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怒りを鎮める処方箋

最近発見した「こう考えると他人への怒りが鎮まるなあ」と思った自分なりの処方箋です。怒りをコントロールするのが大切!という情報はよく見るけど、具体的にどうするかという情報が少ない気がします。全体的に俯瞰的な文章が多く見受けられるので、みんな人間が出来すぎて意識せずとも鎮められるのでしょうか…?

1.嫌なことを言った理由を考えてみる

嫌なことを言った人=最近の私の場合は、二日連続風邪で体調を崩して休むと電話連絡したら「風邪くらいで休まないで。出社することが大切!」と言った他部署のお偉いさんです。
所属部署の上司や同僚は「無理せず休みなさい。早退してもいいからね」と言ってくれるのに。
「熱で朦朧としながら仕事でミスしたらどうするの?今日締め切りの仕事もお客さんとのアポもないし、すんなり休ませてよ」と初めは腹が立ちました。
しかし「あの人は何であんなことを言うんだ?」「何か勘違いしてるのでは?」と考えてみると、だんだん怒りが収まってきました。

お偉いさん…50代?男性。働いてる部署もフロアも違う。
私…20代半ばのデザイナー(内勤)入社して数ヶ月。仕事は溜まってない。二日連続風邪で発熱。
所属部署の部長・同僚…同じフロアで働いている。デザイナーは10名ほど。

お偉いさん「風邪くらいで休まないで。出社することが大切!」
風邪くらいで休まないで⇨風邪を二日も長引かせる生活習慣、体調管理が甘すぎる。サボりの可能性もあるので甘やかさずに注意すべき。
出社することが大切⇨多少体調が悪くても新人は大した仕事はないから出社しても支障はないはず。

所属部署部長・同僚「無理せず休みなさい。早退してもいいからね」
無理せず休みなさい⇨他にも仕事を回せるデザイナーはいるので問題ない。
早退してもいい⇨取引先の要望が抜けたデザインラフを作ったり、発注メールで内容を間違えたり、送り先を間違えたりしたら一大事。休んでなるべく早く完治させるべき。

双方の台詞の理由を考えてみた結果…
体調管理が甘いのは事実ですから、悔しいですが飲み込むしかありません。
ただ、「新人だし熱があってもこなせる程度の仕事しかないだろう」というお偉いさんの考えと「ミスをされたら困るから体調が悪いなら休んで早く治してほしい」という所属部署の人間の考えは正反対です。

2.それぞれの理由の背景を考えてみる

「新人は熱があってもこなせる程度の仕事しかないはず」という理由の背景は何なのか考えてみました。

「新人は熱があってもこなせる程度の仕事しかないはず」
1.自分の部署の新入社員はそうだから
2.デザイナーは数字や金額は取り扱わず、取引先の人間と直接会うこともないので、熱があっても仕事はこなせると思うから
3.デザイナーという職種はアイデアやひらめきで仕事をしてるので厳密な仕事は求められていないと思うから

1が一番現実的ですが、2と3も今まで別業種の50代以降の男性からよく聞く意見なので可能性は大いにあります。

1の場合…部署間の相違なので間違ってはいない。
2の場合…実際は発注の際に数量や金額も扱っているので誤解している。
3の場合…実際は市場のニーズを考え既存商品と被らないようにデザインしたり、取引先の要望に合わせてデザインを調整するので厳密な仕事が求められるので誤解している。

予測される解決策:見るからに細かくて面倒くさそうな商品の仕様書、商談のたびに細かく修正した痕跡があるデザインラフを見せて仕事内容を知ってもらう。

ここまで考えるとかなり冷静になって怒りは消えています。一度しぶしぶ飲み込んだ「体調管理が甘すぎる」に対しても「食事は一人暮らしでバランスよく品数もたくさん作るのは疲れる⇨サプリや惣菜、黒酢などの健康飲料を取り入れる」「そもそも食事もあまりひどくない上に寒暖差が激しくなった途端体調を崩した⇨筋肉量がなさすぎる。体を鍛えるしか方法はない」とか前向きな対処法が湧いてきます。

3.結局同類と考える

それでも腹が立つときは「争いは同じレベルの者同士でしか生まれない」という言葉を思い出します。実際は争ってるわけではなく、私が勝手に腹を立てているだけですが、会社や学校や、何らかの組織は年齢経験問わず大体同じレベルの人間が集まります。
カッとなるとすぐ人を殴る人と悟りを開いた仏教徒が同じ屋根の下に暮らすこととか、大富豪と薄給の労働者が毎日同じ建物内で顔を合わすことなんて人生でほぼないです。
毎日同じ建物内で一緒に働いて、電話で話す、同じコミュニティに所属している時点で同類なので「私はあの人に怒ってるけど、あの人は私自身なんだよなあ…」って思うと最終的に怒りは霧散します。
たぶん自分も誰かに同じように腹を立てられています。

4.全然興味がなかった世界に触れる(おまけ)

それでも怒りが治らない、自分が嫌いだからさらに怒りが増幅したという場合は「自分可愛さで自分に似た相手を許す」という方法が効かないので、ニュースを見たりして「自分が普段触れない外の世界」に触れると「私の怒る対象ちっぽけだな〜」と少し怒りが収まると思います。
私は中学校〜専門学生時代まで「自分」が一番嫌いだったのですが、その頃は怒りをコントロールしよう!という気概すらなく、試したことはないので効果がちゃんとあるかはわかりません。あくまで思い返してみて「もし、あのころ怒りをコントロールするとしたら」という予想です。
あのころは自分に対して怒ったり落胆することが多かったので、そんなことしてる暇があったら、せめて「怒り」に関する本でも読めばヨカッタ…と最近思います。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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