心地よい展示とは
宇都宮美術館に行ってきました。
群馬県桐生市にある大川美術館のコレクションの中から、厳選した20世紀のアートを展示しているようです。
マルク・シャガールやパブロ・ピカソからアンディ・ウォーホルのマリリン・モンローまで。
非常に面白くて、飽きずにいつまでもいられるような空間に仕上がっていました。
個人的には、レジナルド・マーシュの作品に心惹かれました。
数ある作品の間を行ったり来たりしながら鑑賞している最中、
ふと感じた違和感。
はて、この違和感の正体はなんだ、と以前に訪れた時の記憶を想起してみる。
あ、壁の色まで部分的に変わっているんだ。
それに気づいた時、ゾワワと這い上がるような感動が全身を駆け抜けていきました。
私は、前にも書いたように、美術に関してはズブの素人です。
だから、額装を選択しているのが美術館なのか、コレクション主の指定なのか、展示構成をどのように考えているのかなんて、今まで考えたこともありませんでした。
ただ、美術館によって、鑑賞しやすさや興味を掻き立てられるような感覚になるか等の感じ方に結構な差があって、この差って何なんだろうとは思っていました。
単純に、展示されている作品の好みの問題なのかな、なんて思っていたけれど、多分、展示室の配置・形状から始まって、作品と作品に施された額装と、それを掛ける壁の色と照明と・・・その展覧会を構成する光と影、色のバランスが、私にとって非常に心地よく好ましいものであるからなんだろう、というのが、今のところの結論です。
宇都宮美術館は、私の心をくすぐるような工夫が施されているんだろうと思います。
様々な美術館に行っていますが、特に宇都宮美術館と群馬県立館林美術館はお気に入り。
この2つの美術館は、展示を見て、併設のカフェに立ち寄るまでが、私のルーティーンです。
ご覧いただき、ありがとうございました。
またお会いできる日を楽しみにしています。 緑川