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中高生のための就職ガイダンス「大谷翔平選手に学ぶ」

大谷翔平選手に学ぶ
 
まず、今回の文章は、長いことをお断りしておきます。
 
現役時、高等技術専門校において、面接試験の指導に対する私の基本は「準備は万端に」でした。
 
このことについて、原田隆史氏が書かれた「大人が変わる生活指導」(日経BP社)に、共感する内容が書かれていましたので、紹介します。
共感であって、その通り真似て実行したわけではありません。
というより、その指導の深さは、とても真似できませんでした。
 
原田隆史氏は、大阪市立松虫中学校勤務時に、陸上競技の指導と生徒指導で顕著な成果をあげられたことで、広く名を知られました。
その後、原田教育研究所を主宰し、学校教育だけでなく、 企業の人材教育でも浸透されています。

2009年当時、TV東京の「カンブリア宮殿」において、「企業を変える、会社員への生活指導」として取り上げられるなど、各方面で活躍する方です。
 
近年では、花巻東高校時代から日本ハム時代に至るまで、大谷翔平選手のメンタルトレーナーを務めたことでも知られています。
「大谷マンダラ」として知られる目標達成シートは、原田氏の指導にもとづいて作られたようです。
 
そんな原田氏の当該本からの抜粋を、チュッと長くなりますが、以下に紹介します。
後は、あなたがどのくらいの興味を持つか否かです。
 

日経BP社刊


<松虫中学の選手たちは大会に必ず大きなカバンを持っていきます。
 晴れの日でも雨ガッパ、折り畳み傘、着替えの下着、そしてカイロまでも
 が入っているからです。
 試合の前日になると翌日の天気が気になるので、てるてる坊主を作る選手
 も多くいます。
 
 松虫ではてるてる坊主は禁止です。
 明日の天気はてるてる坊主をたくさん作っても変わりません。
 「その代わりに明日の天気を予測しろ。そしてすべて準備しろ」と教えて
 きたのです。

 降水確率がゼロバーセントでも、万が一、十万分の一の確立でも雨が降っ
 たらどうするか、という問いを自分に投げかけ、明日のために自分ででき
 ることをすべて準備するのです。

 明日のこと、先のこと、そして未来のことを漠然と考えると、私たちはだ
 んだん不安になってきます。
 その不安を解消するためには、未来のできることへの準備しかありませ
 ん。

 しつかり準備すると、あるとき、心の中の不安が自信に変わります。
 それを平常心と呼びます。
 平常心でのぞめるからこそ、松虫の選手は本番での大逆転劇や、奇跡の勝
 利を数多く演じてきたのです。
 
 カバンが大きい、すなわちしつかりと準備をしている、だから平常心での
 ぞめる、そして確実に結果を出せる、という仕組みです。
 これができる人だけをプロフェッショナルと呼びます。
 
 達成したい目標が定まったなら、「ここまでやるか」というくらいに準備
 する。
 そして、できることから、しらみつぶしに毎日クリアしていく。
 クリアしていくうちに、また新たな問題が浮上する。
 それを解決するには何をすべきかさらに列挙して、次なる課題に加えてい
 くのです。>

 
どうでしょうか皆さん、これを読むと、大谷翔平選手の姿が浮かびませんか?
これが原田メゾットの神髄であり、大谷選手の今を作った根本ではないか
と、私は考えます。
 
この本に出合った、当時現役指導員だった私も、頭では理解できましたが、実行には至りませんでした。
まさに「わかった」ことと「できる」こととは違う、ということが、自ら立証できたのでした。
大谷選手のすごさは、「わかった」ことと「できる」ことがイコールであるところなのです。
 
どうでしょうか?
皆さんの生活は、勉強は、部活は、どこまでできていますか?
「これだけやれて、よぉ~し!」
そう自分で納得できていますか?
 
いやいや、頭では理解できても、なかなかむずかしいなぁ~~
そんなところじゃあ、ありませんか?
そういう私もです・・・・

誰もが大谷選手のレベルを追う必要はありません。
自分にできるレベルで良いのです。
先ずは、チョット背伸びしてみてください。
それができたら、そこからまたチョット背伸びしてみる。
チョットの成功体験が自信になり、さらにチョットからチョットを重ねる。
成長とは、そんなチョットの積み重ねです。
 
中高生の皆さんは、今、あるいはこれから、「就活から就勝へ」です!
全く準備なしでは、勝ち目はありません。
たとえ付け焼刃であっても、何らかの準備は必要です。
 
特に、面接試験は特別な出来事です。
特別な出来事には、特別な準備が必要です。
特別な準備ができれば、原田氏の言うように、不安が自信に代わります。
「これだけやれて、よぉ~し!」

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