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猟奇的な次女 其の壱「私たち、いっぱい殺しちゃってるね……」【伊勢さんちの四姉妹】

取り急ぎ、まずは登場人物たちの紹介も兼ねて、それぞれのエピソードを語っていこうと思うのだが、実は以前、私はAmebaブログにて、「パパは過労死寸前」というブログを書いていた。

数年続けたブログだったため、なかなかどうして育児ネタが無数に転がっており、今回、noteを始めるにあたり、そのときに綴っていた内容も小出しにしながら進めていくと、より面白いものになるのではないかと感じ、久しぶりに読み返していたら、「めちゃくちゃ面白いじゃねーか!」と自画自賛、「これ、アメブロで続けてたほうがよかったんじゃね?」的な、なんとも言えない切ない気持ちにもなったのだが、ログインIDやPWを完全に失念してしまっているため、兎にも角にも、ここからはnoteにて新たな道を歩みだしてみたい。

というわけで、本日は次女についてお話してみよう。

あだ名は"ポン太"だった⁉︎

まず、はじめに、我が家の次女は、幼き頃は"ポン太"とあだ名されるほど、なにやら珍妙な生き物だった時代がある。

基本的におとなしくしているということがなく、まだ歩き始めたばかりのときにでも、好き勝手にどこかに行ってしまったり、そのうえ言葉を覚えたのが遅かったため、自己主張するときに的確な言葉が出てこず、それこそ体を張って私たちに主張してくるものだから、ほんと、なんか、ヒトというよりも珍妙な生物とコミュニケーションをとっているような感覚になり、いつしか、私が「ポン太!」呼ばわりするようになったのだ。

今思えば何て失礼な父親なんだと思うのだけれども、確かに当時は"ポン太"感が凄まじく、気がつけば家族だけでなく親族からも"ポン太"、もしくは"ポンちゃん"と呼ばれるようになっていた。

ポン太時代の次女

さっきからポン太ポン太と連呼しているが、後付け的にはなるけれど、P・O・N・T・A!カードのポンタのイメージは当たらずとも遠からずといった雰囲気だ。あれは、見事に"ポン太"っぽさを表現できていると思う。

と、話が冒頭から脱線気味で失礼。

そんなポン太が、あるときを境に、突如"ポン太"ではなくなり、何か別のキャラクターに進化したときがある。それがいつだったかは思い出せないのだが、おそらくは幼稚園に入園し、言葉を覚え、自意識というものが芽生えだしてからのことかと思われる。

猟奇的な次女

今から遡ること5年前、ある休みの日、長女と次女(※当時小学校1年生と幼稚園年中)と、近所の総合ショッピングモールのようなところに行き、日用品の買い出しをしている時のことだった。

そこには、ペットショップも近くにあり、私が買い出し中、2人はだいたいそのペットショップで動物たちを眺めながらキャピキャピしているのだが、その日は途中で私のところに戻ってきて、なにやら2人でヒソヒソ話を決め込んでいる。

私が、「どうしたの?」と尋ねると、長女が「(次女が)パパには言わないでっていうから秘密だよ」とのたまうではないか。

なるほど、何が秘密なのかよくわからないし、たいして興味もないのだが(笑)、なにやら、もっと突っ込んで聞いて欲しそうな雰囲気だったので、「お願い、パパにも教えて!」と、とりあえずおねだりしてみた。

すると、長女が、私の耳元に近づいてきて、こんな衝撃の告白をぶっこんできたのだ。

「(次女)がね、ペットショップでね。かわいい犬を見てたんだって。で、そのワンちゃんがね、あまりに可愛すぎてね……」

「〝ガラスを割ろうか〟と思ったんだって!」

猟奇的な彼女か!

なかなか思い至らないであろうその発想!

幼稚園児の考え方としては、「可愛いなー、欲しいなー、連れて帰りたいなー」くらいがせいぜい限界ではないかと思われるのだが、まさかのガラスをぶち破るというイメージよ。それって、「お金が欲しい=銀行強盗しよう」みたいな思考じゃん! と、当時は結構ドン引いたのだけれども、以降、彼女の猟奇っぷりは加速していく。

加速する猟奇っぷり

たとえば、これは幼稚園年長さんにあがったばかりの時の話。

リビングで皆で遊んでいた際、突然、妄想でナイフらしきものをその場に具現化し、ママちゃんの腹部めがけて突進していったのだ。

そして、「ぶすぶすぶすぶす」「どすどすどすどす」と完全にヤバいオノマトペを吐き出しながら、執拗に腹部を刺している。そして、ある程度、ミッションが完了したのか、こんなことをつぶやいた。

「はい、できあがり!」

「え? 何が?」
その場にいた全員がそう尋ねると……、満足そうな表情でこんなことを言ったのである。

「血まみれのセーター!」

ホントに怖いわ!

血まみれのセーター時代の次女

はい、今振り返ってみても恐ろしいコやなーと思うが、せっかくなので、このもうひとつ猟奇エピソードを紹介して終わりにしよう。

うちのコ、サイコパス!?

同じく幼稚園年長さんの年の出来事である。

夏の終わりに自宅前でバッタをゲットしたのだけれども、虫かごで飼育しはじめてから一週間ほどで死亡させてしまった。

「あっちゃん」という名前をつけて可愛がっていただけに、長女は悲しみにくれていたのだが、次女の反応は、格別にサイコパスだったのだ。

「私たち、いっぱい殺しちゃってるよね……」

言い方!

我々、大量殺人犯か!

たしかに、その年の夏は、金魚や亀が続々とご逝去なされてしまい、そのたびに自分たちの飼育技術のなさを嘆いては悲しみに暮れていたけれど、しかし、アータ、その言い方よ!(笑)

猟奇的な次女にドン引きしながらも、ママが、「そうだね、みんなでちゃんと飼育しないといけないよね」と、家族全員に反省を促すような言葉を投げかけたところ、再び彼女は衝撃的な発言をカマしてきた。

「うん、けんこま(我が家のチワワ2匹)は、殺さないようにしようね」

だから、言い方!

なぜに、「殺」という表現を使いたがるのか!

そこは、「けんこまは大事にしていこうね」とか、「長生きしてもらえるようにちゃんとお世話しようね」とか、そういうやわらかい言葉で包み込もうよ、人間だもの。

その年の夏、我が家で亡くなってしまったバッタさんや金魚さんや亀さんのご冥福を、心からお祈り申し上げます。

そんな次女の今

幼稚園時代にこんな猟奇っぷりを発揮していた次女も、現在は小学校4年生、この春からは5年生になる。そんな彼女の現在はというと、スタイル抜群でモデル級の小顔という、あのときの〝ポン太〟から想像もつかないような美少女に変貌を遂げている。

とはいえである。

中身に関しては、より強め!

読書好きだし、アウトドア好きだし、パパとは基本的な趣味嗜好が合うにもかかわらず、パパへの当たりは家庭内イチで、パパに対する猟奇っぷりは凄まじい。

私世代ならば(※現在40歳)、「猟奇的な彼女」という映画をご存知の方も多いかもしれないが、まさに「猟奇的な彼女」を地でいくイメージなのである。

当時、私、この映画が大好きだったので、自分の娘からそんな仕打ちを受けてるのはまんざらでもないのかもしれないし、実際、そんな次女を愛してやまないわけなので、一種のノロケともなるのだけれど、とにかく、我が家の次女はなかなかどうして最強なのだ。

三女も濃ゆいが次女もしっかりと濃ゆく、まだまだ明かしていない一面もあるので、引き続き紹介していくつもりだが、そんな二人の姉となる長女がどんなキャラクターなのか? 次回は彼女にフォーカスを当てていこうと思う。もちろん、次女、三女以上の濃ゆさをもっているのが長女なので、ぜひ、お楽しみにお待ちあれ。

2021年冬の次女と三女の後ろ姿

ちなみに、そんな伝説ともいえる「パパは過労死寸前」はコチラから↓
パパは過労死寸前

ここからネタをちょこちょこ引っ張りだしてきて、整理もしていこうと考えておる。


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