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<京都>茶農家民宿に泊まって、絶景茶畑とお茶料理三昧の日々
暮らすように旅してみよう。京都のお茶畑に囲まれた町で4泊5日何をするでもなく緑を浴びて、美味しい手料理を食べる日々を過ごしてきました。
茶源郷とは
文化庁によって茶畑のある風景が「日本茶800年の歴史散歩和束町の茶畑景観」日本遺産に選ばれた京都和束町は800年も昔からお茶作りが行われている地域です。和束の茶栽培は、鎌倉時代海住山寺の高僧慈心上人が明恵上人から茶の種子を分けてもらい鷲峰山に植えたのが始まりと言われています。世界で日本茶の代名詞である宇治茶の45%近くを栽培している宇治茶の最大茶産地で、抹茶の原料となる碾茶の生産量では全国1位を誇る茶産地です。また茶畑のある風景の美しさで、「日本で最も美しい村連合」にも加わっています。
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最近はグリーンツーリズムの町としてたくさんの観光客が訪れ、それにともない魅力的な民泊プランやカフェが増えてきました。
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茶農家民宿
4泊5日する宿として選んだのは、茶農家にしかできない宿をコンセプトとした茶農家民宿えぬとえぬ。抹茶材料である碾茶を栽培から製造まで行なう茶農家の敷地内にある古民家を改装されて2017年7月オープンしました。こちらで栽培しているお茶の品種は在来、あさひ、宇治ひかり、さみどり、ごこう、鳳春など宇治品種を中心に20品種!お茶摘み体験、茶工場見学や紅茶づくり体験なども可能です。
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1日目
民宿はJR京都駅からJR木津駅で加茂行きに乗り換え、加茂駅西口から奈良交通バスの和束町小杉行きに乗ってバス停和束中学校で下りて徒歩15分ほどの場所にあります。「八坂神社の大杉」と呼ばれ親しまれている京都府指定天然記念物の大杉が目印です。幹回り12.8m・高さ31m、樹齢1300年以上といわれる大木です。
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日がのびて夕刻でもまだ明るかったので大杉を通り過ぎてその先に広がる茶畑も満喫しました。
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夕食のウエルカムティーは碾茶あさひの氷だしを、茶托はその日の気分で選べます。四国の木地師が手作りした茶托は神代欅、棗、山茶花、紫檀とさまざま。今晩は棗を選びました。
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碾茶というのは、抹茶材料となる茶葉です。春先の新芽が伸びる季節、茶畑に2~3週間覆いをかけてから茶摘み、蒸熱した茶葉を揉まないまま碾茶炉で乾燥させた葉から茎や葉脈を取り除く、大変手間のかかるお茶です。
就寝前にお茶風呂。抹茶のスクラブですべすべになりました。
2日目
朝目覚めると、純和風朝食が食卓に準備されていました。お椀はお味噌汁。左の煎茶をかけて、味噌玉を溶かしていただきます。食後は自分が選んだ抹茶茶碗に、抹茶を点てていただきます。
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この日青い空はないけれど、爽やかな風が時折り吹いて、お茶の駅和束ウォーキングMAP「暮らしと出会う」コースをのんびりサイクリングしました。
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ランチにカフェで食べた今月のチーズケーキは桜マーブル抹茶ケーキ。
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新緑の茶山に桜が咲いているような、もう少し早く和束町に来てきたら見られたであろう風景を切り取ったかのようなケーキです。和束町は桜の名所でもあるのです。さみどり・おくみどり・ごこう三品種から選べる抹茶のセットは、完全無農薬で栽培したというおくみどりを選びました。他の抹茶品種よりも無農薬で育てやすいのだとか。旨味は少なめだけれど、きれいな色味が特徴です。
夕食
メインディッシュは鯛と新茶葉の酒蒸しの上にレモンの輪切り生葉をのせて、抹茶塩と岩塩の味付けでいただきます。酒蒸し茶葉が写ってないのは、鯛がベットにしているからです。茶碗蒸しの中身は鯛とほくほく百合根。朝掘りたて筍ごはんは発酵がすすんだ自家製タクアンと共に。食後のデザートは、豆乳プリン自家製桜シロップかけとイチゴ、お茶は露地栽培のさみどりでした。
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3日目の朝食は碾茶がトッピングされた茶粥。お気に入りとなった碾茶ほうじ茶とともに。
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ランチはカフェで複数の抹茶スイーツ(アイス・プリン・ムース・わらび餅・グラノーラ・ケーキ)がグラスに詰まった茶源郷パフェ。水がはられてキラキラ光る水田と茶摘み真っ盛りの茶畑が見える窓際に座って。
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大阪と京都の友人が唐招提寺お参りの帰り道に民宿まで会いに来てくれました。3人で食す夕食のお茶料理コースの材料は自分たちで摘みます。車で民宿の茶畑まで連れて行ってもらって、自然仕立てのつゆひかりと碾茶用のあさひを摘みました。自然仕立てというのは、のびのび育てている茶畑、碾茶用というのは黒い寒冷紗をかけて太陽の光があまり当たらないようにしている茶畑を指します。
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自分が食べたり飲んだりしていた茶葉が育った場所を訪ねるのは、感慨深いものですね。
夕食茶料理コースメニュー
前菜は碾茶あさひ尽くし。わらびのあさひ碾茶あえ、筍の木の芽あえ、生麩田楽withさみどり味噌、クリームチーズと新芽の干し柿巻き、摘みたて一芯一葉が並びます。
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メインディッシュは魚と肉の2皿。茶葉あさひを出汁にした桜鯛の桜蒸しと旬野菜と黒毛和牛ミスジです。
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4日目
茶農家民泊生活も最終日。朝のサイクリングは鎌倉時代1300年に造られたとされる弥勒磨崖仏へ。摩崖仏は巨岩に半肉彫した立像で、「正安2年(1300年)4月」の銘があります。摩崖仏周辺は鷲峰山金胎寺の参道にあたり、参拝する行者が身を清めた場所といわれています。
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ランチタイムは和束カフェでレアチーズハーフ&ハーフと抹茶ラテ。抹茶とほうじ茶のレアチーズケーキと抹茶を点てて作られた本格抹茶ラテを自家製抹茶シロップで好みの甘さに調整していただきます。
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午後は思い切って鷲峰山金胎寺へ。鷲峰山は役の小角が開いた霊峰であり、鎌倉時代海住寺の慈心上人が明恵上人から分けてもらった茶種をこの山麓にまいたのが和束茶の始まりとされています。
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夕食
蒸籠は新芽蒸し餃子と新芽蒸し肉。金柑と碾茶あさひのコンフィチュールと抹茶塩でいただきます。
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碗はお茶の飛竜頭with抹茶さみどり餡掛け
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デザートは苺とバニラアイスに抹茶塩・濃茶・桜シロップをかけていただきました。
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新しい芽がどんどん伸びる春の風景を見たくて訪れた茶源郷和束。秋には緑が深まってまた美しいとか。秋またチャチャちゃんに会いたいです^^
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上の記事は日本茶散歩中の記事です。他地域の物語も読んでいただけたら、幸いです🍀