note の書き方
昭和の世代のしがらみか、地域的な問題か、はたまた学校の問題か。何が要因は分かりませんが、少なくとも自分から「文章をしたためる」ということに関しては、かなり齢を重ねてから学びはじめました。学校では、急に「作文を書け」と命じられました。作文の仕方など1つも教えてもらえず、作者は何を伝えたいのか、何を感じたか、しか教えてもらえなかったのに。
PTA会長という役柄、最近の授業内容などを教委や学校から知ることがあります。小学校や中学校の教育方針を聞いていると、アウトプットを重視する学校が増えてきています。うちの娘が通っている学校でも、アウトプット学習が進んでいます。おかげさまで娘の文章力も高く、うらやましく感じています。
そんな年寄りしょっさんが、日々気をつけていること、年をとってから学習した文章の書き方をまとめて紹介します。気をつけていることは、訓練すること。学習したコトを、常に課題をもって対策することの2つです。
毎日、アウトプットする
これは、文才を磨くことに限りません。向上心をもって取り組みたいことは、毎日続けるコトが重要です。今年は、洗練された文章の訓練として、毎日noteを公開することを自分に課しています。
毎日noteを公開するために実施していることは、大きく3つあります。
時間を確保する
文書を書くことも1つの学習です。学習時間は週末にドーンととるものではありません。短い時間でも良いので、毎日、少しずつ継続することが重要です。まずは、文章を書くための時間を確保しましょう。
ハードルをあげすぎない
例えば、毎日3,000文字以上書こうという目標があったとして、その目標達成への意欲はとても素晴らしいと感じます。ですが、そのモチベーションは数日で息絶えることになるでしょう。
前述の通り「毎日続けること」が一番重要な要素です。日々のハードルは低めに設定し、ゆるゆると続けることが重要です。気が乗らない日もあるさ。
ネタとオチは深く考えない
なかなかネタを思いつかない時もあります。そんな時は、過去のリソースをうまく活用しながら、ネタを再利用しましょう。以前のネタに1つでも情報を追加したら、その情報はアップグレードされます。それだけで十分です。
また、ほとんどの人々は日々何もしていないということはあり得ません。私だって、今朝は広島へ行く飛行機のチケット予約とかしてました。これだけで1つネタが作れます。
オチだってなくて良いです。良いオチが浮かんだ時と、見つかった時だけ、オチに配慮して書いたら良いんです。あまり深く考えずに、日々繋げていくことで、私は昨日150日連続投稿を達成しました(ゝω・)vキャピ
栄えある150日目のネタは、こんなさっぱりした過去のリソース使い回しネタでした。良いんです、こんなことで。
文章を書く時に気をつけること
日々、課題をもって記述するようにしています。今日は何に気をつけるか、その課題意識だけは強く持っています。逆に言うと、その課題を達成するために内容のない文を書くことすらあります。良いんです、これも自分の成長のためです。
以前、こんなことがありました。自己満足な大量の資料と、伝えたいことだけを説明する説明会へ参加しました。結局、内容がほとんど理解できなかったので、質問をしました。「全て記述されているし説明もしたのに理解できなかったのは、お前らの能力不足だ」と罵られました。
普段、(表では)否定をしない私が、こればっかりは否定しておきます。
「伝わらない情報はゴミだ」
相手に伝わって初めて情報に意味が生まれます。伝わらないことを他責にするのはよくありません。伝わらなかったら、伝える人の能力が不足しているということです。
まぁ伝わらない人もいますけどね。
1つのセンテンスは短く
私が常に気をつけていることは「文章を短く」です。
自分で書いておきながら、この7要素は最高だなと再掲します。
よく読んでみると、つじつまが合っていないところも人柄が出ていて最高です。
とは言え、それによって失われる事もあるかもしれません。短くすることで表現できないこともある、と理解しておきましょう。
同じ言い回しを使わない
伝わる文章とは「読みやすい文章」でもあります。
また、読みやすさとは「飽きにくい文章」であることの証明でもあります。
法律や約款、翻訳された技術文書などに散見される、読んでいると寝てしまう書籍たち。これらの書物の問題は「同じ言い回しが何度も出てくる」コトです。素直に内容つまらないこともあるでしょうが、呪文のように何度も同じことを繰り返されると人は寝てしまいます。本を読んだら寝てしまう人がいますが、内容が読者のレベルにマッチしていないか呪詛のいずれかです。
一般的に優れた小説は、読みやすいものが多いでしょう。複雑怪奇な言い回しや、ポエムが含まれていたとしても。一般的に小説は単調な文章の流れにはなっていません。同じような意味合いでも、レトリックや表現、そして言い回しを変えることによって飽きの来ないような構成になっています。
語尾にも注意しましょう。わたしは基本的にです・ます調です。ただ、常に「〜です」や「〜ます」とはならないように語尾も変化させています。体言止めでの強調。文章の緩急を意識させます、倒置によって。ちょっと無理くりでしたが表現の技法も活用しましょう。技術に頼りすぎてはいけませんが、文章を単調にさせない手法として、こっそり利用してみましょう。語尾が「〜と思います」で締めくくられすぎていては、読んでいるほうもツライですよね。
そして同じ単語を使い続けないこと。1つ前の段落を見てもらっても分かる通り、同じ意味合いの言葉を他の単語で言い換えています。上記では「技法」「技術」「手法」と言い方を変えています。単語の意味合いは少しずつ異なりますので、使い方をまちがえると別の言葉を指してしまうことがあります。抽象的な用語は言い回しが可能ですが、具体的な用語は置き換えることができません。このような場合は、段落を変えて再登場させたり、わざと韻を踏ませたりして、飽きられない表現へと変化させるようにします。
ストーリーの流れを作る
話の流れを考えて文を繋げていきましょう。
以前、プレゼンのトークスクリプト段落で説明した様にストーリーを意識します。
話の進め方にはいくつか手法がありますが、以前紹介したものは次の5つです。この記事はSDS法を使ってストーリーが進行しています。すべてSDS法で記述するぜというわけにはいきません。記事の内容によって、向き不向きがあります。伝えたい内容や文章の構成に合わせてこれらの手法を選択して、実際に使って試してみましょう。
「思います」は使わない
めったなことがないと「思います」は使いません。技術文書の書き方としては「です」で言いきることが望ましいといわれています。だから「思います」を使わないというのも1つの理由です。
IBMは「THINK」を社是としています。「考えよ」です。私は前職で、常に考えて行動することを教育されてきました。口から紡がれた言葉も、文章化されたセンテンスも、それらは「考えた結果」生み出されたものです。
普段、みなさんが思っていることは「感じたこと」でもあります。それは本当に思ったことなのかどうか。感じたことなのか。本当に思ってしまったことなのでしょうか。
たとえ思ったことであろうと、アウトプットするころには、なんらかの「考え」が混じってくることでしょう。だから「考えた」と表現します。
また「思う」という文語表現は、曖昧さを感じさせます。ただでさえ将来の不安なこの時代、私の文章を読んでまで不安になられては残念です。noteでは、私の考えを素直に書き記しています。思ったことではなく、考えたことや感じたことを、みなさまに伝えたいと考えています。だから「思います」とは使いません。
パラグラフライティングを多少は意識する
段落が段落をなしていない「いかがでしたか」広告にならないよう、節度をもった段落にしたいと常々考えています。段落のはじめの文章には、その段落で伝えたい内容の要約を準備します。その要約を補佐する文章を、その後に続けます。内容が変わったら、また新しい段落を準備します。一行ごとに段落が変わる文章は、広告表現であり、美しい文章とは言いがたいです。
私は、一人の日本人として、わびさびを知る美しい日本語を表現したい。そして、その文章はできるだけ多くの人たちに読まれて欲しい。
だから、高速にすっ飛んでも読み下せるように、パラグラフライティングを「多少は」意識しています。
伝えたいことは始めのほうに
伝えたいことが終わりの方に集中していて、この記事の失敗を物語っています。大抵、こういった長い文章は終わりまで読まれません。
ここまで強い意識を持って読んでくださった方、本当にありがとうございます。あなたのためになったら、私はそれだけで満足です。
おわりに
いかがでしたか
文章を記述する時に気をつけること、訓練と課題の解決です。
とにかく、まずは毎日文章を記述するための時間を準備しましょう。そして、文章を記述する時には、自分に最低限のルールを課して、それを意識して文書化していきます。もちろん、最後には見直しましょう。
毎日書いていれば、自分の書き方にも味が出てきて、それが個性となります。あなたの美しい個性を私にも見せてください。
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