「戦車」を見に行く [1/2]
もう1年以上に渡って、ほぼ連日、ウクライナでの戦闘ニュースを目に耳にします。
私も別アカウントで何度か思うところを書き記しました。
戦闘開始以来、それほど長くないだろう、と中断宣言したトルコ旅シリーズの記事もまだ再開できていません。
あまりにも間延びしてしまい、ヤマ部分(Bursaでの結婚式)を書いて終えたいのですが、こうなると「願掛け」と化し、そうもいきません。
そんな中、報道に頻繁に登場する武器が、ドローン、ミサイル、そして戦車です。
戦車、特にロシア軍の戦車は報道写真の中では残骸としてもよく目にします。西側からの情報ですが。
また、ウクライナがNATO加盟国に要求した最新鋭の戦車や装甲車が訓練を受けた兵士と共に配備されようとしています。
この戦争について、この記事ではコメントしません。
ただ、自国内での独裁が完了に近づくと、周辺の自国より弱い国に眼を向けるのは歴史上繰り返されたことであり、侵略が始まる相当前に、定量化された《独裁指数》によって国際機関が警鐘を鳴らす仕組みが必要と思います。
科学者としての政治学を専門とされる先生方には、この「定量化」を期待申し上げております。
ドイツの戦車供与というニュースを目にして気付きました:
「そういえば、戦車の実物って見たことがないかもしれない」
戦闘機に関しては、これも遠い昔ですが、航空自衛隊の小牧基地に中学生の頃、友人に誘われて行って見たことがあります。
ちょうど、偶然目にした陸上自衛隊守山駐屯地音楽隊の車に「金シャチ」マークがついていました:
守山駐屯地の正門にあるという金シャチオブジェを調べていたら、4月2日に「守山駐屯地桜フェスティバル」という、オープンハウス的行事があることを知りました。
74式戦車に試乗することもできるとのこと。
試乗はともかく、戦車の実物を見てみたい、と思いました。
戦車やミサイルが事実上の独裁者の前で示威パレードするような国にはもちろん生まれたくはなかったけれど、戦後生まれのこの国の民の常として、海外からの報道にも、リアリティーが不足したまま、あれこれ考えている。
「平和ボケ」という言葉は好きではないけれど、遠い国の戦争の実態も、自衛隊のことも、かなりの部分、想像に頼っているのかもしれない。
もう体験入隊するような年でもないので、せめてせっかくのオープンハウス、桜まつりに行ってみようと思い立ちました。
今回もやや長め、写真も多いので、2回に分けてのレポートです。
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守山駐屯地は名鉄瀬戸線「守山自衛隊前」のすぐ前です。
正門にはやはり、お約束の「金シャチ(石像なので金色ではありません)」が。
正門での荷物検査をパスし、桜並木を抜けると、目的の戦車展示にダッシュしました。
61式戦車(↑)はもう引退したようですが、その横の74式戦車(↓)はまだ一部現役のようです。この日の「戦車試乗会」も74式でした(三菱重工製)。
今回のウクライナ侵略戦争で、ロシア側に被害の大きいという戦車はソ連時代の主力戦車「T72(1971年に開発;愛称ウラル)」との報道がありました。
Wikipediaによれば「T72」は、ロシア連邦軍を始めとする旧ソ連構成諸国の軍、旧東側諸国を中心に中東・中南米・アフリカなど多くの国で、2020年現在も現役だとのこと。
ロシアも自衛隊も、50年前に開発された戦車がまだ第一線で活躍(という言い方はビミョーですが)というわけです。
ドイツが供与したという戦車の写真を見ると、キャタピラーの下の車輪の数ももっと多く、さらに巨大な最新鋭でした。確かに、そんな最新鋭のモンスターと戦ったら、50年前の兵器に勝ち目は薄いのでしょう。技術競争なんでしょうね。
戦車の横で警備についていた迷彩色ユニフォームの隊員さんに、
「戦車ってお腹の下が弱点だから、地雷にやられる、って聞きますが、この戦車もそうなんですか?」
と尋ねてみました。
「ああ、そう言いますよね。でも、自分は専門家ではないのでわかりません」
とのこと。本当にそうなのか、機密事項をそのへんのオッサンに話してはいけないのか、そのあたりは不明でした。
少し歩くと、ライフル砲が付いていないキャタピラ式の装甲車が並んでいました(↓)。
近くにいた来場カップルに、これ何ですか、と尋ねたら、いかにもミリタリー・オタクっぽい男性が、
「これは資材の運搬車です。荒地でも日本の細い道でも進めるんです」
と説明してくれた。
一緒にいた、かなりカワイイ女性が、説明する彼を、スゴーイ、と尊敬の眼差しで見ていましたね。
おそらくは、隊員の家族も来場しているのでしょう、小さな子供連れも多く、職場オープンハウス的ムードもありましたね。
飲食物や自衛隊グッズの販売屋台も出ていました。
「リアリティー体験」という意味では、
・背嚢を背負う。
・防弾チョッキを着る。
も体験しました。
少々長くなりましたので、そのあたりは次回、[2/2]にて。
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