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中高生のための就職ガイダンス「養殖池から大河へ」

養殖池から大河へ
 
今回は、私が勤務していた埼玉県立高等技術専門校についての話です。
 
今は魚の養殖がさかんで、渓流に住むヤマメやイワナさえも人口ふ化されています。
天然のヤマメは、自然の厳しさをよく知っているから、都合よく餌が流れてきても、すぐに食いつくことをしないそうです。
 
養殖されたヤマメは、与えられた餌を無心に食べるだけの平穏な暮しで、警戒心がないようです。
生きていく自然の法則を体験していないから、すぐに餌に飛びつき、従って放流するとすぐに釣り上げられるようです。
 
人間も、過保護で育ってきた人はひ弱です。
他カ本願な人、わがままな人は、何かといえば、すぐに人に助けを求めます。
自分でできること、やるべきことを考えません。
 
また最近は叱る人も少ないようです。
学校の先生は生徒を叱らず、親は子供を叱らない。
そんなことから、善悪の判断のつかない人が増えてきていると言われています。
 
私が勤務していた高等技術専門校にも、こうした養殖池で育ってきた若者が入ってきます。
だから、私たち指導員が、自然の厳しさを、社会の厳しい現実を教えなければならないのです。
 
その基本は「信賞必罰」です。

何も難しいことではありません。
入校した生徒は、高等技術専門校にいる間に、状況判断が正しくできる人間となり、生きるための智恵を養うのです。
 
智恵さんの子供を智恵子といいます。(んっ? )
 

仮免許練習中

高等技術専門校は、自動車教習所のようなところです。
教習所では、クルマの構造、交通ルール、運転の仕方を覚えます。
 
それらを知らないで道路を走ったら、危険がいっぱい、事故いっぱい。
いっぱいやったら、運転するな!(真面目にやれっ!・・・と天の声)
 
つまり、教習所は、クルマを安全に運転するための準備の場所。
運転免許証は、運転の準備が終えた証。
 
高等技術専門校も同じ。
社会に出て働き、生活するための術を身に付ける。
そういったものを知らないで社会に出たら、自立した生活が確立できない。
ここは、自立した社会人になるための準備の場所。
 
準備の中身は、知識、技術・技能、資格、社会人基礎力等の習得。
修了証書は、そんな準備が終えた証(あかし)。
 明石海峡~♫ 冬景色~~(^^♪
 
就職を勝ち取る=就勝には、それ相当の準備が必要です。
高等技術専門校は、そんなステージなのです。
それは今、中高生の皆さんが勉強している学校も同じです。

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