相手に心を開いてもらうには「安全感を守る」
今回は『相手に心を開いてもらうには「安全感を守る」』という話をさせていただきます。
対人関係で相手が心を開いてくれない、心を開いてくれなくなった、そんなときどう対応したらよいでしょうか。
もともとそれほど関わる必要が相手ならしかたありません。
しかし、家族関係などの大切な相手なら改善したいものです。
今回は対人関係で相手が心を開くために大事なことをお話しします。
タイトルにも書いてありますが、
対人関係で相手が心を開くためには、相手の「安全感を守る」ことが必要です。
「この人と話していても自分の安全感を脅かされることはない」と安心してもらうことです。
攻撃されてしまうのではないか、自尊心を傷つけられてしまうのではないか。
そんなふうに心に少しでも不安があれば警戒してしまいます。
なぜなら、人間というのは安全を脅かされることに対する警戒がプログラムされています。
原始の大昔の頃は、現代と違って身の危険にあふれていました。
猛獣からの脅威や部族間の争いなど、危険が常に存在しました。
ですので、身を守るために安全が脅かされることに対して敏感に反応するように発達してきました。
そして、現代でも私たちはその機能を持っています。
対人コミュニケーション上でも安全が脅かされると感じ取られると、心が防衛に入ってしまうのです。
コミュニケーションをスムーズにするためには、相手の安全感を守ることが大切です。
具体的な方法です。
話を聴く側になる。
傾聴の姿勢です。
自分がしゃべる側ではなく、相手の話を聴く側になります。
話すという行為は、間違ってしまうと相手にとって攻撃になってしまうこともあります。
一方で聞くという行為には、ほどんどその危険がありません。
話すことができるというのは、安全感や主体性が守られていると感じている証拠でもあります。
非言語的(ノンバーバル)にも好意を表す。
表情や声のトーン、雰囲気にも感情が表現されます。
人は言葉以上に非言語的な表現の方を受け取ります。
心から相手に好意を持つことで自然に言語以外に表現されます。
動作や言葉を似せる。
会話中に相手の動作や言葉遣いに似せるように合わせます。
人は自分に似た人に親近感を持ちます。
無意識的に自分の仲間だと認識して安心感を抱きます。
相手を観察しながら動きや姿勢をそれとなく同じにしたり、言葉遣いも合わせます。
これらのことは心理カウンセリングの技術と一緒です。
心を開いてもらいたい相手にこれらに留意して、コミュニケーションを改善してみましょう。
今回は、『相手に心を開いてもらうには「安全感を守る」』という話をさせていただきました。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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小林いさむ|公認心理師