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もしもピアノが弾けたなら…と思ってるあなたに伝えたい、大人ピアノへの誘惑~発掘編~

前回。わたしがピアノに興味をもつまでの回想編。
https://note.com/shirutabi/n/ne7c5faab490b


前回、なんやかんやと語ってみたものの、当のわたしだってすぐにピアノをはじめられたわけではない。

なんていったって、我が家にあるピアノは、夫が持ち込んだわりと時間経過している電子ピアノ。しかも、その持ち主の夫も、わたしと住み始めてからまったく弾くことをしなくなり(一緒に暮らし始めて、干支一周済み)、もはやいつゴミ捨て場に持ち込まれてもおかしくない子だった。

なんなら、掃除が嫌いなわたしのせいで、モノの埋もれに埋もれまくり、発掘されることもなく物置き台にされていたかわいそうな子。

そんな子が、急に日の目を浴びた。浴びたきっかけは、わたしの認知症疑いだ。

もうボケた?認知症におびえた日

話が急に変わるように思えるかもしれないが、少しだけ付き合ってほしい。

わたしは、ここ3年くらい毎日毎日毎日毎日まいにちまいにちまいにちまいにち‥‥とにかく1日も欠かさず、ログインしている大好きなスマホのゲームがある。

そのゲームには、21人のキャラクターが登場する。

大好きで大好きなゲームなので(大事なことは二度言うお約束)、毎日毎日そのキャラたちに会っているといっても過言ではない。

そのキャラクターの名前を、
本当にある日、
突然半分以上思い出せなくなった…


久しく会っていない人の名前を忘れる、物忘れかー。とかの騒ぎではない。
そんなものは、久しくあっていないのだから仕方ないのである。

でも今回は違う。なんてったって、わたしは毎日毎日毎日毎日まいにちまいにちまいにちまいにち‥‥(しつこい)、とにかく1日も欠かさず、ログインしている大好きな大好きなゲームのキャラ達なのである。1000日以上、欠かさず会っているキャラクターの名前なのである。
時たま会う会社の人と同じなわけがない(失礼!)

それをある日、起きたら半分以上名前がでてこないのだ。


この恐怖、どのくらい伝わるだろうか?



え?なにが頭のなかで起こっているの?



え?なんで名前が出てこないの?



え?まさかこれが認知症ってやつ?



え?え?え?え?え?え?
ええええええええええええええええええええええええええええ????



え?この焦り伝わらない? Σ(゚д゚lll)ガーン



と、とにかく。わたしは、自分の脳みそが急に停止したことに、めちゃくちゃ恐怖を覚えた。
本当に病気なのかはわからないけど、確実に自分の脳みそがなんらかの退化をしているみたいだ。。。という事実に慄いた。
このままでは、大好きなキャラクターどころか、他の大事なことも思い出せなくなるのでは…という未来に怯えた。


「脳みそを使わなければ!!!」
「脳みそを活動させ、この退化への進行を少しでも遅らせなければ!」


その時目に入ったのがピアノだ。

ピアノは認知症予防として効果があると聞いたことがある。
譜面を瞬時に判断して、指先へ伝える、瞬発力も必要なはず。
なにより、自分が長年やりたいことリストに入れていたもの。

これはもう天の啓示だ。脳みその活性化と共に、自分の思い描いていた未来もつかむのだ!

そう思った瞬間、ピアノをゴミから発掘する作業をはじめた。

片付けというのは、はじめるまでが一番の難関なのだ。
一度片付けはじめたわたしは、見る見る間にピアノを地層から見事に発掘していく。
そしてついに、10数年ぶりにそのピアノは音をだした。

本気ではじめるきっかけは、追い詰められた時が一番強力なのだ。

大人ピアノ初心者の学習方法


小さいころにやっていたら、少しはピアノができるだろうか?

答えは、YESでありNOである。

わたしは音を出すことはできた。
例えば、指くぐりをしながらの

「ドレミファソラシド」

を弾くことはできる。これも弾くという行為ではあるだろう。
でもいざ弾いてみると、本当に最初に覚えていたのはこれくらいだった。
これを、小さいころやっていたからできるに分類していいか?にはYESと答えるには少し抵抗がある。

なんだったら、ピアノを習ったことがない人でも弾ける、ねこふんじゃったすらも最初は怪しかった。
CMで見たことがある「ドレミファソーラファミッレッドッ」を、CMの子どもたち同様、一人口ずさみながらひく中年がそこに爆誕しただけだ。

楽譜なんてもっとわからない。
ドの位置だけは覚えていたので、ドレミファ…と一音ずつ数えていく、いわゆる超初心者のそれである。

こんな状態からわたしの独学ピアノがはじまる。



夫が数冊楽譜をもっていたので、その中から基本に近そうに見えた楽譜を選んだ。
当時は全く知らなかったが、それはソナチネという楽譜だった。
バイエルン(初心者がはじめて弾く際に選ばれやすい教材)やブルグミュラーの後に選択される、初中級向けの楽譜らしい。

今思えば、わたしのレベルから考えると難易度の高い楽譜だと思うが、知らぬが仏。それしかないので、これをやるしかない!と取り組みはじめる。

楽譜を買ってから、またチャレンジしよー。とか言っていると、きっと辞めてしまっていただろう。不完全だとしても、まずは始めることの方が重要なのだ。

だがしかし。そうはいっても、楽譜は意味の分からないおたまじゃくしの羅列。一音一音音階を探ったとしても、音符の長さもあいまいなので曲にすることすらできない。

そこで、初心者のわたしが頼ったのは、YouTubeだ。
本当に、なんと便利な時代だろうか。
YouTubeでタイトルで検索すれば、わたしが弾こうと思っている楽譜を弾いているひとがたくさんいる。
中には、リズムゲームよろしく、ガイド付きの動画や超ゆっくりバージョンもある。
それを何度も何度も何度もスローで再生し、音符と音を覚える作業をひたすら繰り返す。

昔だったら、こんな学習方法はできなかった。
本当に時代の進化に、感謝した瞬間だ。


とにかく。わたしはこの方法でまずは音を覚える作業から開始した。
音を覚え、音符も見比べ、少しずつ曲を自分にしみこませるイメージ。

もちろん、音を覚えても、実際に指を動かすのはまた別問題。
頭のメロディーはあっても、指が全く動かない。
ここからはひたすら練習あるのみだ。

ちなみにわたしは、片手だけ練習はあまりやらずに、できるだけはじめのうちから両手で弾く方法で練習をしている。
ヒトそれぞれだと思うが、わたしの場合全体の音で最初覚える方法だったので、片手だと正しい音なのかがよくわからなくなる。両手で弾かないと間違いに気づけないのだ。

平日は30分~、休日は1~2時間程度。これを2週間くらいやっていたら、ほんとーに少しずつだが曲っぽくなってくる。っぽいだけで、ミスタッチはめちゃくちゃあるし、表現なんてものは二の次だ。いまでも指がロボットになったのではと思うくらい、両手がさっぱり動かない時もある。

でも、うまいかどうかは別として、毎日毎日やっていると、なんだか昨日よりはもしかしてまし?という時がある。
普段では気づきづらい、自分で成長している感をかんじることができるのだ。

この「微々たるものだが、なんか前よりできている感」は、モチベーションにかなり影響しており、これがいまでもピアノを続けられている理由だと思う。

大人ピアノをはじめたわたしの3カ月の成果


そんなこんなで、大人になってピアノをはじめてから、約3カ月が経過する。ここで、誰の参考にもならないかもしれないが、なんとなく弾けるようになった曲をリストしておく。

独学に限界を感じたわたしは、結局はじめて2か月経った頃からピアノ教室に通うようになる。一応先生に〇をもらった曲なので、まぁリストにいれても大丈夫だろう。

  • ソナチネ CLEMENTI Op.36 No.1(第1楽章)

  • ソナチネ CLEMENTI Op.36 No.1(第3楽章)

  • ソナチネ CLEMENTI Op.36 No.3(第2楽章)
    独学でやっていたときは、家に楽譜のあったソナチネを弾いていた。
    これを選んだ理由は、ソナチネの楽譜の中に初心者が引くならこの順番…という記載があったので、それに単純に従っただけだ。
    今でも思うが、超初心者にソナチネは早すぎたが、頑張ってひいていた。ピアノ教室に通うようになってからは、教材から外れたので新しい曲は弾いていない

  • エリーゼのために ~ベートーヴェン
    これはわたしが小学生の時に弾いたことがある曲。
    弾いたことあるはずなのに、冒頭の有名な出だし「ミレミレミシレドラ」だけ覚えていて、それ以降は完全に忘れていた…
    もちろん左手は一音も覚えていない状態からスタート。
    終盤にある、左手のラの連打からの右手の和音のくだりがドラマチックでかっこよすぎて好き(なのに難しいツンデレスタイル)
    クラシックって、こんなに素敵なんだ。。と大人になって気づいた一曲。

  • アラベスク ~ブルグミュラー
    YouTubeでたまたま見かけて弾いてみた曲。ブルグミュラーの有名曲なので、ピアノ学習者なら知ってる人も多いはず。
    左手の指使いに苦戦していたのに、ある日急に弾けるようになった思い出深い曲。難易度はそこまで高くないと思われるので、数日でできてご満悦。

  • 貴婦人の乗馬 ~ブルグミュラー
    これもブルグミュラーの有名曲らしいが、わたしははじめましてだった。軽快な音階で、幼稚園~小学生のピアノ発表曲で人気らしい。
    そんな小さい子たちが、弾けるなんてすごい!と、ある意味ライバル心燃やして取り組んだ曲

  • 紡ぎ歌 ~エルメンライヒ
    持っていたクラシック楽譜の曲の中で、「わたしのレベルで弾けるものなんですか?」とピアノの先生に聞いておすすめされた曲。序盤はすぐにできたのに、中盤からがなかなか頭にはいってこなくて、少し苦戦した曲。

  • 人形の夢と目覚め ~オースティン
    紡ぎ歌同様、ピアノの先生におすすめされた曲のうちの1つ。お風呂が沸いた時に流れる曲としても有名。これはまだ練習中の曲。


クラシックが多いのは、持っている楽譜がそれしかなかったからだ。
2025年には、J-POPやゲームミュージックなど、他の趣味とのクロス化もさせていきたいが、同じくらいクラシックも続けていきたいと思う。

子どもの頃にはあまりわからなかったが、クラシックっていいよね。
こんなに素敵な曲が多いんだと、いまさら気づくことが多い。

それに、わたしの好きなゲームミュージックって、クラシックの影響すごい受けてるんだなと、自分で弾くようになってさらに興味を持つようになった。

2025年のピアノ学習の目標


『2025年は、1ヵ月に1曲新しい曲を弾けるようになる』

という目標を立てたのだが、ピアノの先生に
「ええええ、すごい目標ですね」
と驚かれてしまった。

長い曲だと2-3カ月はかかることもあるから、とのこと。

驚かれたことで若干日和っているのは否めないが、まぁ楽譜を選べば無理な目標でもないだろう。

ピアノ教室に通っているのには、目的があって

  • ある程度の譜読みができるようになること

  • 基本的なテクニックや練習方法を覚えること

要は、ピアノ教室を卒業した後も、自力でピアノをつづけられる基本的な知識とスキルを身に着つけることにある。

現在は月3回(月4回にしなかったのは、リスケとかも考えて余裕をもたせた)で通っているが、1年後にはやめても大丈夫くらいにはなりたいと思っている(実際に辞めるかは別だが)。
大曲に取り組むよりは、いろんな曲を弾いて数をこなし、パターンを覚えることを重視していきたいので、月1曲目標はあきらめずにやっていきたい。

このシリーズまだつづく

すでに5000文字近くなってきたので、今回はここで終わりにしたいが、このシリーズあと1回書きたいことがある。

それは、実際に大人ピアノをはじめて感じた効果だ。
大人ピアノに興味のある人に向けて、誘惑できるような記事を書いていきたい。もし興味があれば、また遊びにきてほしい。

では今回はこのへんで!








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