東京マラソン2023への道 [パワトレ マラソン上級編] 32/112
TEAM ONE TOKYO(プレ期) 年代別ランナー」として東京マラソン2023 に先行当選、ランニング用パワーメーターのSTRYDを使ったパワーベースのトレーニングに取り組んでみてる市民ランナーの練習記録。ポーラ・ラドクリフ女史の「HOW TO RUN」を参考にした中負荷中頻度(週6日)の上級者向けトレーニングとし、回復を重視しつつ、ランニングの日数を増やして練習全体の走行距離と強度を上げていきます。
今週のスケジュール
日 ロングラン(できればオフロード、水と栄養補給の練習)月 軽いまたは普通のランニング + ウェイトトレーニングA火 インターバル → 休養水 普通のまたは軽いランニング + ウェイトトレーニングB
木 テンポ走
金 休養 + 体幹トレーニング
土 ファルトレク + ウェイトトレーニングC(ウェイトは軽く
今日のトレーニング
ワークアウト
今日のラドクリフ女史のトレーニングは、
「テンポ走 14.5km(9mi)」
で、本練習とは別にスタティックストレッチ、ダイナミックストレッチ、ウォームアップ 1.5マイル(2.41km)、クールダウン 1マイル(1.61km)、クールダウン(スタティック)ストレッチが指定されています。夜はルーティーンの呼吸筋トレーニングも行いました。
先週は、前半と後半に分けた後半を給水しながらテンポインターバル~クルーズインターバルくらいの強度に上げて走ったので、今週は後半を少し抑えて給水しないで最後まで巡航するイメージで走ってみました(先週「これは給水なしで最後まで走り切れそうだ」と思ったのでその確認)。
目的
・マラソンのレース時と同じか、やや上回る心拍数とパワーの運動に、身体を慣れさせる練習
・「Out And Back Tempo」の適切な強度を心拍数ベースでも確認してみる
・ケイデンスをなるべく増やさないように走る練習
・接地や姿勢、腕振りなどを微調整しながら、楽に速く走れるランニングフォームを追求
・リカバリータイムがどのくらいか(強度が高すぎないか)を確認
結果
今朝の公園到着時は快晴でほぼ無風、かなり寒いコンディションでしたが、今週も
・ランニンググローブ
・アームカバー
・タンクトップ
・ハーフタイツ
というレース時とほぼ同じウェアで。
分析
今日もSTRYDのワークアウトアプリを使って、あらかじめワークアウトで設定されたパワーの範囲を気にしすぎることなく、大体の感覚で走りました。
「前半をマラソンパワー前後、後半は少し抑えつつ強度を上げてキープ」
という感じで、前半の 4.5マイル(7.24km)以降も給水を取らずに、後半の 4.5マイル(7.24km)を少し強度を上げた状態でイケるところまで走り続けてみることにしました。
ただし、感覚だけで走っていても乳酸閾値トレーニングに必要な強度が出ていない可能性もあるなぁ…と考えて、今週は心拍数もチェックしてみることにしました。
Out And Back Tempo のエフォートは %VO₂max だと(VO₂maxで表現すると) 75-85% なので、これを %HRmax に変換して、自分の最大心拍数(実測値で 204bpm)を適用すると、
Out And Back Tempo の目標心拍数の範囲
%VO₂max 75-85%
%HRmax 81-89%
目標心拍数 165-182bpm
そのほか、ダニエルズやフィッツィンジャーのマラソンペース~閾値走ペースの心拍数範囲を一応、参考程度に計算しておくと、
・ダニエルズ
Mペース
%VO₂max 75-81%
%HRmax 81-85%
心拍数範囲 165-174bpm
Tペース
%VO₂max 82-89%
%HRmax 86-92%
心拍数範囲 175-188bpm
・フィッツィンジャー
LT走/マラソンペース走/ロング走
%VO₂max 76-79%
%HRmax 82-84%
心拍数範囲 167-171bpm
LT走/マラソンペース走
%VO₂max 80-84%
%HRmax 85-88%
心拍数範囲 173-180bpm
LT走
%VO₂max 85-89%
%HRmax 89-92%
心拍数範囲 182-188bpm
といった感じになっているので、これらも踏まえた上で「Out And Back Tempo」を
目標心拍数 165-182bpm
の範囲になるように走りながら強度を調整してみることにしました。
(≒ 気温が下がってきてからトレーニングがヌルいような気がしています)
STRYDのデータを見てみると、
今週はすべて「イエロー(黄色)ゲージ」でオーバーパワーw …まぁ、想定内です。正直、早朝だと気温がかなり低い(0℃付近な)ので
「パワー(ペース)を上げて走らないと寒いし、心拍数も上がらない」
という現実的な問題があります。
数値で見てみると、
スプリット2~3の走る前のイメージとしては、
前半 4.5マイル(7.24km) 201W前後
後半 4.5マイル(7.24km) 200~208W
でしたが、実際は
前半 4.5マイル(7.24km) 206W(先週は202W)
後半 4.5マイル(7.24km) 210W(先週は212W)
でした。
前半はターゲットパワーを超えているのを時計で確認はしていましたが、心拍数が低くて強度が出ていない(あんまり練習になっていない)感じだったので、マラソンレースペースでの心拍数になるまでパワー出力を上げ、それをキープ。
後半もターゲットパワー範囲の上限で走ってみても、やはり閾値ペースでの心拍数に届いていなかったので、こちらも乳酸閾値心拍数(180bpm)になるべく近づくようにパワー出力を上げて、それをキープ。
パワーを上げてかなり高速走行になってもとくにゼーハーするということもなかったので、今日はパワーやペースではなく、15km 近くの距離を走り切れるか走り切れないかギリギリのところを探るつもりで、心拍数を確認しながら走りました。
細かく1kmごとに見てみると、
データとしては、
○ パワー 問題なし(設定範囲をかなりオーバー)
○ ペース 良好(思ってたより速い)
△ ケイデンス やや多い(後半が200spmオーバー)
○ 心拍数 やや低い(全体的にまだ余裕あり)
○ Form Power(ぶれ) 改善傾向継続(50台から40台に)
△ GCT(接地時間) かなり短い(短すぎ?)
○ LSS(足のバネ剛性) 良好(高め安定)
○ VO(上下動) 良好(7cm台から6cm台前半に)
と、まぁ、数値で見る限り、なかなかいい感じでした。
先週から多少改善はしたものの、後半でケイデンスがまだちょっと上がりすぎてるように思うので、もう少し抑えつつランニングフォームの修正等によってGCT(接地時間)をもう少し長く取れれば、大臀筋やハムストリングス等の下肢の大きな筋肉のパワーを上手に推進力に変えていけるように思います(筋肉痛にはなっているので使えるようになってきてはいる模様)。
StravaのGAP(推定平地換算ペース)のデータを見てみると、
疾走区間だけをまとめると、
前半
平均パワー 206W
平均GAP(推定平地換算)ペース 4:09/km
平均心拍数 168bpm
平均ケイデンス 197spm
後半
平均パワー 210W
平均GAP(推定平地換算)ペース 4:03/km
平均心拍数 175bpm
平均ケイデンス 203spm
となっていました。
Garmin先生の評価は「閾値」判定で、先週の53時間に比べるとリカバリーがかなり長めに見えますが、起床時のリカバリーが19時間ほど残っていたので、実質先週と同じ(72-19=53時間の)リカバリータイムでした。
(明日はランオフなので問題なし)
今週は心拍数の範囲(目標心拍数165-182bpm)を監視して強度を確認してみましたが、15km近くハイペースで走り続けることができたものの、閾値のトレーニングとして考えるのであれば、後半はもうちょっと心拍数を上げて走ってみても良さそうではあります(やりすぎてもリカバリーが間に合わなくなっちゃうので難しいところですが)。
課題
・もう少しケイデンスを抑えて走る
・(まだ余力があったので)後半の強度をもう少し上げてみる
・強度に関しては、トレーニング全体のピーキングも考えて調整する
ターゲットパワーとタイム予測
東京マラソン2023をターゲットレースとし、「コースデータ(高低差、標高)」「気象データ(気温・湿度)」を設定して計算されたターゲットパワーを把握し、それを意識したトレーニングを今季は行っていきます。
(YouTubeの公式動画でそう説明していたので、素直にそうしてみますw)
気象条件(過去の平均気温・湿度を仮設定)
気温 8℃、湿度 30%
ターゲットパワー
201W +/- 4W (197~205W)
予想タイム範囲
3:03:59 +/- 0:04:00 (2:59:59~3:07:59)