『コロコロ変わる名探偵』♯ショートショートnote杯
「コロコロ変わる名探偵事務所? 」
行きつけの居酒屋を新規開拓しようとして、電車の通勤定期券の範囲内で適当に下車したところ、暗がりに光るネオンの看板を発見したのだ。
「いっちょ冷やかしてみようか」
中井は薄暗い雑居ビルの階段をのぼっていった。
コンコンコン、ドアをノックして中に入ると、優しい雰囲気の初老の男性が出迎えてくれた。
「ちょっとお伺いしますが、方針がコロコロ変わるんですか? それとも、探偵がコロコロ代わるんですか? どちらにせよ、費用がかさみそうですね?」
「大変申し訳ありません。ネオンの一部が消えていまして『popo変わる名探偵事務所』が正しいです。popoは外国語で『警察、本当に、お尻、彼氏、うんち』などの意味があります。どの意味に着地するかは依頼人次第でございます」
と、初老の男性はニッコリ微笑んだ。
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