#140字小説『スケッチブック・イップス』／お題：スケッチブックの日／Xへポスト9/21

2023年9月にX（旧Twitterと呼ばざるを得ない）へポストした
140字小説を紹介します

※改行などは、Xへポスト時点より修正している場合があります。

『スケッチブック・イップス』

静寂に包まれてガタガタと足が震える。視線が痛い。フリップを捲る手が止まった。
転校先でスラスラ絵を描いて一言で爆笑をかっさらい、教室の主役になった俺はもう居ない。
スポットライトが、まるで取調室の卓上スタンドをガッと向けられた時のよう……あ、主役級な奴と組もう。コント師に転向しよう。

2023年9月21日作

◆9月21日は「スケッチブックの日」らしいので
　自主お題として創作しました。

2020年に文具メーカーのマルマンが、創業100周年を記念して制定した
ようです。
日付は、創業日にちなんでいるそうです。
「スケッチブックといえば」であのデザインを思い浮かべる方も多い、
オレンジと黒が印象的な表紙のスケッチブックは、マルマンの製品
らしいですよ。

最近の刑事ドラマでは、取調室の卓上スタンドはあまり登場しませんよね。
コントのセットでしか見ないなぁ～の発想から、したためてみました。
ピン芸人としてフリップ芸がウケないからといって、コント師に転向とは
安易な……しかも、相方頼みでは、彼の売れる未来が見えにくいような……。

取調室は密室で行われているため、容疑者が不当な扱いを受けたり、
不利益を被らないように、録画や録音などの可視化を進ませようと
提言されているようですが、実際はなかなか進んでいないようですね。
……って、取り調べを受けたことが残念ながら（？）ないので、
実態はわかりかねますが。

毎日のように投稿を読んでいただいている方（ありがとうございます！）
はお気づきだと思いますが、ここのところ、コメディーやお笑い芸人が
題材の140字小説が続いていますね。……深い意図はなく、偶然です、ハイ。
あ、飽きずにまたぜひ覗きにきてくださいね！

★Xのアカウント：想田翠／140字小説・短編小説 @shitatamerusoda
　#今日は何の日 タグを付けて、投稿（ポスト）したものです。

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◆同じく、Xにポストした140字小説を紹介した記事はこちら。↓

◆【シロクマ文芸部】という企画にも参加した超短編小説をご紹介します。
　取調室のその先の、その先のお話？　刑務所慰問する歌姫のお話です。
　1000字：4分程度で読了可能だと思いますので、ぜひご一読ください。↓

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