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'ワンダを捜せ Where's Wanda?'


イギリス人のOliver Lansleyとドイツ人のZoltan Spirandelliによって製作された、ドイツ語のダーク・コメディ・テレビシリーズ。

出演: ハイケ・マカッシュ Heike Makatsch(ママ、カロッタ)
アクセル・シュタイン Axel Stein(パパ、デド)
レア・ドリンダ Lea Drinda(ワンダ/ナレーション)
レオ・シモン Leo Simon(オレ)

エピソード1 'クラッツ家'
エピソード2 'ヘッセル家'
エピソード3 'ロート家'
エピソード4 'ヴィンソン家'
エピソード5 'ノヴァク家'
エピソード6 'キュヒラー家'
つづく

いや、これも面白いわ。いやいや、ティーンの少女の失踪事件を扱ったストーリーなのだから、"面白い"なんて言ってはいけないかもしれないが。

街のお祭りの日、忽然と姿を消した娘ワンダを捜して、気も狂わんばかりのクラッツ一家の、懸命の捜索活動を描く。娘を攫った犯人を探すため、彼らは、自分たちが暮らす郊外一帯の家々に密かに監視カメラを仕込み、怪しき隣人たちを監視し始める。

そりゃ完全な違法行為であり、いくら娘を失ったからといってそんなことが許されるわけではない。そのあたりの、クラッツ家のぶっ飛び様というか狂気を、ドイツの名女優ハイケ・マカッシュ(ワンダのママ)とアクセル・シュタイン(ワンダのパパ)の熱演でもって観客に納得させてしまうのだからすごい。

ま、見目麗しい郊外とそこに住まう善人たちの裏には色々な隠し事があるわけで。よき隣人たちの奇々怪界な人間関係を紐解いた'ツイン・ピークス Twin Peaks'シリーズを懐かしく思い出した。
クラッツ家も、つたないスパイ活動を通じて、隣人達の様々な悩みや問題を知ることになる。ワンダを見つけるための監視なのだから、そんなよそ様の秘密なんざ放っておけばいいのだが、ついついお節介を焼いてしまうお人好しでもあるのだ、クラッツ家の人たちは。

エピソードが進むにつれ、ワンダが失踪した秘密も少しずつ明らかになってゆく。クラッツ家は果たしてワンダを無事に救い出せるのか。失踪者を発見できるタイムリミットは刻々と迫ってくる。おまけに、隣人宅に監視カメラを仕込んでいることが、いつ警察にバレるか分からないし。シリーズはスリリングな展開に突入する。

そうだ、もう一つ。
クラッツ家による隣人の監視って、盗聴器や隠しカメラが店舗に普通に売られ、街のあちこちで監視カメラが市民を睨んでいる昨今の相互監視社会を皮肉ってる様にも見えるよね。私もあなたも、知らないうちにどこかの誰かに"監視"されているかもよ?

Apple TV+で鑑賞。

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