業田良家「世直し源さん」に学ぶ内閣改造
昨日、来週に予定されている内閣改造の関連し、女性閣僚登用についての9/9新聞記事を引用して茶々を入れました:
「閣僚全員を国会議員から選ぶことを前提にしている政権も、それを追認しているような記事もおかしいんじゃないの?」
翌日9/10はこれに引き続き、今度は自民党の派閥ごとに『入閣待機組』が大勢いて、各派閥からの押し込み運動も激しく、首相もたいへん悩ましい、という記事が出ました。
この記事も(政権党がその意向だ、ということを正確に伝えている、とも言えるけど)、全ての閣僚は国会議員から選ばれるという前提で、しかも、「待機組」の起用が調整されている、と批判抜きで伝えています:
「汚染水」発言で批判を浴びた野村サンは、昨年8月、78歳で農林水産大臣として初入閣を果たした、その時点での『待機組』だったようで、彼の所属母体であった参院自民党は、別の『待機組』に切り替えるそうです。
……しかし、『待機組』だから、というのをどうやら理由として閣僚に選ばれる人が8人もいるって、そして、それを新聞社も含めてみんながわかっていて、かつ、それが堂々と通って行くって、国民を舐めているんじゃないでしょうか?
ある国で、前首相の息子が次の首相になることを、日本の新聞が憂えた論調で報道していましたが、世襲の国会議員が多く、かつ、最近の歴代首相のほとんどがそうであり、しかも、派閥が強く推す『待機組』から一定数の閣僚が選ばれる国のことも憂えていいのではないでしょうか?
とあまりディスってばかりでもいけないので、立派なヒトを紹介したいと思います。
改造内閣で、閣僚の半数を『非・国会議員』から選んだおそらく戦後唯一の首相、『世直し源さん』こと、本田源太郎総理です。
ただし、《源さん》総理も、最初の内閣では『シキタリ』通り、国会議員から国務大臣を選んだ。だから、《第一次本田源太郎内閣》の集合写真は、こんな感じでした:
しかし、第一次内閣は、派閥力学の産物であり、何よりも『地元優先』の国会議員の集合体でした。
例えば、あるセンセイの元には、こんな陳情も来ます:
「山田村」の《支持者》から頼まれ、「山田村」の発展のために尽力するのは、「山田村」を地盤とする《国会議員》として、当然なのデス。
「桜を見る会」のような行事にも、支持者の皆サンを連れていかなくちゃならない。
学習した《源さん》総理は内閣を改造し、国務大臣の半数は非・国会議員とし、ポストに対してベストな人材を選ぶことにしたわけです。
(日本国民以外からも選んでいるところが凄いところですが……)
天才・業田良家の「世直し源さん」シリーズはおススメです。
いや、今こそ岸田さんにも読んでいただきたいものです。
ただ、このシリーズの当初単行本のタイトルが、
『ヨシイエ童話』
だったように、このお話は『童話』なのかもしれません。
そして『童話』の中にこそ本質があるのかもしれません。
もう少し詳しい話は別アカウントに書いています:
かくいう私も、小説だけでなく、童話・寓話を書いています。
よろしければ: