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【ほっこり読める小説】塩のサジ

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オリジナルの小説を書こう!と長年の夢を形にしました。「塩かげんのサジかげん」と題し、省略して「塩のサジ」。10分程度で読めるショートショートをベースに書き連ねていきます。まずは、…
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2025年1月の記事一覧

【短編】露出は黙して、饒舌に語らせる

 外壁工事、マンションだけではない。警察署も十五年経てば、ガタがくる。積み立て金などある…

塩かげん
3週間前
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いつも長さのわからない「R」を求めよ【第三話・孵化】

 サレンダー地下ダンジョン一階入り口にライオットたちは待機していた。下層に潜る手練れのパ…

塩かげん
4週間前
17

いつも長さのわからない「R」を求めよ【第二話・禁呪】

【第二話・禁呪】  バルス・テイトは東国、ガダルニアの乱を収めた勇者だ。パーティーはライ…

塩かげん
1か月前
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パンとサーカスと、自転車に乗って【20】

第二十話・葉狩の思惑 押上は出先の葉狩と京都市内・丸太町駅で待ち合わせていた。龍正館大学…

塩かげん
1か月前
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パンとサーカスと、自転車に乗って【19】

第十九話・詐欺事件と誘拐事件の交差 押上が捜査一課に呼ばれたのは、偶然ではなかった。二人…

塩かげん
1か月前
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パンとサーカスと、自転車に乗って【18】

第十八話・複雑に絡む糸ほど、ほどくとシンプルということ 重野英子四十三歳、シングルマザー…

塩かげん
1か月前
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パンとサーカスと、自転車に乗って【17】

第十七話・ACOとの待ち合わせ  三日後、鑑識が一ツ橋の死亡推定時刻と死亡理由について報告書があがってきた。昔はタバコ臭い二課だったが、ずいぶん前に建物ごと禁煙になった。タバコを吸いに近くのコンビニに行くという不届き者もいる。我々は公僕なのだ、勤務中の休憩は悪だと葉狩は考えている。それゆえ、今時の押上やその三年上の響木にはなかなか通じない。Z世代ならなおさらだ。高校に上がってから不登校になった息子の勇樹は、一年と経たずに退学した。「こらえ性なない奴だ」と心では思ったが、口には

パンとサーカスと、自転車に乗って【16】

第十六話・非合理な自殺「葉狩さん!杉浦杏子を轢き殺した一ツ橋要ですが、出頭連絡があったま…

塩かげん
1か月前
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