時代や世代を超える「鬼」という存在
シゲクです。
世間では「鬼滅の刃」という作品が話題の中心となっています。
2020年は「疫病の流行」「東京オリンピックの延期」など、とても暗いニュースばかりであった中、珍しく明るいニュースであるかもしれません。
この「鬼滅の刃」の大ヒットには現実社会でうごめく「鬼」を退治したいという気持ちもどこかにあるのかもしれません。
ところで「鬼」と聞いた時、どんな姿を思い浮かべるでしょうか。
「人間を超える力を持っている」、「不老不死」、「角が生えている」、「地獄にいる」などのイメージが浮かぶかもしれません。
この「鬼」という存在は童話の「桃太郎」をはじめ、言い伝え、昔話、古典作品、漫画、アニメに至るまで、日本では時代や世代を超えて認識されているものの1つです。
1、「鬼」にまつわる印象深い作品
私自身が「鬼」にまつわる印象深い作品としてはゲームの「鬼武者」、漫画でアニメ化もされた「地獄先生ぬ~べ~」、アニメの「おじゃる丸」が挙げられます。
「鬼武者」「地獄先生ぬ~べ~」は、「鬼」の力を利用して敵と戦っていくストーリーが展開されていきます。
「おじゃる丸」はエンマ大王の使いとして「鬼」が登場します。
この3つの作品で「鬼」の解釈として共通点があるのは、「人間とは違う力を持っている」「角が生えている」くらいです。
ここでは「人」ではない存在としての「鬼」があり、いかに「鬼」という存在の認識が広いかがわかります。
2、「鬼」がつく言葉
「鬼」がつく言葉には昔から使われているものとして「鬼畜」などがあり、現代でも「鬼嫁」「鬼電」などの言葉が生まれています。
ことわざにも「鬼に金棒」「渡る世間に鬼はなし」「鬼の目にも涙」などがあります。
また、「練習の鬼」「仕事の鬼」など「○○の鬼」などがあります。
戦国武将にも「鬼〇〇」など、「鬼」のつく異名を持つ武将が存在したようです。
言葉として使われる「鬼」は、「鬼のようなものすごい力を持った人」という使われ方と、「鬼火」「悪鬼」などという「人」ではない存在や理解出来ない現象としての「鬼」を現す使われ方があるようです。
3、「鬼」は「人」の味方なのか敵なのか
「桃太郎」「鬼滅の刃」などでは「鬼」は完全な「人」の「敵」として描かれています。
「鬼武者」「地獄先生ぬ~べ~」などでは「鬼」の力を「人」が利用して「敵」と戦います。
「おじゃる丸」などでは「鬼」は「人」と対立も協力もしていません。
「地獄」にいる罪人に罰を与える「鬼」などの話も存在します。
「鬼」に変身した「僧侶」などの「人」が「鬼」になる話も存在します。
こうして考えてみると、「鬼」という存在が更にわからなくなります。
4、「鬼」とは結局何なのだろう
はるか昔から現代に至るまで日本では様々な「鬼」のイメージが作られてきました。
「鬼」が登場する作品、「鬼」がつく言葉も作られ続けています。
私は「鬼」とは「人」の心の中にあるものだと思っています。
なにか「人」の力を超えたものや、ものすごい力を持った「人」を、「鬼」として例えて認識するのは、現代を生きる日本人の「心」にある時代や世代を超えるものの1つです。
意外と「鬼」は人と人の「心」を繋ぐ貴重な存在なのかもしれません。
今後も時代や世代を超えて様々な「鬼」が作られていくことでしょう。
今日は、この辺で失礼します。