犬は人みたいに汗を

犬は人みたいに汗をだらだらとかいて、体がびっしょりになったりすることはフツウない。

汗を出す腺は、アポクリン汗腺とエクリン汗腺の２種類あって

人がだらだらと汗をかいてびっしょりになるのは、エクリン腺から分泌してる水分になる。

人は体全体にエクリン汗腺があるけど、犬は肉球と鼻のところしかないんよ。

だから見た目に汗をかいてるのが、わかりにくいのさ。

診察の時には、人が緊張すると汗をかくのと同じように

緊張して肉球のエクリン汗腺から汗が出て

足裏がびっちょりになってる子もいるんよ。笑

犬の体全体にあるのは、アポクリン汗腺で、人は脇や下腹部に限局してる。

アポクリン汗腺から出る汗は、目に見えるほどでなくて

タンパク質やミネラルを含んだ脂っぽい汗でベタベタして臭う。

でアポクリン汗腺から出る汗は、犬猫の皮膚にとっては、大切な役割があって

皮膚を保湿したり

抗菌作用があったり

アレルギー反応を抑えたり

老廃物を除去したり

フェロモンの役割があったり、皮膚を保護したりして、いろんな効果があるのさ。

皮膚を保護してる皮脂膜はワックスエステルやトリグリセリド、スクワラン

と汗が混ざった物だからアポクリン汗腺から出る汗は、皮脂膜とっては重要なんだよね。

アポクリン汗腺から脂が出過ぎると脂漏症になって

汗が出過ぎると多汗症になったりするのさ。

犬は多汗症になることもあって「犬は汗かかないのに多汗症になるのかよ！」って思うかもしれないけど

人のようにエクリン汗腺から汗をかくわけじゃーなくて、アポクリン汗腺から異常に汗が出る病気なんよ。

犬が人みたいに汗をかいて、びっちょりになることはないと思っているかもしれないけど

病気によってびっちょりになるぐらい汗をかくこともあって、それは病気だから治療が必要だからね。