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憧れの人 2012年2月10日

 こんにちは。自称「憧れる女」神垣です。

 勝間和代さんはネイルサロン通いを欠かさないそうですが・・・

 どんなに仕事が忙しく、心がすさみそうになっても
 美しく彩られた自分の爪を見て
 女であることを思い出し、
 モチベーションを上げる…

 だから、ネイルサロン通いを欠かさないのが
 勝間流。

 私もきれいな爪には憧れますし、
 サロンでがっつりデコレイトしてほしい願望は常にあるのですが

 それでなくとも人並み以下の家事能力を
 装飾した爪ゆえにさらに低下させることになる気がして
 素のままの短い爪でおります。

 これって、女性としてはイケテナイ……
 とずっと思っていたわけですが

 短い素の爪で、こんなにも豊かに美しく暮らす人もいると知り
 ほっとしました。

 私が憧れる女性の一人、桐島かれんさん。
 
 「ホーム スイート ホーム」という本には
 彼女の夫君、写真家の上田義彦氏が撮影した
 かれんさんとその暮らしぶりが紹介されているのですが

 彼女の爪も“スッピン”のままです。

 そもそも、私が桐島かれんという人に興味を持つようになったのは
 彼女の母君、桐島洋子さんのエッセイに熱中した時代があったからです。

 今では死語かもしれない
 「飛んでる女」の代名詞でもあった洋子さん。

 未婚のまま3人の子の母となり
 大手出版社勤務を潔く辞めて米国に渡り、
「淋しいアメリカ人」で大宅壮一ノンフィクション賞を受賞。
 その後も熟年結婚に、離婚を経て
 今もなお、世界中を飛び回っている女傑です。

 彼女の初期のエッセイは
 ほとんど読み尽くし、未だに私の宝物。

 そんな洋子さんの長女が、かれんさんなのでした。

 上智大学やセツ・モードセミナーを中退し、
 資生堂のイメージキャラクターに抜擢され、
 第二期のサディスティック・ミカ・バンドのボーカルを務めるなど
 若かりしころは、ずいぶんトッポイおねえさんでしたが

 29歳で、写真家の上田さんと結婚し
 4児の母。

 未だに美貌もスタイルも衰えず美しい彼女ですが
 家庭を優先し、良き母、良き妻として暮らしています。

 本書は、そんな彼女のライフスタイルを紹介した
 女性誌の連載をまとめた一冊です。

 4章からなるこの本
 1~3章は、雑誌の連載らしい
 写真をふんだんに使った、彼女の暮らしぶりの紹介ですが

 4章は、彼女の手によるエッセイです。
 これがいい!

 私は、母・洋子さんの視点で桐島家のことを読み、知ってきたわけですが
 大人になった長女、かれんさんが
 ぶっ飛んだ母親のこと、その子として体験した困惑だらけの日々のこと
 を淡々と綴っているのが、とても興味深く、心に残りました。

 文中に「母は反面教師」とあり、
 15になる娘を持つわが身を顧みて
 あぁ、私もそう思われているのだろうな、と苦笑い。

 仕事を宗教みたいに信じ、まい進してきたけれど
 それってどうだったんだろう、と今頃になって思います。
 特に、こういう家庭を根っこにきちんと生きている人を見ると…。

 身につまされながらも、
 でも、豊かに美しく生きるお手本として
 これからも洋子さん、かれんさん親子に
 憧れ続けていく私です。


 桐島 かれん 著
 「ホームスイートホーム ―暮らしを彩るかれんな物がたり」

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#読書感想文

(VOL.1659 2012年2月10日配信 メールマガジン あとがきより)


 

                   

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