中高生のための就職ガイダンス「止まらずに動き続けよう!」
止まらすに動き続けよう!
静止しているものを動かすには、大きなエネルギーを必要とします。
動いているものを動かし続けるには、小さなエネルギーで足ります。
クルマを例にして考えてみます。
私、元高等技術専門校の自動車整備科の指導員です。
専門的なことは省き、少し粗っぽく説明します。
クルマに搭載されたエンジンは、最大出力が決まっています。
出力の発生源は、エンジン内部でガソリンが燃えて発生する、熱エネルギーです。
そのエネルギーも、停止状態にある重いクルマを、発進させることができる程のエネルギーはありません。
どんなに排気量の大きいエンジンでも、それは変わりません。
そこで、発進させるのに必要なエネルギーまで、増大させる装置が必要となります。
それが変速装置(トランス・ミッション)であり、最終減速機(ファイナル・ギャ)です。
工ンジンで走るクルマなら、ATM車や無段変速車であっても、同様の装置が必要です。
発進時、1速にシフトすると、エネルギー増大率が最大となります。
例えば、1速の変速比が「5」でファイナルギャの減速比が「9」とすると、総減速比は 5×9 = 4 5となります。
減速比ですから、エンジン回転数は45分の1になって、タイヤ回転数になります。
このときは、エンジン内部に発生したエネルギーが45倍となってタイヤに伝わり、発進が容易になるわけです。
2速で発進できる場合もありまが、3速や4速では、変速比がさくエネルギー増加率が低いのでエンストします。
1速2速3速4速と、シフトアップすると変速比は小さくなり、エネルキーの増大率は減少します。
しかし、クルマはスピードアップします。
走行中のクルマには慣性が働き、大きなエネルギーを必要としなくなるのです。
就職活動もクルマと同じです。
就職活動は、止まっている車を動かすほどのエネルギーが必要なのです。
学生という守られた世界から社会人という守りのない世界に移るには、相当のエネルギーを要するという事です。
採用試験は、自分が学んできたこと、準備してきたことが評価されます。
その評価は「他人=会社」がします。
会社の採用試験は1 0 0 %主観。
社員として役に立つか否か?
そして、仲間としてやっていけるだろうか?
採用されなかったのは、その会社の基準に合わなかっただけのこと。
でも、人は弱い。
幾度か失敗すると、全人格を否定されたと勘違いしてしまう。
なかなかゴール(内定)に届かす、途中であきらめてしまう。
最後はリタイア。
いったん止めた就職活動を復活させるには、相当のエネルギーを必要とします。
一番危険なのは、やるべき事を決めないで、一日一日と過きていくことです。
果ては「重き荷を負うて、遠き道をゆくがごとし」で四面楚歌。
こうなると、もう、どうにも動けない状態です。
「就勝」には、決して動きを止めないことです。
昔、こんな歌がありました「どうにも止まらない~♫」
動き続ければ、必ずチャンスは訪れます。
もしも止まりそうになったときは、止まる前に、就職支援担当者に相談してください。
就職活動は、自己満足では通用しません。
一人でやろうとすると効率よくできません。
「就職できないんじゃないか?」と、曖昧な不安に襲われることもあります。
「これで良いんだろうか?」
自分の行動を確認しながら前に進むには、他の力を借りることが賢明です。
それは、決して恥じることではありません。
自分と違う価値観や経験を持った人に会い、話を聞いてみることです。
そこには、自分では気づかない、新しい発見があると思います。
自己分析でも、他人の意見が必要なのです。
頑張っても、報われることの少ない世の中であることは確かです。
だからといって、何もしなければ前に進みません。
何かを成し遂げた人は、みんな頑張り続けた人です。