ある光
第4回『ワタシとウタ』は、小沢健二さんの「ある光」です。
詩的美の頂点、小沢健二さん。
彼の楽曲が持つ温かさは異次元で、包容力はあるが、とても繊細。
気分の良し悪しに関わらず、日常の中にある愛をそっと教えてくれます。
愛すべき数多の楽曲の中でも、私にとってこの曲は特別な一曲です。
思わず折れてしまいそうな生活、脆い感情に救いの手を差し伸べてくれる、ありのままを許す後押しをしてくれます。
今回は楽曲紹介ではなく、「ある光」をもとに私が見た世界、というテーマで文章を書きました。
ぜひ楽曲とともにお楽しみください…
「ある光」をもとに私が見た世界
ぼんやりと過ごしていても、社会の波は慌ただしい
悩みもいずれ、この波に流れていくのだろうか
離れてほしいと思いながらも、大切に抱きしめてしまう
この悩みは、僕のものだ
大きな孤独の中に、僕は放り出される
僕がここにいるという確証
乱視の海
泳げど泳げど、陸はなく、ひとり
ぽつんと漂う、ただひとり
"let's get on board"
わずかな願いが、僕を突き動かす
僕の心は震え、熱情がはねっかえる
三原色が鋭く刺す
ある光は、僕に輝くのだろうか
いっそ辞めてしまおう
そうする勇気もない僕がそうした時
虹をかけるような誰かが僕を待つのか
今、そんなことばかりを考えている
なぐさめてしまわずに
「ある光」から、いくつかお言葉を拝借しました。
もちろんですが、到底及ばないですね。
背伸びしている箇所が明らかに目立っている、バランスの悪い文章になってしまいました、精進しなければ。
「ある光」の中でたびたび登場するフレーズです。
この一言に、全てが詰まっていると思います。
慰める、ということはとても良いことです。
しかし、慰めてしまうだけではそれまでの時間は報われません。
等身大の姿というものを、巧妙に浮き彫りにしています。
脆さへの、最大限の抱擁です。
良いことだけで構成されている人生などありません。
きっとあなたにも、悶え苦しむ日があったと思います。
もしかしたら、その真っ只中かもしれませんね。
足取りが重い日々はとても苦しい。
ふわふわと浮かんでいる幸せさえも、沈んでいきます。
でもそれは、来るべき時のための鍛錬。
足取りが軽い日に全力でスキップができるのは、その鍛錬のおかげです。
常に挑むだけが鍛錬ではありません。
時にはよそ見をし、ひと休みしたって構わないのです。
その先に、「ある光」は差し込むのだと思います。
来週の月曜日の『ワタシとウタ』は、NUMBER GIRLです。
お楽しみに!
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