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都内在住の20代です。応援よろしくお願いいたします。

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  • ニコニコ内定塾-2017年就活-

    適宜更新。すべての2018年卒の学生の方へ。 2017年の就活実況ノンフィクション&読めば内定が絶対取れるフィクション

最近の記事

ESと地獄の類似点を100文字で述べよ#ニコニコ内定塾#2017年就活編#12h#4/23

「あなたが学生時代に頑張ったことを500字以内で述べなさい」 「私が学生時代頑張ったことは‥」 渋谷ドトールの2階に、春の暖かい光が差し込んでいる。 さっきまで書いていた他社のESを呼び出し、コントロール+シフトで貼り付けると、「字数制限オーバーです」と赤いポップアップが表示された。 岩渕は、深く息を吸ってチェーン店にありがちな天井を見上げ、ため息をつく。 最近、うまく考えられない。なぜかESを書こうと思っても途中でやる気がなくなってしまう。 newspicksの特集を読んだ

    • 恥より成果を#ニコニコ内定塾#2017年就活編#11h#4/22

      「では、本日のセミナーは以上です!皆様、お気をつけてお帰りください!」 司会の社員が朗らかにアナウンスしたところで、望月が慌ててバインダーをカバンの中にしまう。 ほとんどの参加者が退場口へ歩いていく中、さっきまで壇上で話していた社員の元へ向かった。 「すいません!少しお時間いいですか?」 「え‥あ、はい。大丈夫ですよ!」 一瞬見せた怪訝な表情を切り替え、営業用の顔で社員が答える。 「お話、とても勉強になりました!特にこれからはIOTだ、というところがとても新鮮で‥商社の方なの

      • 人事も人間#ニコニコ内定塾#2017年就活編#10th#3/5

        「エントリー状況はどうだい、野田くん」 「いやぁ、まだ始まったばかりですよ、今泉部長」 野田はまだ春も来ていないというのに、汗だくになりながら答える。 そうか、と言って今泉はどこかにいってしまった。 もう五日もたったというのに、エントリーサイトからの申し込みは芳しくなかった。 そりゃそうだ、と野田は内心冷めながら結果を見つめる。 野田がいる会社は商社といえば聞こえはいいが、三菱、三井といった大規模なものではなく、衣類に特化した専門商社だ。 採用チームの予算も他の

        • 邪道こそ王道#ニコニコ内定塾#2017年就活編#9th#2/25

          「ね、言った通りにやれば、楽勝でしょう?」 石川が自慢げに語りかける。 「はい‥びっくりしました!こんなにスムーズにいくなんて‥」 望月はまださっき起こったことが信じられないようだ。 「しかも、君がぶっ飛ばした岩渕って男の子の経歴、中々立派だったよ。ほら、私服で参加して、最後しょぼくれて帰った人」 手渡されたアンケート用紙を見ると、参加インターンと書かれた欄に望月も知っているような有名ベンチャー企業がずらっと並んでいる。 「こんなにサマーインターンとかウィンターイ

        ESと地獄の類似点を100文字で述べよ#ニコニコ内定塾#2017年就活編#12h#4/23

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        • ニコニコ内定塾-2017年就活-
          12本

        記事

          就活解禁#ニコニコ内定塾#2017年就活編#8th#3/1

          「いやー今年も来ちゃったね、就活解禁。忙しくなるなぁ。ねぇ斉木くん」 ブクブクと肥えた体にハイエナのような鋭い目つきで、一枚1000円以上する肉を頬張る。 「そうですねー。一斉に企業の採用サイトもオープンしましたし。また今年も野田様のために例年通り優秀な人材をご提供いたしますよ」 斉木はペコペコしながら野田と呼んだ目の前の男に酒を注いだ。 場所は赤坂。野田はとある企業の採用チームのリーダーで「ニコニコ内定塾」の取引先だ。 「ほら私も良い歳じゃない?もうそろそろ部長の

          就活解禁#ニコニコ内定塾#2017年就活編#8th#3/1

          本当の怖さは笑顔の内側#ニコニコ内定塾#2017年就活編#7th#2/25

          「じゃあ、ちょっとブレストから始めましょうか!思いついたものをじゃんじゃん言ってください」 岩渕が当たり前のようにホワイトボートの前に立ち、同じ班の3人に声をかける。 グループディスカッションのお題は「日本経済を活性化させるためには?」とよくあるものだった。制限時間は一時間、その後各班で別室に入り、運営者側からフィードバックをもらう。 各班の評価を行うため、複数人の社員が各テーブルを回っていた。 岩渕はグループディスカッションが始まった瞬間、いつも通りファシリテーターのポ

          本当の怖さは笑顔の内側#ニコニコ内定塾#2017年就活編#7th#2/25

          つわものどもが夢の跡

          「毎月の給与明細を見るしか、楽しみのない大人にはなりたくない」 「寂れたサラリーマンを見ると、悲しいというよりなんかイラつく」 「一度しかない人生を燃やさなくても生きれてしまう世界なんて、何が楽しい?」 スマホの小さな画面から、こいつはいつまでたっても社会にイラつき、社会に期待している。 賑やかな昼間と違って、深夜過ぎの社内には僕を残して誰もいない。 目の前の大きなブラウザには、明日のミーティングで使用する書きかけのワードのポイントがチカチカと点滅している。 終

          つわものどもが夢の跡

          余裕を持って行こう#ニコニコ内定塾#2017年就活編#6th#2/25

          「あのー。グループディスカッション対策講座に申し込んだ岩渕なのですが‥」 「お待ちしておりました。岩渕様ですね」 恐る恐る呼び鈴を鳴らすと、理性的な顔立ちに銀縁メガネ、外資系の金融にいそうな男が礼儀正しく岩渕を迎える。 「就活塾」と聞いて怪しげなイメージを持っていた岩渕は、意外とまともな雰囲気の人が出て来て少し安心した。さすがに二回連続のドタキャンは人としてダメだろうと思い、岩渕はニコニコ内定塾の「グループディスカション対策講座」に参加するため、わざわざ渋谷まで出て来て

          余裕を持って行こう#ニコニコ内定塾#2017年就活編#6th#2/25

          下手の考え休みに似たり#ニコニコ内定塾#2017年就活編#5th#2/23

          「あなたはインターンに参加しましたか?」 急に表示されたポップを、ちょっとした満足感を感じながら「はい」を押す。 次々と現れる余計なチェックボックスのチェックを外しながら、岩渕はみんしゅうの登録を無心で進めていった。 土日に異常な混雑を見せる渋谷のドトールも、さすがに平日の昼前だからか人は少ない。 さすがにいざ掲示板を見ようとした時に「授業を評価しよう」と言われた時は少しキレそうになったが、それもぐっとこらえて二つ、登録をする。 左上の欄に企業名を打ち込み、一番上に

          下手の考え休みに似たり#ニコニコ内定塾#2017年就活編#5th#2/23

          小人は同時て和せず#ニコニコ内定塾#2017年就活編#4th#2/19

          「で、どうよ就活は?」 水タバコ特有の濃い煙を吐きながら、インターンでも仕切り役だった櫻井が切り出す。 「あぁ、とりあえずcydreeとかのベンチャー系と外コンは内定したわ」 櫻井の隣に腰掛けた帰国子女の柳沢がさらっと返した。 「外コン?マジ?おめ!イヤイヤ、おまえもうちょっと喜べよ!」 「別に。割とサクッと行ったし。お前は?」 「俺?俺はひとまずcydreeの内定は揃えたわ。まぁけど抑えだからな。本命の不動産はまだだし。岩渕は?」 あぁ、やっぱり振られるかぁと

          小人は同時て和せず#ニコニコ内定塾#2017年就活編#4th#2/19

          修羅場の数だけ強くなれるよ#ニコニコ内定塾#2017年就活編#3th#2/18

          「どうぞ、お座りください」 虎島の口調は丁寧だが、その分、溢れ出る威圧感をひしひしと感じる。 「あ、はい!失礼します!」 目の前にポツンと置かれた、安っぽい椅子に慌てて座った。 部屋の大きさは大学の研究室ぐらいだろうか。虎島側には、重厚感のある机、その机に乱雑に置かれた書類の山、上を見れば「絶対内定」と墨で書かれた額縁が輝いている。 まるで、ヤクザ映画の親分の部屋のようだ。ただ、安っぽいプラスティックの壁のせいで、どこかちぐはぐ感も感じる。 逆に望月側には、まだリ

          修羅場の数だけ強くなれるよ#ニコニコ内定塾#2017年就活編#3th#2/18

          地獄への道は善意で舗装されている?#ニコニコ内定塾#2017年就活編#2th#2/18

          「あの、三時から斉木様とお約束させていただいております、慶應大学の望月です」 「はい、望月様ですね。受話器をお戻しになってお待ちください」 2月18日は昨日と比べて、まるで冬に戻ったかのような寒さだった。 斉木からのメールは、会った当日の深夜に望月のスマホに届いた。 「慶應義塾大学 望月様 本日はお時間いただきありがとうございました。 就活コンサルタントの斉木です。 お話しさせていただいた就活塾についてですが、厳正な社内検討の結果、是非一度選考させていただきたい

          地獄への道は善意で舗装されている?#ニコニコ内定塾#2017年就活編#2th#2/18

          いつから就活をしていると錯覚していた?#ニコニコ内定塾#2017年就活#1th#2/17

          「あの〜就活生の方ですか?」 望月がさっきまで参加していた企業研究セミナーを出ると、アンケート用紙を持った男性に話しかけられた。 男の歳は20代後半だろうか。きっちり整えられた髪型に、上品なスーツ、顔も自分好みの爽やかな塩顔イケメンだ。 「あ、はい…」 「急に話しかけちゃってすいません‥。実は今就活生の方にアンケートをしていまして、もしお時間あったら少しご協力いただけたらと‥」 望月が訝しげな顔を見せると、「いやいや、怪しいものじゃないんです」と慌ててスーツの胸ポケ

          いつから就活をしていると錯覚していた?#ニコニコ内定塾#2017年就活#1th#2/17