能登の郷土料理『真鱈の子付け』は人生初の『生タラ』か
富山県氷見のスーパーが名古屋に進出して、地元のニュース番組では時折取り上げられています。やはり魚売り場が賑わっており、例えば富山湾で獲れた白えびなどは(もう旬は過ぎましたが)普通に出ています。
さらに、それまで見たことのない魚介類を見聞きする(&もちろん、味わう)機会も増えた、とひと月前に書きました:
このところ、お店の入り口には能登半島地震被災者救援キャンペーンの看板が大きく掲げられています。やはり、北陸に根付いたスーパーだけに、力の入れ方が違うようで、実際、募金だけでなく、現地で炊き出しなどの活動も行っているとのことでした。
今朝の日経新聞によれば、能登半島地震の被災地応援のため、氷見産の鰤を求める動きもある、とのことです:
この店も鰤の柵がたくさん並んでおり、刺身用かしゃぶしゃぶ用か客の意向を聴いて直前に切り分けるサービスをしていました。
そんな中で、
「これは何だ?」
と首を傾げたのが、刺身売り場にあった『真鱈子付け』という、白身の表面がブツブツしている代物。
「これは?」
店の人に尋ねると、
「生のタラにタラコをまぶしてあります」
「え? 生のタラ? 生で食べられるの?」
タラは鍋にから揚げ、ムニエルなど、いろいろ食べてはいるけれど、これまでの人生で『生』は(たぶん)初めてのこと。
「能登地方ではよく食べられています」
「へえ……」
これは買うしかない。
調べてみると、農林省のHPにありました。
やはり能登地方、特に産卵期を迎えたタラが良くとれた、七尾湾の辺りの郷土料理なんだとか。
うーむ。やはり相当新鮮でないと生で食べられないわけだ。
能登地方では、縁起物でもあるご馳走なんだね。
へえ……いり酒って、酒を煮るんだよね……うーむ。
まあ、能登の人から見れば邪道かもしれませんが、冷酒でいただきました。松本の酒『大信州』です。
『たらの子つけ』の方は、わずかな塩味があり、薄味に慣れている私はこれで十分、醤油をつけると味わいを消してしまうように思いましたね。
ただ、やや水っぽい印象。おそらく、獲れたてを調理すれば、もっと美味しいのでしょう。
── ごちそうさまでした!
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