公表に踏み切る企業もあります。
代表例はブラックサンダーの有楽製菓です。
同社は原料であるカカオ豆の高騰を受け、ブラックサンダーのサイズを2mm短くすることを公表しました。背景には、ステルス値上げに対する消費者の厳しい目もあったと推測されます。
実質値上げ商品の7割の販売額が前年を下回ったという日経新聞の調査もあります。今ではSNSを通じて消費者にすぐに気づかれることから、ステルス効果は長続きがなくなりつつあります。
※ おまけ(カントリーマアムのグラム単価の推移)
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