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私と沖縄

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私の沖縄ノートのきれはしvol.2 [1980年 父と昭和]

私の沖縄ノートのきれはしvol.2 [1980年 父と昭和]

1980年 父と昭和

「お父さんはパスポートを持って日本にきたんだぞ。沖縄はお前が生まれるちょっと前まで、アメリカだったんだぞ。お金はドルだったし、車も右側通行だったんだぞ」

父は、生粋のウチナーンチュである。沖縄本島で戦争中に生まれ、母に女手一つで育てられ、高校卒業後、集団就職で1950年代の終わりに本土にやってきた。東京で秋田から上京していた母と出会い、結婚した。私と5歳下の弟の2人の子ど

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私の沖縄ノートのきれはしvol.1 [2021年 首里城の御庭の前]

私の沖縄ノートのきれはしvol.1 [2021年 首里城の御庭の前]

2021年 首里城の御庭の前
2021年10月、7年ぶりに訪ねた沖縄は、静かだった。
那覇の国際通りは、緊急事態宣言が解除されてもまだ休業している飲食店も多く、以前なら数十メートルおきに声をかけてくる客引きや陽気なタクシーの運ちゃんにも(「ワンメーターでも乗っていきなよ」にいつも笑ってしまう)、道端で飲みながら気軽に話しかけてくるオジーたちにも、マスク姿の私は見えていないみたい。透明人間にでもなっ

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「海をあげる」から渡されたバトン

「海をあげる」から渡されたバトン

なんとも優しいタイトルだ。
青が基調の装丁、ページをめくるとおだやかな目次がならぶ。
ゆとりのある文字組みで、幼い娘さんの微笑ましいエピソードから始まる。
そのソフトさからは、ほっこりとおだやかな日常エッセイが始まるように思われるが、私はわずか20ページで涙が止まらなくなり、一度本を閉じた。
その後に続く本編の重さを考えれば、それは最良の選択だったと読み終えた今、思うのだが。

本文つづき