重信啓太

駆け出しのイラストレーターです。イラストレーション青山塾修了。 noteでは絵のことや…

重信啓太

駆け出しのイラストレーターです。イラストレーション青山塾修了。 noteでは絵のことや好きなもの、考えていることについて書こうと思っています。 SNSやポートフォリオなど→ https://linktr.ee/shigenobukeita

最近の記事

本物の偽物

デジタルで久しぶりに絵を描いた。 自分が過去に刷った木版画に似せた絵だ。 実際のところ木版画風なだけで、デジタルで描いたことはすぐにバレてしまうだろう。 Photoshopで描くことは筆や版木を使うよりもずっと簡単だ。 いくらでもやり直しができるし、いちいち混色に悩むこともない。 だけど魅力的な絵を描くのは絵の具を使うよりもずっと難しく感じる。 どうしても強さや厚みのようなものが足りなくなってしまう。 それは画材の文脈のようなものだったり、偶然性だったりするんじゃないだろう

    • 木版画ができるまで

      最近は木版画で絵を作っています。「描いています」でもいいんでしょうか? それとも「刷っています?」 この前出来上がった作品があるのでメイキング記事を書いてみます。 僕は木版画について誰かに教わった訳でもなければ、体系立った教本などを読んだこともありません。 手探りでやってみている状態です。 ちゃんと教育を受けた人からみるとかなりデタラメだなと思われるかもしれません。 でもそれもいいなと思います。ガラパゴス的進化というか、セオリーを知らないので他とは違う変なものができている

      • 波打った絵を真っすぐにする方法

        ふだん益体のないことばかり書いているのでたまには役に立つTipsを書いてみます。 波打った絵を真っすぐにする方法です。 そもそも水張りをしてでこぼこにならないようにするのが一番いいんですが、色々事情があるのが世の常。 この方法ではバーニッシュなどを塗って大きく反ってしまった絵も真っすぐにできます。 注意点として耐水性のない作品には試さないでください。 乾くと水に溶けないアクリル絵の具などは大丈夫ですが水彩はNGです。   用意するもの 板2枚  乾かしたい絵よりも一回り大

        • MVっていいよね

          MVっていいんですよー。 最近魅力に気付きました。 主役はもちろん音楽なんですが、かなり自由なんですね。 音楽に合わせたものもあれば音楽だけでは想像しなかった物語を持っているものもあるんです。 おすすめのMVを紹介します。   宇多田ヒカル One Last Kiss 宇多田ヒカルを映した断片的なショートムービーをつなぎ合わせたもの。 自撮りだったり、ごく近しい人が撮ったような日常的な映像。 カメラに向けられる親しげなほほ笑みと視線。 次々と移り変わるシーン。 気を許した

        本物の偽物

          和田誠さんでした

          去年の9月ごろに青山塾の授業でこんな絵を描きました。 「似たものどうし」というテーマです。 僕はプリンと窓の外にある丘(スコリア丘)を描きました。 でもそれとは直接関係がありません。 この記事はプリンの左にある本の話です。   今年の2月ごろ、ゲスト講師授業ということで装丁家の名久井直子さんが絵を見てくださる機会がありました。 講評もとても勉強になったんですが、何故かそれよりも心に残っている出来事があります。 名久井さんは僕の絵にざっと目を通した後この絵に目を留めて、左側にあ

          和田誠さんでした

          あなただけが知らないこと

          先日友達カップルといた時のことだ。二人が妙な会話を始めた。 A「うーん、どんな動物?」 B「猫」 A「どんな天気?」 B「うーん、夏のカンカン照り!」 A「どんな家電?」 B「炊飯器!」 A「8!」 B「残念6でしたー!」 知らない世界に迷い込んでしまったようだった。 全て知っている言葉なのに何を言っているのか分からない。 しばらくしてやっと何かのゲームをしていると気付く。 アキネーターのようなBが予め設定したキーワードをAが推測するゲームだろうか。 でも猫とか家電とか言っ

          あなただけが知らないこと

          青山塾の話③-2年目、イラストレーション科!

          前置き 前回に引き続き青山塾のことを振り返っていきます。   2年目はイラストレーション科です。 なぜイラスト科にしたかというと木内先生が担任だからです。 青山塾に入る前から2年目はイラスト科かなと思っていました。 1年通って特に考えが変わることもありませんでした。 寧ろもっと木内先生の講評を受けたいと思いイラスト科へ行きたいという気持ちが高まっていきました。 イラスト科の特徴は課題講評の授業が多いことです。 授業の約半分が課題講評の授業です。つまり2週間で課題をやって講評

          青山塾の話③-2年目、イラストレーション科!

          青山塾の話②-1年目のベーシック科

          前置き青山塾の基本的なこと 前回に引き続き青山塾のことを振り返ります。   その前に青山塾の基本的な説明をしておきます。 まず青山塾には3つクラスがあります。 ベーシック科、イラストレーション科、ドローイング科です。 そして3名の講師の方々、作田えつ子先生、井筒啓之先生、木内達朗先生が教えてくださいます。 ベーシック科は3名の先生が担任という形になっていて授業の回数はほぼ均等です。 イラスト科は木内先生が担任、ドローイング科は作田先生と井筒先生が担任です。   僕は1年目

          青山塾の話②-1年目のベーシック科

          青山塾の話①-青山塾に入るまでの話

          はじめに記事について 初めまして、駆け出しのイラストレーターの重信啓太です。 僕が本格的に絵を描き始めたのは2020年の11月ごろでした。つまり絵を描いて3年半くらいになります。   この記事ではイラストレーション青山塾というイラストの塾について書いていきます。 主に課題を振り返りつつ、その時描いた絵も一緒に載せておきます。 長いので全3回くらいになると思います。 先に謝っておきます。青山塾について知りたい方には申し訳ないのですが、今回は青山塾に入る前の僕のことを振り返

          青山塾の話①-青山塾に入るまでの話