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『イミテーションフード』

この説明のしようがない気持ちを、自分だけの世界観の存在を確信できる事実を、死ぬまでに幾つ見つけられるだろう。
そんなことを考えながら詩います。


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『イミテーションフード』


暇潰しにベンチから眺める雑踏


行き交う人の数だけ目的地が存在することを何故だか怖いと想った

使い古された音楽が支配するフロア



要らないものが排された人混みに
愚かにも木漏れ日を探したんだ
見つかったとしてもそれは加工品なのに
それで自分の心に折り合いをつけようとしている



陽射しが届かない無機質なフロア


母親と手を繋いだ子供が振り返った

とても夢みたいな情景のピース


要らないものが排された人混みに
愚かにも木漏れ日を探したんだ
見つかったとしてもそれは加工品なのに
それで自分の心に折り合いをつけようとしている


緩やかに褪せてゆく昼下がり



この気持ちはまるでイミテーションフードのように......



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