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【化学基礎】4時限目 物質の構成③
こんばんd・・・!
【高校理科】【化学基礎】の時間だ!
前回は【分離操作6種】の内の2種、
【ろ過】と【蒸留】について学んだ。
今回は残りの4種を全部、と言いたいところだが、
またまたボリュームが凄いことになってしまったので
【再結晶】、【昇華(法)】の2つに絞って学んでいくよ!
最後の2つ、【抽出】と【クロマトグラフィー】はまた次回。
前回に引き続き今回の実験も
実施するには高校であっても割と難しいものなので、
文明の利器であり先駆者の遺産たる動画によって
お手軽Virtual Experimentして行くます。
※動画先は私のチャンネルではありません。
動画先に対する感謝として
各動画にgood評価ボタンを押して下さいますよう
どうぞよろしくお願いします。
ではやって行こうか。
分離操作③ 再結晶
【ろ過】と【蒸留】のテクニックも使かうハイブリッドな分離方法。
特に【固体】と【固体】の【混合物】に対して用いる。
【例】
砂糖と塩が混ざったものから塩だけを取り出したい。
ピンセットで1粒ずつ取り出す?
まあ不可能ではないかもしれないが絶対やりたくない作業だな。
そもそも砂糖と塩の見分けがつかないし。
そこで【溶解度】という特性を利用する。
動画の前に【溶解度】の説明をしておく。
【溶解度】
基本的に物質には水に溶け入る容量がある。
有体に言えば限界値みたいなもんだ。
【蒸留】の時に「物質の【沸点】はそれぞれ違う」と話したが
この「水に溶け入る容量」ってやつも物質によってそれぞれ違うのだ。
任意の量の水に対して
ある物質は物凄く溶けるのに別の物質は殆ど溶けない、って感じで。
具体例で見て行こう。
【例】
ビーカーに25℃の水100mL(握り拳より少し小さいくらいの量)を入れた。
ガラス棒でかき混ぜながら塩を少しずつ入れた。
10g・・・20g・・・30gと入れて行き、
36gを越えたところで塩は以後は入れた分だけ溶けずに水中に残った。
これを【溶解度】という。
「25℃の水100mLに対する塩の【溶解度】は36g」
というような表現になる。
S(NaCℓ)= 36g/100mL at 25℃
これを1mLに換算して表記すると
S(NaCℓ)= 0.36g/mL at 25℃
である。
※ S はラテン語の Solubilis (溶けることが出来る)が由来。
また、【溶解度】は物質によってそれぞれ違うと前述した通り、
塩には塩の限界値、砂糖には砂糖の限界値があるのだ。
過去の化学者達の努力の結果として、
大抵の物質の【溶解度】は調べ尽くされている。
砂糖なら25℃の水100mLには211g溶けることが出来る、
という感じでだ。
S(ショ糖)= 211g/100mL at 25℃
そしてこれもまた【蒸留】の【沸点】の時と同じで
塩と砂糖を混ぜて同じ100mLの中に共存させても
それぞれの【溶解度】は変わらないことにも注意。
25℃の水100mL中に塩と砂糖が共存していても
S(NaCℓ)= 0.36g/mL
S(ショ糖)= 211g/100mL
であり、【溶解度】は統一されるわけではない。
だがしかし、
【溶解度】には「個性は混ざらない」以外に更に特殊な個性があって
なんと、「温度によって変動する」のだ。
水の温度が高くなると容量が増加し、
水の温度が下がると容量が減少するのである。
【例】
塩の【溶解度】を温度を変えて調べてみた。
ビーカーに30℃の水100mLを入れた。
ガラス棒でかき混ぜながら塩を少しずつ入れた。
10g・・・20g・・・30gと入れて行き、
37gを越えたところで塩は以後は入れた分だけ溶けずに水中に残った。
S(NaCℓ)= 37g/100mL at 30℃
別のビーカーを用意して20℃の水100mLを入れた。
ガラス棒でかき混ぜながら塩を少しずつ入れた。
10g・・・20g・・・30gと入れて行き、
35.8gを越えたところで塩は以後は入れた分だけ溶けずに水中に残った。
S(NaCℓ)= 35.8g/100mL at 20℃
更に別のビーカーを用意して30℃の水100mLを入れた。
ガラス棒でかき混ぜながら塩を37g入れた(飽和状態)。
この時、水を冷やして20℃にしたところ、
水中に塩が1.2gが析出した。
37g - 35.8g = 1.2g
【まとめ】
・【溶解度】とは【液体】に溶け入ることのできる限界値のこと。
・【液体】の温度が高ければ高い程に溶けやすく、
【液体】の温度が低ければ低い程に溶けにくい。
・【液体】の温度が下がって【溶解度】が下がると
既に溶けていた物質から溶解度の差分が析出してくる。
味噌汁において、温度が高い方が味噌が溶かしやすいのはそういうことッ!
因みに、【混合物】から特定の【純物質】を取り出すわけではなく、
単に温度変化による【溶解度】と【再結晶】の関係の説明だけなら
実は【中1理科】で実施済みっていうね、
ほんと恐ろしい事実がね、あるんですよ、ハイ。
時の流れってやつは残酷だぜ。
この先生の説明は凄く解り易い!
・・・解り易いのだが、現役?
・・・副ぎy・・・いや本当は現役ではないのかm・・・うっ、頭が。
まあ収益化しなければ問題ナシ!
さて、【溶解度】とはなんぞやが何となくでも解って来たところで
【高校理科】における【再結晶】の実験動画を見てみよう。
次の動画では・・・
【固体】の硝酸カリウム KNO3 109g
S=109g/100mL at 60℃
【固体】の硫酸銅・五水和物 CuSO4・5H2O 極少量
S=79.5g/100mL at 60℃
の【混合物】から
【固体】の硝酸カリウム KNO3
を【純物質】として得ることを目的に実験をしている。
但し、全量取り出しているわけではないから厳密には
【混合物】から特定の物質を【純物質】として取り出せるぜ!
という実験であることに注意する。
動画の先生も冒頭で「要チェックやで!」と仰っていたが
水100gと硝酸カリウム109gのそれぞれは
明らかに水の方が体積が小さいのに
水に溶かした後だと
水の体積が150mLまで増えたように見える。
ただ単に混ざるというのはあくまでも共存しているだけで
別に【核融合】して同一物になったわけではないのに、
物質は水に溶けると見えなくなるし、
無から有が生まれたようにも見える。
なんてこった!
実に興味深い。
分離操作④ 昇華法
まずは前提知識の説明からしよう。
【物質の三態】
知っての通り、全ての物質には3つの状態がある。
【固体】、【液体】、【気体】の3つだ。
これを【物質の三態】という。
【三態】は温度依存である。
温度変化によって状態が変化する。
加熱方向で言えば
【固体】 ➡ 【液体】 ➡ 【気体】
冷却方向で言えば
【気体】 ➡ 【液体】 ➡ 【固体】
である。
先程、全ての物質といったが、
実は物質の中には【液体】フェイズを経ずに
直接【固体】⇄【液体】の変態をする物質がある。
それぞれ
【固体】からいきなり【気体】になることを【昇華】
【気体】からいきなり【固体】になることを【凝華】
という。
例えばドライアイスが有名。
【固体】のドライアスを加熱すると【気体】の二酸化炭素になる。
但し、液体窒素という存在があるように、
条件によっては二酸化炭素にも【液体】フェイズがあるので、
そういう意味で全ての物質という表現なのである。
以上が前提知識。
ここから話を【高校理科】に戻して説明していく。
【昇華法】は字の如く【昇華】を利用して
【混合物】から特定の【純物質】を取り出す分離操作のことだ。
特に【固体】と【固体】の【混合物】で
・特定の物質だけに【昇華】の性質がある時
・水などの【溶媒】に溶かすのが難しい時
という状況で効果を発揮する。
では動画を見て行こう。
【昇華法】も2本の動画を紹介する。
最初に紹介するのはまさに原則通りに
【固体】と【固体】の【混合物】から
特定の物質だけを取り出している。
【固体】 ➡ 【気体】 ➡ 【固体】
というようにフェイズの変化がちゃんと成立していること、
そして【昇華】しない物質が確かに残っていることに注目する。
【実験】
塩化ナトリウム(NaCℓ)とヨウ素の混合物から
【昇華】を利用してヨウ素を分離する。
動画の最後で【極性分子】と【無極性分子】の話が出てくるが
【イオン】の単元で解説するので今は忘れていい。
そして、2つ目の動画もヨウ素の【昇華】実験だが、
こちらは
「もう解ってるでしょ?余計なもんは入れへんで?」
って感じで最初から当たり前のように【不純物】は入れないスタイル。
【昇華】の前と後でのヨウ素の様子を見せてくれるし、
危険な箇所の注意喚起もしてあって計画的で割と丁寧な実験。
まとめ
ということで、本日は【再結晶】と【昇華法】について学習した。
【再結晶】
基本的には【固体】と【固体】の【混合物】から
【溶解度】の違いを利用して特定の【純物質】を分離する方法
【昇華法】
【固体】と【固体】の【混合物】から
【昇華】性のある物質だけを狙って【純物質】として分離する方法
以上、要点をしっかり押さえておこう。
残る分離操作は【抽出】と【クロマトフラフィー】の2つだけ。
お楽しみに!
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では本日の授業はここまで。
おつのまkでした。