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テスト
2017年2月26日 22:27
「じゃあ、ちょっとブレストから始めましょうか!思いついたものをじゃんじゃん言ってください」岩渕が当たり前のようにホワイトボートの前に立ち、同じ班の3人に声をかける。グループディスカッションのお題は「日本経済を活性化させるためには?」とよくあるものだった。制限時間は一時間、その後各班で別室に入り、運営者側からフィードバックをもらう。各班の評価を行うため、複数人の社員が各テーブルを回っていた。
2017年2月25日 19:24
「あのー。グループディスカッション対策講座に申し込んだ岩渕なのですが‥」「お待ちしておりました。岩渕様ですね」恐る恐る呼び鈴を鳴らすと、理性的な顔立ちに銀縁メガネ、外資系の金融にいそうな男が礼儀正しく岩渕を迎える。「就活塾」と聞いて怪しげなイメージを持っていた岩渕は、意外とまともな雰囲気の人が出て来て少し安心した。さすがに二回連続のドタキャンは人としてダメだろうと思い、岩渕はニコニコ内
2017年2月23日 00:43
「あなたはインターンに参加しましたか?」急に表示されたポップを、ちょっとした満足感を感じながら「はい」を押す。次々と現れる余計なチェックボックスのチェックを外しながら、岩渕はみんしゅうの登録を無心で進めていった。土日に異常な混雑を見せる渋谷のドトールも、さすがに平日の昼前だからか人は少ない。さすがにいざ掲示板を見ようとした時に「授業を評価しよう」と言われた時は少しキレそうになったが
2017年2月19日 20:20
「で、どうよ就活は?」水タバコ特有の濃い煙を吐きながら、インターンでも仕切り役だった櫻井が切り出す。「あぁ、とりあえずcydreeとかのベンチャー系と外コンは内定したわ」櫻井の隣に腰掛けた帰国子女の柳沢がさらっと返した。「外コン?マジ?おめ!イヤイヤ、おまえもうちょっと喜べよ!」「別に。割とサクッと行ったし。お前は?」「俺?俺はひとまずcydreeの内定は揃えたわ。まぁけど
2017年2月19日 16:40
「どうぞ、お座りください」虎島の口調は丁寧だが、その分、溢れ出る威圧感をひしひしと感じる。「あ、はい!失礼します!」目の前にポツンと置かれた、安っぽい椅子に慌てて座った。部屋の大きさは大学の研究室ぐらいだろうか。虎島側には、重厚感のある机、その机に乱雑に置かれた書類の山、上を見れば「絶対内定」と墨で書かれた額縁が輝いている。まるで、ヤクザ映画の親分の部屋のようだ。ただ、安っぽい
2017年2月18日 18:51
「あの、三時から斉木様とお約束させていただいております、慶應大学の望月です」「はい、望月様ですね。受話器をお戻しになってお待ちください」2月18日は昨日と比べて、まるで冬に戻ったかのような寒さだった。斉木からのメールは、会った当日の深夜に望月のスマホに届いた。「慶應義塾大学 望月様本日はお時間いただきありがとうございました。就活コンサルタントの斉木です。お話しさせていた
2017年2月18日 16:52
「あの〜就活生の方ですか?」望月がさっきまで参加していた企業研究セミナーを出ると、アンケート用紙を持った男性に話しかけられた。男の歳は20代後半だろうか。きっちり整えられた髪型に、上品なスーツ、顔も自分好みの爽やかな塩顔イケメンだ。「あ、はい…」「急に話しかけちゃってすいません‥。実は今就活生の方にアンケートをしていまして、もしお時間あったら少しご協力いただけたらと‥」望月が訝