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激ヤバ薬でコオロギが高知能&大型&凶暴化!終始グダグダで盛り上がりはゼロ!だけどなぜだか愛おしいトロマ印の低予算B級モンスターパニックムービー「バグド」【ホラー映画を毎日観るナレーター】(811日目)
「バグド」(1996)
ロナルド•K•アームストロング監督
◆あらすじ
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ある女性詩人が豪邸に引っ越してくると、大量のコオロギが発生する。早速彼女は、害虫駆除業者に連絡を取り、業者のスタッフたちがやってくる。業者は間違って、生き物の体を巨大化させ、知能を高めてしまう薬剤を散布。後日、女性は悪夢に襲われる。(Filmarksより引用)
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『動物を高知能にするも恐ろしい副作用があることが発覚した劇薬。それが誤って殺虫剤として駆除業者に納品されてしまう!その劇薬によりコウロギたちは大型&高知能&凶暴化!!大騒動に発展する!』
という、いかにもな90年代テイストの低予算モンスターパニック映画です。
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安心安定の低予算B級ホラーでお馴染みのトロマ・エンターテインメントの作品なので、終始くだらないですし、「そうはならんだろ!」と突っ込みたくなるシーンのオンパレードなので低評価を付けている方の気持ちも分かります。
いくつか例を挙げると
•人体に影響がある劇薬を業者が手違いで駆除業者に新しい殺虫剤として納品
•主人公たちはその劇薬をマスクも着けずに大量散布
•巨大コオロギの群れに家を包囲されて大ピンチのはずなのに、鍋でグツグツと毒エサを煮込んだり、お喋りしたりイチャついたり、掃除し始めたりととにかく全員呑気で緊張感が皆無
等が挙げられます。
なんですけどもなぜかその緩さが個人的にハマってしまい、起承転結の“起”にアホみたいに時間を割くなど構成が壊滅的なところや、この手の映画に絶対必要な後半にかけての盛り上がりが一切無く終始グダグダなストーリー、そして安っぽすぎるコオロギたちのビジュアルも全部ひっくるめて愛おしかったです笑
また、急におじさんの口元がアップになったり、全然どうでもいい部分がズームになったりとカメラワークも終わっています。
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監督•脚本を努めたのは今作の主人公の一人である害虫駆除業者の青年•デイブ役を務めたロナルド•K•アームストロング氏です。
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同氏に関しては監督、脚本、俳優のどれで検索してもこの作品以外の経歴が見られませんでした。この当時はトロマ・エンターテインメントの低予算B級映画の大量生産時代だったので、おそらくは人手が足りないことから若手俳優かスタッフだった彼に白羽の矢が立ち、駆り出されたのではないでしょうか。
このあたりの詳細もどうにかして知りたいですね。
現在U-NEXTにて配信中です。くだらないおバカ映画が見たい時や仕事で疲れている時なんかにはこれ以上ないくらいにもってこいの作品です。
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◇とある研究所は恐ろしい劇薬を廃棄してもらうために業者を呼びつけた。なんでもそれは動物を高知能化することが出来るがそれと同時に副作用で異形のモンスターと化してしまうという。生みの親であるクレイグ博士は人体実験の許可が降りず、ついには自身に投与したことで悲劇を招く。そのため研究所は全てをなかったことにしようと廃棄するつもりだった。しかし引き取った業者はあろうことかその劇薬を誤って害虫駆除業者に殺虫剤として納品してしまう。
そんなこととは露知らず、美しい詩人•デヴァイン宅の害虫駆除にやって来たデイブたちはその劇薬を大量散布。その結果、彼女の自宅に潜むコオロギが高知能&大型&凶暴化!完全に自宅を包囲されてしまう。こうしてデヴァインたちの長い夜が始まるのだった…
というのが今作の細かめのあらすじです。
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ある日、ヴェクストロ社から派遣されたJ&Bインセクトのスタッフはとある研究所で「有毒化学物質“クレモルC-38”を廃棄してくれ」と依頼を受ける。
なんでもそのクレモルC-38はかなりのいわく付きらしく、開発者のクレイグ博士はこの劇薬で動物を高知能化することに成功。さらにそれは遺伝し、下の代になればなるほど賢くなるという。
そしていよいよ人間による治験の許可を貰おうとお偉いさん方に熱弁するも、突然変異に関する記述を意図的に省いていることやデータが安定していないことを指摘されてしまう。
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(https://m.imdb.com/title/tt0115775/mediaindex/?ref_=tt_mv_smより引用)
クレイグ博士は「投与量を間違えなければ大丈夫ですし、突然変異が起こるのも動物だけです。人間は大丈夫です!」と必死に弁解するも、根拠に乏しく、治験申請は却下されてしまう。
焦ったクレイグはなんと自身を実験台にし、誰にも言わずにクレモルC-38を投与してしまう。その結果、異常に頭が良くなり、常に目はバッキバキの状態で高速タイピングで研究に打ち込む。
これは実験成功か?そう思った矢先、彼は助手のジャニスを夜中の研究室に呼び出す。そこにはクレモルC-38を投与されたことでモンスター化したマウスのエドガーと異形の容姿となったクレイグがいた。
「治す方法もない今、こんな見た目で生きていくことは出来ない…」と人生を悲観するクレイグ。彼はジャニスに懇願し、射殺してもらいこの世を去るのだった。
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「そんなこんなで実験は中止になって、だからこの劇薬もヤバいから廃棄して欲しいってわけ。絶対に倒したり乱暴に扱わないでね。あと、高速も使わないでね」
と、こんなにもヤバい話を長々と事細かに喋る研究所職員。なぜ今日あったばかりのスタッフにこんな機密情報レベルのことを全て話してしまうのでしょうか。
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(https://m.imdb.com/title/tt0115775/mediaindex/?ref_=tt_mv_smより引用)
これだけヤバい話を聞いたにも関わらず、クレモルC-38の入ったボンベ数本だけを車の荷台に縦積みにして運ぶJ&Bインセクトのスタッフたち。当然倒れるし転がります。
さらには前からやって来た対向車とぶつかりそうになり、ギリギリで回避するもボンベは外に飛び出してしまいます。
中身は漏れていないようで一安心。今度はちゃんと寝かせて積みます。
文句の一つでも言ってやろうと相手方の車に向かうと車内は白いガスで充満。中から飛び出してきた運転手ら2名はモンスターのような見た目となり、その場で息絶えるのだった…
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(https://m.imdb.com/title/tt0115775/mediaindex/?ref_=tt_mv_smより引用)
ここまでが序章です。長いですね笑
しかもよくわからないんですけど、この対向車の人達はなぜモンスターのような見た目になってしまったのでしょうか。
すれ違いざまにクレモルC-38の入ったボンベが入り込んでしまったわけでも無さそうですし、何か別のトロマ作品と関連していたり、続きものだったりするのでしょうか。※ここに関しては引き続き調べていきたいと思います。
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(https://m.imdb.com/title/tt0115775/mediaindex/?ref_=tt_mv_smより引用)
所変わって、モダンな豪邸で一人暮らしをしている美しい詩人のデヴァイン。リビングにも仕事場にもチンしたばかりのホットサンドにもコオロギが現れるようになり、さっそく駆除業者に電話をする。
一方、害虫の死骸の大きさを競い合うなど和気あいあいとした職場の雰囲気が微笑ましいデッド&バリーズ駆除サービスに、あの冒頭のJ&BインセクトのスタッフたちがどういうわけだかクレモルC-38を新しい駆除剤として納品してしまう。
どうやらあの研究所職員の長話は右から左に全て受けながしてしまったようです。
そこへデヴァインからの依頼が入り、さっそく新しい駆除剤のお披露目とばかりにデイブとスティーブがデヴァイン宅へ派遣される。
美しいデヴァインにデレデレのスティーブですが、デイブは彼女の詩の大ファンということもあって今にも舞い上がってしまいそうですが、その気持ちを押し殺してとりあえずは職務を全う。至る所に殺虫剤(と思っているけどクレモルC-38)を大量散布。
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スティーブ曰く、新しい駆除剤のコリドアD38は虫を溶かしてしまう超強力な劇薬で、なんと人間には無害なうえに無臭で壁や家具を傷つけることなく、さらには速効性があるとのこと。
クレモルC-38(劇薬)とコリドアD38(駆除剤)
紛らわしい名前のため、クレモルC-38が納品されてしまったのでしょう。
デイブは作業の合間にデヴァインに大ファンであることを告げます。一番お気に入りの詩の一篇を口ずさみ、さらにはその詩の解釈があまりにも完璧で、思わず作者のデヴァインもびっくり。二人は急接近していきます。
滞りなく作業は終了。コオロギが全然溶けなかったことがデイブは気がかりですが、スティーブは「きっと遅効性なんだろう」と適当なことを言って受け流してしまいます。
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しかしその晩、案の定コオロギたちは揃いも揃って進化を遂げ、大きな卵のような物体は静かに胎動を続けます。
また、冒頭の交通事故で人間が怪物化して死亡した事件はニュースでも大々的に報じられています。クレモルC-38が原因であることも特定され、大きな事件になってしまうのではと心配されています。
翌朝、何か寝苦しさを感じたデヴァインが目を覚ますと大きなコオロギが乗っかっており、大パニック!すぐさまデッド&バリーズ駆除サービスに電話をします。
なぜか電話担当のおじさんの口元のアップの映像が続く中、何かミスでもしたんじゃないかとガンサー所長にどやされたデイブとスティーブはまたまたデヴァイン宅へ急行。デイブが地下を調査した結果、大きなコオロギを一体発見。とりあえず駆除するもその凶暴性はすさまじく、これは自分たちの手には負えないと一度会社に戻り大勢を整えます。
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子犬サイズのコオロギの死骸を見たガンサー所長はこれは只事ではないとスタッフを総動員。デイブとスティーブに加え、ランス、サム、そして自らも出動します。
全員でデヴァイン宅を調べていくも、さっそくランスがコオロギに襲われて死亡。血の跡を見つけたサムがその跡をたどって地下室に行くとそこにはランスの死体を貪る巨大コオロギが!
これはヤバい!一旦みんなで見に行こう!全然殺虫剤(クレモルC-38)効かないじゃん!これもう拳銃じゃないと倒せなくない?
等とワチャワチャしているうちに電話線を切断され、気づけば巨大コオロギの大群がデヴァイン宅を包囲しています。
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何か速効性のある毒物を撒いて倒す作戦に打って出ることにした一行は猫よけの薬を混ぜたオートミールを大鍋で煮込んでいきます。
その間にデヴァインとデイブがイチャつきはじめ、キスをしようとするタイミングでスティーブや所長が来てしまうという呑気なくだりがダラダラと続きます。
そんな悠長なことをしている時間はないはずなんですけど…
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わざわざ等身大の人形をこしらえ、大鍋で大量に作っていた毒エサをスプーン1杯分だけちょこんと乗せてコオロギたちのいる外に放り投げますがまったく反応はありませんし、逆に外からターキーが投げ込まれます。
コオロギは高知能化しているためかなり警戒心が強く、人間たちのマネもできるようです。
毒エサを作っている間に所長たちはパイプ爆弾を3つもこしらえたらしく、それで奇襲をかけて車を奪って脱出するかなど皆で色々と作戦会議をします。しかしその隙に侵入したコオロギが拳銃を奪い、発砲。運良く誰にも当たらず、皆で踏み潰して返り討ちにします。
状況は変わりませんが、とりあえず床が汚れちゃったので片付けようかという流れになる呑気な一行。
しかしお風呂場にモップを取りに行ったスティーブがコオロギに襲われてしまい、助けに行ったデイブも手を噛まれてしまいます。パニクったデイブは家主であるデヴァインに許可を取ることなく、パイプ爆弾を風呂場に投げ込みますが、コオロギたちは賢いので投げ返されてしまいます。
さらにテンパったデイブはその爆弾をキャッチ。そしてなぜか横にいたサムにパス。サムもなぜかデイブにパスをするので互いに爆弾を押し付けあう形となり、ついにはサムが大爆発し、身体の前側が壁にべっちょり張り付いて絶命。これは完全にデイブが悪いです。
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普通に怖くなって物置に隠れたガンサー所長も殺られ、残るはデイブ、デヴァイン、スティーブの3人。この時点で本編は残り5分程ですが、一旦小休止とばかりにデヴァインがデイブの治療をしながらイチャついてキスしたりします。危機感が皆無です。
ここでコオロギたちが今度はブレーカーを落とし、家中真っ暗。どうにかして復旧させようと地下室の配電盤をいじくっていたスティーブはどういうわけか感電して骸骨になってしまいます。
これはコオロギたちの罠だったのでしょうか。何も分からないし、理解も追いつきませんが、さすがにこれはヤバいと思ったデイブはまたもデヴァインに何の断りもなく、今度は電子レンジに爆弾を放り込んでから車で逃走。
コオロギは至る所にいますが、なぜか襲いかかるどころかまったく動きません。朝だから疲れちゃったんでしょうか。※このクライマックスはコオロギの人形をただそこら中に置いているだけなので迫力はゼロです。
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暗転して爆発音が鳴り響く。おそらくは家のセットを爆破する予算が無かったのでしょう。安全な場所まで避難し、互いの無事を喜びあう二人。
しかしコオロギに噛まれたからなのか、それともクレモルC-38を散布した際に吸いすぎたのか、デイブにもモンスター化の予兆が現れる…
というところで物語は幕を閉じます。
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何を呑気にモタモタやってんだ!戦えよ!と思わず叫びたくなるほどに戦わない作品でしたね笑
そもそも朝までコオロギがほとんど襲って来ないから何も起きなかっただけの話ですし、たぶんですけど予算の都合でコオロギ人形を多めに用意することも出来ず、デイブたちがコオロギを豪快になぎ倒していくみたいなモンスターパニック映画の定番みたいなシーンもありませんでした。
おそらくコオロギは全然倒しきれてないのでここからさらに被害は拡散するんじゃないでしょうか。この脚本や構成のクオリティの低さに愛おしさすら感じるレベルですが、このまま埋もれてしまうのは勿体ないので、もし視聴可能な方は暇つぶしにでも見てみてください!
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