自宅で一人で20年働くフリーランス・デザイナーが実践している習慣術
noteはじめました。
はじめまして。
フリーランスでデザイナーをしている井上新八です。
主にブックデザインのお仕事をさせてもらってます。
本の表紙をデザインしたり、
中のページをデザインしたり、
そういう仕事です。
デザインについては学校で勉強したわけでも、
どこかで修業したわけでもなく、
学生時代にたまたま仕事を頼まれて、
そのまま誰にも教わらずに独学でやってきました。
大学を卒業してから4年ほど編集者として会社勤めをしましたが、
その後20年近くフリーランスでデザインの仕事をしています。
いまは多いときで年間200冊くらいの本をデザインしています。
スタッフは雇っていません。雇い方が分かりません。
なので20年くらい1人で仕事しています。
けっこう忙しいです。というか激務です。
作業場は自宅で、ひたすら家で1人、黙々と仕事しています。
デザインワークもメールのやりとりもスケジュール管理も全部1人。
お金のことと税金のことだけよくわからないので、
そこは人に頼んでいます。
法人化もしてないので、要するにしょぼい個人事業主です。
ただ去年、僕の日常について取材してもらった記事を
たくさんの人に読んでもらって、
詳しくははその記事を読んでもらうのがいいと思いますが──
この記事が出てから仕事のやり方について聞かれることが増えました。
どうやってモチベーションを保ってるかとか、
自己管理をどうしてるかとか。
いまリモートワークを余儀なくされる事態で、
いきなり自宅で仕事しなきゃいけなくなって、
どうしようって人も多いと思います。
20年近く自宅で1人で仕事をしてきて、
それなりに工夫していることもあるので、
自分がコンディションやモチベーションを保つために習慣化してきたことが
誰かの役に立てばいいな〜と思ってこのnoteを書いてみました。
○規則正しく生きるための習慣化
家で働くのって通勤の苦労もないし、自分のペースで仕事ができるし、
楽そうな部分が多い印象だけど、
やってみると実際はそんないいものではないことはすぐにわかると思います。
いつでも始められる=いつまでもはじめられない
いつでも休憩できる=いつまでもサボれる
好きなタイミングで終業=終わりが分からずいつまでも働いてしまう
これが現実。
実際、自分も始めた頃はそんなだった。
息抜きにゲーム1時間→そのまま朝までゲーム
4日あるけど2日あれば余裕で終わる→計算ミスで後半完全に徹夜作業
こんな感じで、ドツボにハマっていた。
ようは自分でしっかり生活と仕事のバランスをコントロールしないと
あっという間に負のスパイラルに落ちていく。
達成感のない毎日に、やっぱ自分はダメだとメンタルも落ちて抜け出せなくなる。
相談したり、愚痴を言う相手もそばにいないし、けっこうヤバイ状態になる。
これをどうにかするには、意識的に規則正しい生活を組み立てていくしかない。
当たり前のことだけど、
当たり前のこと以上に重要なことなんてこの世にはそんなにない気がする。
先日、究極の隔離空間で仕事をしているとも言える宇宙飛行士スコット・ケリー氏が、ステイホームで家から出られない人に送った「「ステイホーム」を楽しく乗り切るためのコツ」を読んだ。
彼のアドバイスは、こういうもの。
1: スケジュールを立て、その通りに行動する
2: 趣味を楽しむ時間を作る
3: 日記を毎日書く
4: ネットを利用して友だちや家族とつながる
5: ルールの範囲内で外へ出よう
ステイホームの人に向けたメッセージではあるけど、
これはそのまま自宅で働く人にとって大切なことを言ってる気がする。
ほとんど実際に自分が日々やってることだったりして、
おお!って思った。
日々決まったことをする、それを習慣化する。
それこそがリモートワーク、自宅で仕事をする上で重要のことだ。
ただ、その「習慣を作る」「それを続ける」これが難題だとみんな言う。
なので自分なりにやっている
「習慣化のコツ」について書いてみようと思う。
○続けるコツ=週7でやる
まず「続ける技術」があるとしたら
答えは一つしかないと思っている。
それは毎日やるということ。
つまり「週7日やる」これしかない。
例えば「週3日やる」は、ほとんどの場合続かない。
1日おきにやればいいのだけど、
やらない日が続いて挽回しようと思った途端にたぶん途絶える。
今日やらなかった分を明日やればいいは、恐らくやらない。
来年の目標を決めても、実行できないのと理由は同じだ。
「今日やる、今やる」以外のことはほとんど実行不能と思っていい。
そんなに人間の意志は強くない。
「毎日やる」これを心に決めることからすべては始まる。
でもそんなにしんどく考えなくていい。
基本は毎日やるだけど、
やれない日はやらない、
やりたくない日もやらない、
それでいい。
とにかくやってもやらなくてもいいから
「毎日やる」とだけ思っておく、それだけでいい。
○続けるコツ=記録する
もう一つ続ける技術があるとしたら、
それは記録すること、毎日何かを残すことだ。
日記はすごく効果的だと思うけど、
それはすごくハードルが高いだろうから、
カレンダーやメモ帳に○をつけるとか、その程度でいい。
カレンダーに書き込むなら、決めたことをやったら○をする。
やらなかったときは、やらなかった理由を書くといい。
何でもいいからとにかく毎日記録を残す。
これがすごく効果的だ。
○ 続けるコツ=小さなことから始める
ぼくが毎日続けているもので、
これはすごく簡単でいいなと思っているのが、
朝起きたら外に出て朝日の写真をスマホで撮るというもの。
これ、もともとは元日に「初日の出」を家のベランダから撮ったのがきっかけで、
太陽の動きを日々観察するために始めたのだけど、
簡単なことだからずっと続いている。
あとで知ったのだけど、
起きて外の空気を浴びるというのはすごく体にもいいらしい。
読んだ本にそんなことが書いてあった。
偶然だけどすごく良い効果があったみたい。
朝日の写真でなくてもいいのだけど、
朝起きてすぐ外に出て、空気を吸って、写真を撮る。
これだけで毎日何か決まった記録を残すという習慣づけの一歩になる。
ぼくの場合は、日記を書く際の起きた時間の記録としてもすごく役に立っている。
○続けるコツ=小さなことをセットにする
すごく小さなことを毎日とにかくやってみる。
「起きたら外の写真を1枚撮る」
これをある程度続けられるようになったら、
それに続いて別のアクションを一つ足してみる。
習慣化するには、ひとつやるより、何かとセットにした方が続きやすい。
最近のぼくの例だと、朝日の写真のあとに「体温を測る」ことにしている。
起きて体温を測るというのはすぐに忘れそうだけど、
「起きて外の写真を撮ったら体温を測る」
というセットにしてみると意外に忘れない。
忘れずにやれることと、忘れそうなことをセットにする。
歯磨きと体温を測るでも何でもいい。
どちらかを覚えていれば、もう片方を思い出せるようになる。
○続けるコツ=順番と場所を決める
習慣化していく上で、
順番と置き場所を決めるというのもすごく重要。
「体温を測る」は最近はじめたのだけど、
毎日忘れずに計っている。
何度かうっかり忘れそうになったので、
そうならないために置き場所を工夫してみた。
僕の場合は、起きて外の写真を撮った後に、
日記を書くというセットを作っているので、
体温計を日記帳と一緒に置くようにした。
日記を手に取れば自然に体温計も手に取るので、
忘れずに毎日体温を測れている。
次のアクションで使うものと一緒に、
その次に使うものを一緒に置いておく。
歯ブラシと体温計を一緒に置いておくとか、
行く先に自分で仕組みを作っていく感じ。
たいていのうっかり忘れは、
順番と場所を決めることで回避できるようになるはずだ。
○続けるコツ=徐々にルーティーン化してく
小さなことを順番を決めて組み合わせていく。
毎日、同じ順番でこのセットを繰り返す。
それを週7日続ける。
やってもやらなくても記録を残す。
そうやって組み込む内容を少しずつ増やしていく。
やっておきたいこと、やるべきことを、足していきながら、
少しずつやりやすいように組み替えていって固めていく。
あまりに面倒だったり、苦になるようなことはすぐにやめていい。
無理して続けようとすると結局続かなくなる。
続けられる範囲で、できることを毎日繰り返していく。
足したり引いたりしながら自分なりのルーティーンを組み立てていくといい。
○続けるコツ=さわりだけやってみる
去年から「1日1個、企画を考える」ということを始めた。
始めた当初はすぐにやることを忘れてしまって、
気がつくと2〜3日やらずに過ごしていた。
企画と言っても企画を起こすための
思いつきやメモ程度のことを書きとめるだけなんだけど、
相当意識を向けていないとこれが全然続かない。
どうやったらこれが続けられるか考えた。
それで企画を書くのではなく、日付けだけ書くように変えてみた。
それまでは企画を思いついた時にはじめてメモを開いていたのだけど、
そうすると企画になりそうなことに出合わないとメモを開かない。
だから忘れるんだと思った。
とにかく1日1回、メモを開くというアクションだけはやるようにした。
1日1回ページを開いて日付けだけ書く。それだけ。
すると頭が勝手に企画を探すモードに入って、
目にした情報の中からネタを拾い始めるようになった。
「企画になる!」というほど大した思いつきじゃなくても、
すごく簡単な思いつきや、素朴な疑問をメモするようになった。
そういう思いつきって一瞬ですぐに消えちゃうものだから、
これを書きとめられるようになったのはすごく意味があると思った。
面倒なことは、それ自体をやろうとするのではなく、
さわりだけ取りかかってみるといい。
・日記を書くのではなくノートに日付けだけ書く
・ジョギングに行くのではなくジョギングウェアに着替える
とにかくさわりだけをやってみる。
あとは勝手に体がやってくれる。
別にやらなくても向き合っただけでOKって思えばいい。
○続けるコツ=朝に時間を作る
時間がないというのが何かをやらない一番の理由になると思う。
確かに時間はない。
でも時間は作ればできるものだったりもする。
どうするか、それは早起きするしかない。
時間が2時間欲しければ2時間早く起きる。
朝6時に家を出ないといけないなら、4時前に起きる。
とにかく必要な時間の分だけ早起きする。
時間は朝に作る。
苦行でしかないけど、それしか時間を作る方法はない。
○続けるコツ=週1なら曜日を決める
毎日しなくてもいいこと、週に1回でいいようなことの場合は、
「週に1回やる」と決めるのではなく、
「何曜日にやる」というふうに具体的な曜日を決めるのがいい。
その日は例外なく絶対にやる。
その日がどうしてもダメな場合は1日前にやる。
週2回なら水曜と日曜というように決める。
やる日を曖昧にしないのが継続のコツ。
毎日、自宅作業していると曜日の感覚がなくなりがちなのだけど、
水曜と日曜はトイレ掃除、
日曜はトレーニング機器の充電など、
曜日にルールを設定することで、
曜日の感覚を忘れないという効果もある。
○続けるコツ=続けることは武器になると考える
続けることは、実はいちばん簡単な自己実現法だと思う。
自分にしかない何かを作るのって「続ける」ことの先にしかなかったりする。
それは修業とか修練の意味でもその通りではあるけど、
もっとどうでもいいことでもよくて、
続けることが、くだらなければくだらないほど、それが強みになる場合がある。
例えば
「“1000回遊べるRPG”を4000回遊んだ男」
トルネコの冒険を4000回遊ぶって、
それだけでぶっ飛ぶほどの継続力だけど、
これってもうこの人にしかない武器になっている。
「100日間おなじ商品を買い続けることでコンビニ店員からあだ名をつけられるか。」
これも100日間続けることで生まれた話。
くだらないことを続けた先の奇跡。すっごい面白い。
スキの数もハンパない。
くだらいことを続けるってそれだけでコンテンツになるし、
その人の強みにもなる。
「こんなくだらないこと続けて何の意味があるんだろう?」
ってことほど、ずっと続けるとスペシャルなことになる。
何をやるかはどうでもよくて、
誰にでもできることを誰もやらないくらい長く続けることが重要なんだと思う。
ただ続けるだけですごい武器が手に入るのだからこんな簡単なことはない。
○ぼくの朝のルーティーン
ここからしばらくはぼくが実際にやっている朝のルーティーンの解説です。
先に断っておきますが、正しいことをやっているわけではない。
むしろ逆。人から見れば恐らく無駄のかたまりだと思う。
ただ、やるべきことと、やりたいことを詰め込んで
ちょっとずつ組み立てた自分なりのルーティーンではある。
効果の程はよくわからないけど、
規則正しく毎朝これをやっていることで、
少なくともメンタルも体調も安定しているのは確かだ。
・朝のルーティン1
朝の写真を撮って朝日を浴びる
朝は大体5時頃、起きるようにしている。
前日遅くまで飲んでしまった場合は7時半くらいまで寝ることもあるけど、
基本は5時か6時に一日スタート。
目覚ましは使ったことがないので、起きる時間はまちまち。
起きて最初にやることは朝日の写真をスマホで撮ること。
今は日の出の見えないところに引越してしまったので、
ベランダに出て朝の風景を撮っている。
前述したけど最初は何年か前の元日に初日の出を写真に撮って、
初日の出って何かありがたい感じがするけど普段の日の出と何か違うのかな?
と思って次の日も撮って、また次の日もって毎日撮っていたら、
日の出の位置が思ったより大きく変わってることに気がついて、
それが楽しくて毎日撮るようになった。
これがけっこう役に立っていて、
日記を書く時に起きた時間を知るためのいい記録になっているし、
後で本を読んで知ったのだけど、
朝起きて外の空気を吸うのは何やら科学的にもすごくいいことらしい。
朝日を浴びて外気に体をさらすことで体が起きたことを悟るのだそうだ。
自然にやっていたことなので得した気分。
すごく簡単なことだしすごくオススメ。
・朝のルーティーン2
体温を測って記録する
朝日の写真を撮り終わったら、最近は体温を測ります。
体温を測るのはかなり忘れやすいので、
この次のルーティーンの「日記を書く」に使う
日記帳とセットで体温計を置いている。
体温を計りながらテレビの電源を入れて、
前日の録画から見るドラマかアニメを選んで流す。
基本的に深夜アニメと地上波のドラマは全部見るようにしている。
これは趣味でもあり、
時代を知るためのリサーチでもあると思っているのだけど、
好きだから見てる、これに尽きる。
体温を計れたらメモに体温の記録を残す。
それから1日1個企画を考えるという習慣のために、
スマホのメモ機能の「1日1企画」というページにその日の日付けを書き込む。
日付けを書いたら少しSNSやネットニュースを見て気になったことをメモする。
・朝のルーティン3
記録を残すために日記を書く
ネット散策を終えたら、スマホのゲームを起動して、
ながらでできるゲームをプレイしつつ、日記帳を取り出して日記を書く。
日記は白紙のクロッキー帳を使っていて、書く内容は以下の内容。
体重の増減量 プレイしたゲームのタイトル ジョギングした距離 見た映画のタイトル 観た映画館名(テレビ画面で見た場合は媒体など) 映画の感想 見たアニメ・ドラマのタイトルと話数 読んだ本のタイトル 見たテレビ番組 美術展・写真展など見た場合はその記録 前日食べたもの(朝・昼・夜 間食もしていれば) 起きた時間 前日作業した仕事やその日のトピック 前日のスペシャルなこと3つ(それ以上あればいくつでも)
これを書いて1ページを埋める。
書くのは1日1ページ。
これはフリーランスになって20年近く、毎日続けている。
先に紹介した宇宙飛行士も日記の有効性は語っていたけど、
手書きの日記は字の感じでその時のコンディションも分かって良い。
最近はなかなか手書きで文章を書く機会も減っているので
1日1回手書きで文章を書く習慣は悪くないと思っている。
これも最初から日記をつけようと思ってやり始めたわけではなくて、
日々の備忘録として雑に書きとめていたものが形を変えて今の形になった。
・朝のルーティン4
WiiFitで体重確認+軽い筋トレをする
日記の後はWiiFitという任天堂のゲームソフトを起動します。
これは12年前に発売されてから毎日使い続けてる。
これで体重を量って、腕立てと腹筋。
これをゲーム内のプログラムに従ってやる。
現在4000日以上続けている。
体重を測るのは単に太るのを予防するためだけど、
このゲームを開発した任天堂の宮本茂さんの開発意図通り、
体重を毎日記録するのは趣味としてとても面白い。
食べ過ぎた翌日の体重の変化とか、かなりのショックも伴うけど…。
WiiFitが終わったところで、
ドラマなら1話、アニメなら2話分の録画を見終わっている。
ここで朝食を食べる。
朝食べるものは決まっていて、
プレーンヨーグルトにドライフルーツを乗せたものと納豆。
何となく体によさそうっていう理由で、
ヨーグルトは11年、納豆は5年くらい、毎日食べ続けている。
・朝のルーティン5
ゲームをしながら筋トレ
朝食を食べたら、SIXPADをお腹と両腕・両足にセットしつつ、
─シックスパッドは筋トレ用のギアで座ったまま筋肉に刺激を与える機具です─
Nintendo Switchの電源を入れてドラクエXを起動する。
ドラクエXは発売から7年以上、毎日コツコツやってる。
(総プレイ時間はもうすぐ4000時間)
ドラクエにログインしたら、シックスパッドの電源をオンにする。
シックスパッドの運動時間が20分ちょっとで、
ドラクエとセットでやるのがちょうどいい。
ドラクエ内では20分、毎日のお仕事をする。
──日替わり討伐、職人仕事、キラキラマラソン
ちょうど20分くらいなので、シックスパッドとすごく相性がいい。
ドラクエXをする前は任天堂DSの「どうぶつの森」を遊んでいた。
その時のプレイスタイルは、
毎日お店で花を買ってちょっとずつ植えて、
森を全て花で埋め尽くして、
枯れないように水をやり続けるというもので、
3年かけて森を花で埋め尽くし、
それが枯れないように6年間毎日水をあげ続けていた。
やめ時が分からないまま、花の世話を永遠9年間…自分でもおかしいと思う。
その時の森の様子です(これは3年目の森)
いまはswitchの「あつまれどうぶつの森」が発売されたので、
ドラクエの後に「あつ森」タイムが追加された。
そのためゲーム時間がちょっと長めになってる。
ちょうど45分くらいの朝のゲームタイム。
・朝のルーティン6
HIITで体にスイッチを入れる
ゲームが終わったら、HIITというトレーニングメニューをやる。
HIITというのは、高強度インターバルトレーニング(High-intensity interval trainin)の略称で、短時間に負荷の高いトレーニングをして脂肪を燃焼する究極のトレーニング方法のこと。
とにかくここで4分間徹底的に身体をハードに動かして体の熱を上げる。
僕がやっているのは、「体脂肪をがっつり燃やすHIIT」というメニュー。
詳しくはこの本をどうぞ
腕と身体をねじる「サイドランジプロペラ」、うつぶせになって身体を反り上げながら対角線上の手と足を振り上げる「ダイアゴナルリフト」、すりあげと呼ばれる腕立て伏せを激しくしたような運動をする「スイングプッシュアップ」、腹筋をしながら対角線上の手足を同時に動かす「Vシット&オブリーク」この4つを20秒ずつ間に10秒ずつ休憩を入れながら2回繰り返す。
何年か前にこの本を編集者にもらって、
何気なくはじめてみたところ、これが拷問かってくらいきつくて、
最初はガチガチの筋肉痛になったのだけど、
ひと月も続けていくと少しずつに楽になっていった。
半年経った頃は嫌じゃなくなって、
1年続けたら完全に生活の中に溶け込んだ。
今のところ3年半、毎日続いている。
終わると確実に身体にスイッチが入っているのが分かる。
少しダルいなという日も、無理してでもHIITをすると、
スッキリして「よし仕事するぞ!」っていうテンションになる。
今はこれなしでは仕事に向き合えないかもしれない
ってくらい効果があると思っている。
HIITは特別な機具もいらなくて
スマホでトレーニング動画を流しながらやればいいし、
たたみ1.5畳くらいのスペースがあればできるので、
旅先でもできるのがいい。
HIITが終わったらプロテインを飲む。
去年の8月から10カ月くらいこれも毎日続いている。
それからコーヒーをいれて、
歯を磨き、サプリを飲んで、仕事部屋に行く。
朝の歯磨きをする習慣はなかったのだけど、
サプリを洗面所に置くようにして、
サプリを飲むついでに歯磨きをするようにしたらいつの間にか定着した。
今ではサプリを飲むのをたまに忘れるくらい歯磨きの方が習慣化した。
・朝のルーティン7
簡単な仕事を1つ片付けて達成感を得る
HIITで身体が完全にオン状態になったら、仕事に取りかかる。
大体起きてからここまで2時間か2時間半くらい。
だから7時か7時半には仕事を始めるようにしている。
仕事のスタートもルール化していてる。
まず何から始めるか。
すごく簡単な仕事を前日いくつか残しておいて、それから取りかかる。
例えば、新しく依頼のあった仕事への返信メールや、
前日の夜に来た修正依頼の対応や、
前日会った人へのお礼のメール書きなど、
数分で終わるものや長くても15分もあれば終わる作業を2〜3個やる。
「仕事は終わる」ことを体感できるから、エンジンがすぐにかかりやすい。
これで少しノリを良くしてから、
ちょっと複雑な仕事や頭を使う仕事にとりかかっていく。
・朝のルーティーン8
集中力のいる仕事は朝みんなが働き始める前にやる
集中力のいる仕事はできるだけ朝早いうちにやる。
みんなが仕事を始める前は誰からも連絡が来ないサイレントタイム。
メールが来ることもほとんどないし、
ここで一気に大変な仕事に取りかかって目途をつけてしまう。
ちなみに仕事のスタートと同時にテレビのスイッチもオンにしていて、
仕事しながら横で前日オンエアのアニメかドラマをつけて流している。
・朝のルーティン9
写真を整理するためにブログを書く
朝の仕事が一通り片付いたら、ブログを書いてアップするのを習慣にしている。
このブログを書くという作業は、ブログを書くこと自体が目的ではなくて、
撮影した写真を整理するための仕組みとして始めたものだ。
写真は年に一回の写真展のために撮っている。
これは16年続いている。
写真展のタイトルは16年間ずっと「どこまでも」で、変えていない。
2019年の写真展
以前は写真展が近づくと慌ててどこかへ出かけて
写真を撮ってバタバタ準備していたのだけど、
最近はまとまった時間を取るのが難しくなってしまったのもあって、
だったらコツコツやっていくしかないと思って、
毎日1枚写真を選んでHPにアップする仕組みで写真の候補を増やすことにした。
まとまった時間がないなら毎日に細かく分散するしかない。
それまでブログは不定期に更新していて、
気が向いたときに更新していたら、
3カ月放置とか、半年放置が普通になっていたのだけど、
毎日更新! と決めたら本当に毎日更新するようになった。
これももう4年以上続いている。
おかげで写真展の前にバタバタすることがなくなった。
しんぱちのブログ
とにかく週7日やれば続く。
その実験結果のようなものだと思っている。
・朝のルーティン10
ジョギングしてリセットする
毎日続けているものの中で一番長く続いているのがジョギングだ。
正確には覚えないけど22年以上続いていると思う。
これも基本は「毎日走る」だ。
雨がひどいとか、旅先で走れないとか、病気で動けないとか、
どうしても走りたくない心境だとか、
何か事情がない限りは走りに行っている。
1日に走る距離はそんなに多くない。
3.5km〜5kmくらい。
無理しないのが続けるコツだと思う。
距離は大したことないけど毎日走ると月の合計は100km以上になる。
1年だと1200kmくらい。
10年くらい前からNikeのアプリで距離を記録するようになって、
5月24日の時点で記録は3604日走って16414km。
日本からアフリカくらいまでは行ける距離のようです。
午後の仕事へのスイッチを入れるために
このジョギングはいい効果をはたしてくれている。
ジョギングが終わったらシャワーで汗を流して朝のルーティン終了。
ランチを食べて午後。
ここから新しい1日が始まる。
この朝のルーティーンは基本的に365日、毎日やることにしている。
旅行に行ってできないとか、
日曜日で仕事が多くない日は簡単な仕事だけやって終わるとか、
元日はジョギングに行かないとか、
例外はあるけど、基本は毎日続けている。
飲み過ぎて二日酔いでもこのルーティンは基本的にやる。
「意志が強いからできる」って言われるのだけど、
もともとそんなに意志が強いほうではないと思っていて、
むしろ続けることで意志が強くなったのかもなと思う。
前述したような、だらだらゲームして仕事が遅れたり、
時間の憶測を誤って徹夜が続いたりという失敗も、
朝をしっかり規則正しくすることで自然に解消していた。
規則正しく生きるのって窮屈そう、
基本だらだらしたいじゃんって思うかもしれないけど、
これ午前中だけの話なので、午後から思いっきりだらだらすればいい。
ビール飲んで、ごろごろして、マンガ読んで、ゲームして、
午後からはまる1日だらだらできる!
午前中にやることはやってるから罪悪感はほぼゼロなはず。
ま、罪悪感を伴うだらだらが人生の醍醐味だったりするので、
それもよく分かるんですけどね。
でも、朝をしっかりすることで体調もよく健康そのものだし、
メンタルもそこそこ好調だし、自分にとってはいいことしかないと思っている。
それが全部ルーティーンのおかげかどうかはともかく、
少なくとも20年近くは仕事が安定して続いているから、
それなりに効果はあるのだと思う。
さて、けっこう長くなってしまったので、ここで話は終わりです。
ただ「習慣術」というテーマを掲げながら、
朝の習慣についてしか書かないで終わってしまったので、
「仕事を続ける上で大切にしてる習慣」について
ダイジェスト的にざっと過剰書きしておこうと思います。
○おまけ:仕事を続ける上で大切にしてる習慣
▲新しい仕事にはすぐ手を着ける
始まったばかりの仕事で締切りまで余裕があって、
まだ手を着けなくて大丈夫という仕事。
余裕があるからすぐ手をつけなくても大丈夫とは思わない。
少しでもいいからまず手を着ける。
資料を探してフォルダーに入れておくとか、
イメージ写真を一枚探すとか、
思いついたメモを一個入れるでもいい。
ぼくの場合は、ざっくりラフな形でもいいから、
仕事を受けた翌日に最後まで仕上げるようにしている。
(追記:詳細はこちらに書きました「仕事に向きあい続ける習慣」)
▲鮮度の高いうちにやって寝かせる
とにかく早く1個作ってみて、それを寝かすのがちょうどいい。
あとで見直すと欠点も見えてくる。勢いで作った良さもある。
寝かせつつ、何度もそれを作り直したり、追加で別の案を作ってみたり、
締切りまでそれを繰り返す。
(追記:詳細はこちらに書きました「仕事に向きあい続ける習慣」)
▲同時にいろいろなものを作る
ひとつの作業に集中しすぎると行き詰まる。
他の仕事をいくつも同時進行させることで
思わぬ発想の転換や気づきがあったりする。
(追記:詳細はこちらに書きました「仕事に向きあい続ける習慣」)
▲スピードで圧倒する
まず早い段階で作って寝かせる。
ただ相手が急いでいる場合はすぐ送る。
この早さが圧倒的だとそれが信頼につながる。
(追記:詳細はこちらに書きました「3つのルール」)
▲量で圧倒する
自信があれば最高の1案を作って、
それを出せばいいんだろうけど、残念ながら自分は凡才。
ひとつの案件に対して、できるだけ可能性をたくさん考えて、
候補をたくさん出すようにしている。
出し惜しみしないで全部出す。
これはないかな…というのも提案してみる。
それで意外な結果が生まれたりもする。
(追記:詳細はこちらに書きました「3つのルール」)
▲とにかくたくさん練習する
なにかをちゃんとやろうとしたら、
とにかくムダに思えるくらい練習して、経験を積むしかない。
極めるなんてことは、自分の場合はたぶんないと思うから。
ずっと修業して、あがいてあがいて磨いていくしかない。
(追記:詳細はこちらに書きました「3つのルール」)
▲ごほうびに期待しない
精一杯やっていても、
よい返事(リアクション)がもらえることばかりじゃない。
思いもよらぬリアクションがくることもあるし、
理不尽なことを言われることもある。
すごいダメージを喰らうし頭にくる。
こういうときの対処法は
「相手に期待しない」これしかない。
がんばったんだから、評価してもらえるなんて最初から思わない。
ほめられたら素直に喜べばいいけど、
最初からほめられようとは思わない。
(追記:詳細はこちらに書きました「やる気を出し続ける習慣」)
▲「ありがとうございます」に自動変換
頭にくることは山ほどある。
イヤミのひと言もいってやりたくなるけどぐっとこらえる。
嫌なことが多すぎてメールを読むのも書くのもストレスになっていたときに、
あえて全部のメールの返信をものすごく丁寧に書く実験をしたことがある。
やってみたら意外にストレスが軽減した。
形だけでもいいから、感謝の言葉を丁寧に伝える。
意味を考えるのではなくて、「丁寧に誠実にするという型」にしてしまう。
イヤミを言いそうになったら「ありがとうございます」に自動変換する気持ちで。
(追記:詳細はこちらに書きました「やる気を出し続ける習慣」)
▲ポジティブな負の連鎖をつくる
基本的に打たれ弱い。すぐヘコむし落ち込む。
この仕事はとにかくやり直しが多くて毎日心が折れる。
痛みを減らす方法は、集中して一個にのめりこまずに、
たくさん分散してやること。
いわば痛みの分散。
ああ、最悪だと思っていたことがあっても、
別のもっとひどいことがあれば、もう一方がましに思えてくる。
ポジティブな負の連鎖を作る。
マイナスにマイナスをかけるとプラスになる!わけないな…。
▲「やってみます」を口ぐせにする
何か新しくてわくわくするようなことって意外なタイミングでくる。
何でこのタイミングで!?ってときにふいに来る。
こっちの準備が万端な時に来たためしがない。
そんな時、今の自分には無理そうと思っても、
とりあえず「やってみます」と答えてみる。
やってみたらできるかもしれない、できなかったら土下座すればいい。
というか、できなかったことは今までなかった気がする。
だからたぶん大丈夫。できる仕事しか多分来ない。
(追記:詳細はこちらに書きました「3つのルール」)
▲時間のかかる仕事は分割して1日○時間必ずやる
時間がない。これが一番の障害になる。
1人でやってると大きな仕事は受けにくい。
でもこれだけはやっておきたいという大きな仕事があったら、
毎日3時間早く起きて、3時間それに当てる。
分割して時間を作ればやれないことはそんなにない。
▲面倒で心の負担になることから片づける
面倒でやっかいなことや、理不尽で頭にきて心に負担がかかる案件。
これはいつまでも心を引きずるので、なるべく先に片づける。
他の仕事を全部止めてでもすぐに対応する。
痛みはすぐに解消して楽になる。
重い気持ちはなるべく引きずらない。
さっさと終わらせて、すぐ忘れる。
(追記:詳細はこちらに書きました「仕事に向きあい続ける習慣」)
おまけなので、ダイジェスト的にだけど、
こういうことを習慣として何となく仕事しています。
気が向けばきちんと書いてみようかなと思います。
スケジュール管理のためのメモの使い方とか、
面倒なことをすぐやるための仕組み作りとか、
いろいろと習慣としてやってることはあるので、
そっちも気が向けば書くかもしれません。
それでは。
良き自宅仕事の毎日を!
よろしかったらこちらもどうぞ
仕事に向きあい続ける習慣術
スケジュール・タスク管理の習慣術
モチベーションを保つための習慣術