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【和歌山県】日本・トルコ友好物語 @ 串本町
旅が好きなわたし、note仲間のなぐなぐさんの記事は旅の楽しさを存分に味わえ、特に2月の「串本とトルコと大地震と ー旅の栞ー」の記事を読んで無性に串本に行きたくなった。
その記事がこちら。
いざ、串本へ
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2015年頃、わたしは仕事でトルコ共和国を調べていたタイミングで偶然「海難1890」という映画が公開。
その「海難1890」は、史実を基に日本とトルコの友好を描いた映画で、日本とトルコの絆がよくわかるというもの。
ということで当時は早速見に行ってみると、なんと感動的な映画なのでしょう。
映画では、当時の安倍元総理とエルドアン現大統領お二人からのメッセージまでも。
日本人が真心を込めてトルコ人を救助、その後の恩返しで両国の絆を強めたんです。
(この物語の概要)
1890年9月16日、トルコ皇帝から明治天皇への親書と勲章を贈呈するため来日したトルコ軍艦「エルトゥールル号」が、帰途に暴風雨にあい串本南端の紀伊大島付近で座礁沈没、特派大使艦長ら乗員587名が遭難する大惨事となった。
その際、地元串本町の人々は傷だらけの遭難者を懸命に救助、献身的な支援介護により69名を神戸に移送。
日本赤十字社は急遽救護のために医師や看護婦を派遣、言語や習慣の違いから困難に合いながらも治療に当たり、同時にそのニュースを聞いた日本全国から義援金も集まり、10月10日には新しい船とともに負傷者全員をトルコに送り返すことが出来た。
その時から95年後の1985年。
1980年に勃発したイランイラク戦争でイラクのサダム・フセイン大統領が「今から48時間後にイランの上空を飛ぶ飛行機を無差別に攻撃する」と恐怖の声明を発する。
その時、イラン在住の日本人215名は、空港に向かい出国を試みるも、どの飛行機も満席。
世界各国は自国民救出のための救援機を出したが、日本は航行の安全が確保できないとの理由で救援機を見送ったことから日本人は途方に暮れていた。
そんな中、救いの手を差し伸べたのがトルコ共和国。
トルコ人用救援機2機を日本人のために差し出してくれたのです。
お陰様で日本人215名は、あと残り1時間というところで出国できたという。
一方で、イラン在住のトルコ人は陸路で出国。陸路では無理な困っている日本人を優先するために自国の飛行機を貸し出す、トルコ人みなが協力してくれたのです。
では、何故トルコ人みなが協力してくれたのか、
それは、「私たちはエルトゥールル号の恩を返したまでなんです」
当時の駐日トルコ大使が語った言葉に感動します。
「エルトゥールル号事件に際し、日本人の献身的な救助活動は今もトルコ人は忘れていません。私も小学生の頃、歴史の教科書で学びました。トルコでは子供たちでさえ、エルトゥールル号のことを知っています。今の日本人が知らないだけです。」
トルコ記念館
トルコ記念館は、エルトゥールル号が座礁した本州最南端の町串本町の最南端にある紀伊大島にあります。
車で駐車場に着くと、先ず目に入るのが、日本とトルコの国旗(ヘッダー画像)、そして日本赤十字社の記念碑、そして先に見える灯台。
それぞれ見どころをお伝えします。
トルコ記念館
記念館では、
1.エルトゥールル号遭難事故
2.日本とトルコの結びつき
3.エルトゥールル号引上調査からわかったこと
をテーマに展示されています。
そして、記念館からエルトゥールル号が座礁した現場「船甲羅」を間近に見ることが出来ます。
実際に現場を見て驚いたことは、トルコ人は負傷しながらも灯台の光をたよりに断崖絶壁を登ったこと、言葉が通じず交通の便の悪い中で村人が看病できたこと。
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樫野崎灯台&旧官舎
樫野崎の断崖絶壁にある日本最古の石造り灯台で現役。
エルトゥールル号で遭難したトルコ人は負傷しながらもこの光を目指して断崖を登ったという。
灯台の手前右手に旧官舎。
旧官舎は1870年7月に竣工した日本最古の石造り灯台官舎。
現在は無人の灯台だが、エルトゥールル号遭難事故の際は官舎に2名が宿直とのこと。
傷だらけのトルコ人約10名を迎え言葉も通じぬまま手当て、すぐに村に救援要請をした迅速な対応が功を奏したという。
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今のトルコは そして私たちに出来ること
ご存じの通り、今年2月6日にトルコ・シリア大地震が発生。
3月20日時点のトルコ・シリアの死者数は56,000人以上。世界保健機構(WHO)の推計では、被災者は最大2,300万人という。
その被災者の人数を考えてみると、なんと日本の近畿2府5県(大阪・京都・兵庫・奈良・和歌山・三重・滋賀)の合計人数約2,230万人よりも多い。
想像を超える大惨事、トルコでは今も苦しい生活を強いられている方が多数いらっしゃいます。
日本で起きた東日本大震災の際は、海外142の国と地域からの支援があったが、救援隊の派遣は17ヶ国。
なかでもトルコ共和国は、被災10日後におそらくどの国よりも多い緊急救援隊32名を派遣、そして寄付金と支援物資も送って頂いている(JICA調べ)。
この恩も忘れず、わたしたちにも自身で出来ることをしましょう。
おまけ1
なぐなぐさんの記事で那智勝浦の楽しく美味しい記事もあったので、ついでに観光と食事。記事通り、大満足!
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おまけ2
和歌山県の奇岩を見る旅、ご関心があればご覧ください。
今回は2,270文字と長文になってしまい失礼しました。
最後までお読みいただきありがとうございました。
P.S.
なぐなぐさん、今回なぐなぐさんの記事を参考にさせていただきました。お陰様で楽しい旅をすることが出来ました。
ありがとうございました。
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