【映画】一人で勝手に2024年ベスト5作品+α
年末となるとついついこの一年を振り返りたくなりますよね、ということで2024年に見た(といってもだいたい20本くらいかなとは思いますが)の中から良かった作品を挙げてみたいと思います。
今年の5作品はコレだ!
かつては単館モノ、ミニシアター系なども観ていたんですが、ここ数年はもっぱらメジャー映画主流となっています。と、同時に傾向としては「(概ね)ハッピーエンド」「辛い(残虐な)シーンが少ない」穏やかな映画を好んで観ているように思います。現実が十分辛いですからね(笑)、映画くらいは明るく楽しいものがいいじゃないですか(笑)と、いいつつ、今年観た「シビルウォー」は凄かったですね、未だに色濃く記憶に残っています(特に例のシーン)。さて、それぞれを勝手に思い入れたっぷりに語っていきたいと思います。
「青春18×2 君へと続く道」
まず映像が自分の好み過ぎました。そして舞台が台湾というのもドストライクでした(笑)。ちょうど台南を訪ねていたタイミングだったので、偶然ですが舞台になった映画館も実際に足を運ぶことが出来たことも個人的には縁を感じました。タイトル通り、18歳時点の回想ストーリーと36歳の現実ストーリーが交錯していくわけですが、甘酸っぱい暖色系でまとめられた台湾シーンと、クールな寒色系で撮られた日本のシーンとの対比も素晴らしかったです。私は「仕掛け」に気づかず鑑賞していたので、ラストのサプライズには驚かされました(と、同時に「あ、だからか・・・」という感覚)。藤井道人監督は非常に多才で幅広い作品を手掛けていらっしゃるようなので、今後も楽しみです。
「リバウンド」
これは本当に大収穫だったと思います、続けて同じ週に2回続けて見てしまいました(笑)。韓国の高校バスケ大会で実際にあったエピソードを映画化した作品です。ストーリー自体はオーソドックスなサクセスストーリーですが、この「王道」感が心地よかったです。ひょんなことからコーチを引き受けることになるわけですが、シリアスになり過ぎず、部員たちとのちょいちょいコミカルなやり取りがこうした作品にありがちな重たさを軽減し、テンポよく楽しめました。部員たちのキャラクターも丁寧に表現されており、本当のバスケ選手たちのように描かれていました。そしてラストのFun.の「we are young」が最高過ぎました。
「アイミタガイ」
これもまた「大収穫」だった作品です。映画館での予告編でなんだか良さそうだな、と思ってあまり予備知識なしで観たのがまた良かったように思います。悪役が一人もいない、人々の持つ善意・良心の繋がりを描いた心温まる作品です。一方で、そのことを腐して「荒唐無稽だ」というように非現実性を評するような論評も拝見しましたが、いいじゃないですか、映画ですし、もとは小説だったのですから。何が悲しくて現実の辛さをそのまま映画にしたものを映画館で観る必要があるのでしょうかね。古くから人々は非現実を味わうために映画を観るという側面もあると思うので、私はこういう作品を映画化してくれて本当に良かったと思います。ちなみにラストの黒木華さんの歌も素晴らしかったです。
「デューン 砂の惑星PART2」
ここで急にテイストが変わってハリウッドSF超大作です。正直、前作にはイマイチハマれなかったのですが、続編が素晴らしかったという、私個人の「続編が前編より良いトリロジーは成功する」シリーズの一作かと(笑)。というのも、前編がいろいろとペンディング状態で幕を閉じたこともあり、本作でそうした仕掛けの種明かしに繋がった感がありました。前作から引き続き映像美は素晴らしかったですし、そこにさらにはアクションシーンもテンポよく組み込まれ、ストーリー的にも主人公が成長していくサクセスストーリーが描かれていた点も見やすかったのではないかと思います。惜しむらくはIMAXで観ればよかった・・・ということ。多くの方が映像のみならず音響も素晴らしい、と絶賛されていたので、超大画面で鑑賞すればもっと没入感が味わえたのかな、と。きっと続編公開時にリバイバル上映をしてくれるのでは・・・と密かに期待しています。
「ホワイトバード はじまりのワンダー」
これはつい先日鑑賞した作品です。小品という印象ではありますが、非常に丁寧に作られている感じが伝わってきました。実際のエピソード(ナチスドイツによるユダヤ人への蛮行、それに抵抗した人々の戦いなど)を上手に織り交ぜた小説の映画化なので、いわゆる「実話」とは異なるのですが、第二次世界大戦モノに多い残虐シーンは極力抑えられていました。そのため子どもたちでも鑑賞しやすい点も良かったなと。ぜひ学校等でも上映してほしい作品だと思います。前述しましたが、実際にレジスタンスとしてユダヤ人たちを匿い、協力した方々も多かったようです。彼らは見つかれば自分たちも捕まるという状態にもかかわらず、強い信念を持って行動に移したわけです。当時に生きたとして私自身にそういう行為ができたか・・・というと、胸を張って「やります」と言えるかどうか・・・。もちろん、そうありたいですけどね。そうしたことも考えながら見ていました。ラストのヘレン・ミレンのスピーチも感動的でした。
番外編
おいおい、ベスト5じゃなかったんかい!という話なんですが、こうして書いていたら、どんどん思い出していきましたので、もう少し番外編ということで改めて紹介しておきたいと思います(だったらベスト10でいいんじゃないか、というツッコミもありますが、それはまた別の話ということで・笑)。
「ホールドオーバーズ 置いてけぼりのホリデー」
ウェルメイドなアメリカ映画。舞台が70年代ということで映像もザラついた当時風に施されたところが印象的でした。メインキャスト3人のそれぞれの「成長」が描かれており、人間は完璧ではないからこそ、互いから学び合い、前へ進んでいく、というような清々しい気持ちにさせてくれました。
「ONE LIFE 奇跡が繋いだ6000の命」
アンソニー・ホプキンス主演の実話を映画化した作品。オスカー・シンドラー氏や日本の杉原千畝さんだけでなく、当時、アンソニー・ホプキンスが演じたニコラスさんのように人道支援という熱意でユダヤ人の子どもたちを救った無名の市井の人々がいたことに感動しました。人間の善意はいつの時代も存在するんだ、と思いましたし、これからもそう信じたいですね。きっとラストに涙するはずです。
「BELIEVE 日本バスケを諦めなかった男たち」
すみません、バスケ好きなもので(笑)。未だに個人的には感動冷めやまぬ「W杯沖縄大会」の名シーン+選手たちのインタビュー、さらには日本バスケのレジェンドたちも登場した永久保存版(もちろんDVDも買いました・笑)。WBC同様、これを見ると絶対に元気が出ます!
個人的にはトムさん(トム・ホバース監督)の活躍あっての日本代表だと思っているので、後に八村選手が苦言を呈しておりましたが、ああいうことが表面化しないようにするのがバスケ協会の役割だと思うんですよね。私はトムさんも八村選手もどちらも素晴らしいと思っていますし、応援していますので、せっかくのバスケ熱に水を差す形になってしまい、それを協会ではなく渡邊雄太選手が沈静化させるというのも・・・まあ、協会もここまでにいろいろありましたからね・・・思惑もあるでしょうし。とはいえ、今後もあ代表チームには「諦めず」に戦っていってほしいです!(次はロス五輪!)