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中高生のための就職ガイダンス「松尾芭蕉・格に入りて格を出よ」

松尾芭蕉・格に入りて格を出よ
 
今回は、私が高等技術専門校で、生徒に話した言葉の再現です。
 
「格に入りて格を出よ」とは、松尾芭蕉の言葉です。
この言葉は、
 俳句を勉強するときは格(=定型)から入りなさい。
 人真似でも良いから、はじめは定石どおりの俳句を作りなさい。
 格どおりの俳句がしつかり読めるようになれば、いつか自然に自分の作風 
 が表れてきます。
 それが格を出ることになるのです。
 そして俳句を志すならば、格を出るところまで続けなければなりません。

という諭しです。
 
この教訓は、まさに、今の皆さんに対する言葉です。
職業訓練は、「習ったら慣れろ」です。
職業訓練は、「まね=模倣」から始まりますが、模倣のままで終わってしまっては成長がありません。
教えられ、経験し、覚えたことを、次の思考や行動の指標としなければなりません。
 
それには、今日学んだことをしつかり消化し、明日のできごとにすぐ対応できる態勢を整えておくことが肝要です。
頭のなかが整理されていない人の動きは、鈍くなります。
今日の学習が、明日の自分を創ります。
 
高等技術専門校で学ぶ皆さんは、格をしつかりと身につけるために、今日をしつかり学習してください。
 
知識を得、教養を深め、人の話を聞き、それを自分の身体のなかで消化・吸収する。
その積み重ねが、皆さんの付加価値を高めます。
それが職業訓練です。

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