相手にとっての価値は何?常に考えて思考停止を回避しよう!
お客さんと無駄話を延々とできる間柄の営業マンは最強です。
しかし、どんなお客様に対しても無駄話をすればいいというワケではありません。
内容が無駄話でなくても、その時にお客様が求めているものを考えてアクションを変化させる必要があります。
営業のY主任とのやり取りからの教訓を記事にしました。
Y主任から届いた技術回答要請
普段は製造業に属する企業の新米課長としての気づきや、経験、考察、組織を変えるための苦悩についてnote投稿をしている『ケツアゴ新米課長』と申します。
先日、営業のベテランであるY主任(54歳)からメールで、お客様の技術的な問い合わせを受けました。
あまり馴染みのない業界のお客様だった上にかなり専門的な内容だったので、技術担当である我々にも知見がありませんでした。
技術部門として間違っているかもしれないような内容で無責任に回答することはできません。
Y主任に対してはこんな回答をしました。
・大変申し訳ないが経験がなく正確なことがわからない
・まずは無償サンプルを提供して先方でテストしてほしい
・先方のテストデータをもって次の相談に進みたい
・無償サンプルの費用に関しては技術部門で負担する
しかし、Y主任からお客様に送られたメールは想像と少し異なるものでした。
技術関連の責任者として情けない話ではあるものの、技術的にはギブアップしてしまった内容でした。
にもかかわらずY主任は、逆にこちらから質問をしていました。
Y主任がお客様に投げた質問事項の回答をいただいても、我々技術の見解は変わりません。
Y主任はその質問から何かヒントを得られるものなのか?と思いY主任に電話し確認を取りました。
すると電話口で次のように言われました。
『お客さんから回答が来たって俺もなにもわかんないよ!』
『でもお客さんと会話するのが営業の仕事だろ!』
Y主任の根本的な勘違い
いやいや。違いますよY主任。
Y主任がアイドルや映画俳優のような人で『会話することそのものに価値があるような人』であれば、会話することが仕事で間違いないです。
でも残念ながらお客様がわざわざメールを送ってきてくれた理由はY主任とお話がしたいからではなく『問題を解決したいから』です。
つまり、問題解決につながらない会話はしたくないんですよ。
もっともっともっと丁寧に言えば、お客様だってまさか『問題解決につながらない会話をされているとは思っていない』です。
メーカーの担当者であるY主任から質問が来たら、それに回答すれば問題が解決すると思っていて当然。
意味ない質問を繰り返すと、お客様に無駄な時間を取らせてしまい結果的に失望させることになってしまいます。
とにかくお客さんとコミュニケーションをとればいいというのは、思考停止に対する言い訳でしかありません。
特にこのコロナ禍において『ちょっとお茶のみに顔出しました』的な営業が効果を発揮するケースは激減しています。
茶飲み仲間にまで親密度を高めるコミュニケーションは非常に強力な武器ではありますが、時と・場合と・時間によって使いどころがあります。
過去の記事にも書きましたが『自分が汗をかく苦労をしているのだから最適に決まっている』と考えるのは思考停止そのものです。
汗をかいて仕事する人も素晴らしいですが、もっとも素晴らしいのは汗をかかないでもお客様の問題を解決できる仕事です。
この問題をY主任に伝えると・・
ここからは少し余談。
Y主任に言いにくいことでるのは間違いないのですが、これまでも似たようなお客さんとのコミュニケーションにまつわる問題は多々ありました。
うちの部下もほとほと困っていたので、放置するわけにもいきません。
支1周分以上に年の離れたY主任を相手に失礼が無いように配慮しながらこのことを伝えると
『だったらお前が全部の質問に答えたらいいだろ!!』
といって電話を切られてしまいました。。。
年上ではあるけども職制上の立場は下であり、直属の部下ではなく組織は別。
自分の部下のために身を挺して言いにくいことを伝えるのも課長の仕事だと考えているのですが、まだまだ修行が足りないようです。
猛省です。
まとめ
今日はお客様とのコミュニケーションについての考え方について記事を書きました。
たくさん話して多くの情報を得ることも重要ですが、一番大切なのはお客様に寄り添う事。
お客様は問題解決をしたくてコンタクトを取ってきてくれているので『最短距離で課題解決に向かうためにどうすればいいのか?』をよく考えて、思考停止に陥らないことが大切です。
こちらの記事は似たテーマの記事を集めた『大企業のリアル』というマガジンにも登録されています。
大企業イメージと実情のギャップに悩みながら奮闘して改善を目指す姿を投稿していますので、もしよろしければこちらもご覧ください。
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