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【詩】色恋沙汰


「色恋沙汰」





きもい何かがぼくを追い越して
すごいスピードできみの心臓を掴みにいくから
ぼくは慌てて待って待ってと止めています、恋です。
恋が何かは知らないけど多分これは恋です。

ぼくはきみとの距離と闘っているのではなく
ぼくのきもさと闘っている
揉め事は常にぼくの中で起きていて
それを必死にきみから隠している

きみ、一刻も早くぼくのところへ来てください。
ときもさは言う
きみ、一刻も早くぼくから逃げてください。
とぼくは言う
この いつまでも掛け違うボタンをどうしたらいい
桜が憎たらしく見えるこの気持ちをどうしたらいい

もはやきみが登場する気がしない。
ぼくはきもさと揉めて、ぜーぜー息を吐いて、
落ち着くために空を見て、そうしているうちにきみは
ぼくに気づかず消えてしまいそうな気がしている 

恋、はよ来い。
きみとの恋はよ来い。
来ても桜を道具にすることには変わりないだろうけど
みんなみたいに綺麗だねって言い合ってみたい

ああもう、ぼくはだめ  恋への恋が止まらない











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