走っていて脚を下ろすのがぎこちない。それは○○○が邪魔をしているかも
それは腸腰筋です。
「脚を下ろす時に左右差があって、左脚がぎこちないんですよ。左のお尻の付け根も痛くて。」
フルマラソン3時間20分の力を持つ60代ランナーの症状です。
・左臀部、特に坐骨に近いところが痛い
・左脚を下ろす動作がぎこちない
・左右で出力差がある(左が弱い)
・4分/kmのペースがきつくなった
カラダの評価
カラダを検査するといくつか問題がありました。
・痛みは坐骨結節周囲の大殿筋に感じていました。
・関節の顕著な可動域低下は以下の2点
左股関節の外転、伸展(脚を外に開く動き)
左腰椎の側屈、回旋(左腰を伸ばしたり、左に上半身を捻る動作)
上記の動きを制限していた筋肉は、大臀筋、中臀筋、腸腰筋でした。特に腸腰筋の硬さが酷く、腰椎が動かなくなっていました。
腸腰筋が硬いと①…
腸腰筋は、骨盤の内側から股関節の内側に繋がる腸骨筋と、腰椎の前から股関節の内側に繋がる大腰筋、小腰筋を合わせた総称です。
腸腰筋は腰椎の前に付着しているので、腰椎の動作に関与します。腰椎の動作は屈曲、伸展、側屈、回旋とありますが、ランニング中にはこれらの腰椎の動作を使って、骨盤は8の字を描くように動いています。
腸腰筋が硬くなることで、腰椎の屈曲、伸展、側屈、回旋のそれぞれの可動域は低下し、ランニング中の骨盤の動作が悪くなります。
腸腰筋が硬いと➁…
加えて腸腰筋は、股関節で大腿骨を屈曲させる時(脚を上げる時)に縮み、股関節で大腿骨を伸展させる時(脚を下ろす時)に伸びます。
筋肉が硬くなると伸び縮みしづらくなります。腸腰筋が硬くなっていると、これらの動作時に伸び縮みがスムースに行えないので、脚の上げ下げにぎこちなさが出てしまいます。
痛めてしまった大臀筋…
腸腰筋が硬くなり、脚の上げ下げがぎこちなくなると、他の部位を余計に使い過ぎてしまいます。今回その被害を受けたのが大臀筋でした。
脚の動きが悪く、「脚を下ろす」意識が強くなっていたそうで、大臀筋(股関節で大腿骨を伸展させる筋肉)を使い過ぎてしまったようです。
普段、脚の動作のぎこちなさを感じていますか?
知らず知らずの内に、このお腹の中の筋肉が硬くなっているかも…。
股関節を曲げたり、伸ばしたり、腰を左右に捻ったりして、左右差を見つけてみましょう!その動作の中に、ぎこちなさの原因が隠れていますよ^^
参考ブログ