11月15日 上毛高原駅(群馬県)~超特急いつまでも~
「夢の超特急」として世界中に衝撃と影響を与えた日本の新幹線。いつの時代も安全を守りつつ進化を続ける技術力と熱意に感激もひとしおな私だが、新幹線駅への旅は遅れている。そんな中、今日11月15日は上越新幹線の開業記念40年という大きな節目がやってきた。
私は地図を眺めつつ旅に出た。
上越新幹線は大宮から新潟までの間に10の駅があるが、昭和57年11月15日開通時に新しく誕生したのが、群馬県の上毛高原駅と新潟県の燕三条駅の2つだ。新潟に住む知人に燕三条駅の入場券を託した私は、上毛高原駅へと向かった。初めての訪問である。
高崎駅 12時30分発 とき319号に乗る。雨上がりの平日ではあったが、自由席は賑わっており、ようやく後方の空席に腰を下ろした。
1駅わずか15分の乗車であり、私は真剣に窓の外に目を遣った。長いトンネルの暗闇に自分の顔が映し出されるのをひたすら見ているが、滑稽なことではない。多くの技術者たちが難工事の末に貫通させた長大トンネルである。先人の努力の賜物が、今も超特急を走らせるのだ。
12時45分上毛高原駅に降り立つ。猿ヶ京温泉をはじめとした温泉に恵まれたみなかみ町であるから、湯治客の姿も多いが、スーツを纏ったビジネスマンもよく眼にしたのには少々驚きを感じた。
改札口に立ち、窓口のきっぷ発券にと慌ただしい男性駅員さんは優しく、私の頼みにも一枚一枚丁寧にきっぷを発券して頂いた。また改札外では女性の駅員さんが降りてくる流れに記念品を手渡している。私も受け取ると「これからも未来に向かって走り続けます 上毛高原駅社員一同より~」と記された、記念のクッキーであった。
帰りの列車まで、身体を温めようと、改札の正面で、もうもうと立ち上る煙に導かれる。温泉ではない、駅そばである。
おすすめはと尋ねると「舞茸そば」だと言うので、ゆっくり噛みしめた。濃いつゆではあったが、身も心も満足だった。
さてお土産を見て帰ろうかな。