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散文

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#日記

あれ、今なんのために自粛してるんだっけ

あれ、今なんのために自粛してるんだっけ

たまにはこういうのもいいか、と、近所の店にテイクアウトのトンカツ弁当を注文した。30分後に出来上がるということで、ついでに買い物を済ませたらちょうどいい時間だなあと思い支度して家を出る。

公園を通りがかると、入り口で教育委員会名義の「ボール遊び禁止」という張り紙が出迎えていた。

あれ?こんなの数日前あったっけ?

たしかにこの公園キャッチボールとかみんなよくやってるけど、ボールが子どもに当たっ

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「今の状況を忘れられる」読書をしよう

「今の状況を忘れられる」読書をしよう

もう何度も書いているが、僕の日課は本を読むことである。

1日1時間を目標に、時間が取れなければ最低30分、必ず「本を開く」時間をとるようになって、かれこれ3年近くが経つ。もともと片道1時間近くある電車通勤の時間でなにかできないか、と思って始めた読書が、ここまで自分の生活に大きく根付くとは思ってもいなかった。いまや歯を磨くのと同じくらい自然に本(またはKindle)を開く。

しかし実はいつでもど

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「人と、話がしたい」

「人と、話がしたい」

「人と話をする」というのは、生きる上でとても大切なこと、というより、それ自体が、人が生きている目的なんじゃないかと思う。

この文章は『腹を割って話した』(イースト・プレス)の最後に記された、「水曜どうでしょう」の藤村忠寿ディレクター(以下「藤やん」と表記)のあとがきの書き出しである(P218)。このあと、藤やんはこんな文章を続けていく。

出口が見えないとキツイ。でも、出口が見えないことを人に話

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僕の「学び場」が消える

僕の「学び場」が消える

「あそこの銭湯、今月で閉店するから行っといたほうがええぞ」

正月、親戚宅での新年会で伯父がそんなことを言った。正直、青天の霹靂もいいところだった。しかしこういう日に限って僕は風呂セットを持ち合わせていない。しょうがないので、1月中のどこかでなんとか時間を見つけてその銭湯へ行くことにした。

ところが身辺や仕事で正月早々てんてこまいの日々が続いてしまい、ようやく時間を取れたと思ったらその日は閉店の

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