2019年2月の色々(Shiggy Jr./おやすみ日本/the pillows/BiS/デザイナー渋井直人の休日)
2.11 Shiggy Jr. LIVE TOUR 2019 -DANCE TO THE MUSIC-@福岡DRUM SON
テレフォンズ、米津玄師と大きめのライブ2連のすぐ後だったのだけど、全く目減りしないキラキラのポップショーだった。前半は、大人っぽくしっとりと踊らせる曲を並べて、後半に気が狂ったようにダンスナンバーをノンストップで畳み掛けるという、二面性で魅せてくる90分だった(ちょっと短かったな)。油断してたら汗だくになった。やはり小箱のライブにはどんなバンドでもこの熱気に満足する。
やはり池田智子さんがとても素敵である。ライブを観るとドンドコ好きになっていく。スクールカースト低めの奴らにも分け隔てなく接してくれるから、文化祭の準備の時とかで、あれ?もしかして僕のこと好きなんじゃないの、って勘違いさせてくるタイプの親しみやすさを持っているよね~。てかトークがほんと巧い、饒舌、さりげない語彙にセンスが光っている。あと身長が意外と164cmもある!
2.16 おやすみ日本 眠いいね!vol.26 & 市原悦子さん ありがとうスペシャル
開始から7年、NHKの深夜に不定期でのっそりと放送されている宮藤官九郎×又吉直樹(ピース)司会による視聴者投稿型サブカル闇鍋番組。「ラジオでよくない?」という第15回ゲスト・ピエール瀧によるもっともなご指摘を跳ねのけ、2018年度からテレビで月イチレギュラー放送中である。僕も初回放送から視聴するヘヴィウォッチャーでして。だいたい2時半くらいからほぼ眠っちゃうのだけど、あのまどろみの中で響く他愛ない会話が好きだ。
この番組中で、ひときわ禍々しさを放っていたコーナーが「眠いい昔話」。市原悦子さんをナレーターに迎え、日本中に散らばる何ともすっきりしない伝承・昔話をお届けする時間。アーカイブとして多く残っているので聞いて頂ければ分かるのだけど、死後くんによるイラストもあいまって、謎の笑いをも帯びた独特な企画である。そして回を追うごとに市原さんによるエピローグの自由度が増し、昨年の後半はそこを楽しみにしてた節すらある。
1月のVol.25の放送翌日に伝えられた市原悦子さんの訃報。それを受けて、今回は本編内で放送された「おやすみえっちゃん」という創作昔話(ナレーションが上白石萌音というのがたまらない、「君の名は。」の三葉と一葉である)そして放送終了後の追悼特番「市原悦子さんありがとうスペシャル」が素晴らしかった。彼女周辺の人々が語る、生前のナレ録りの様子。自宅での仕事風景を眼前に立ち上げる、鮮やかなエピソードばかりで、涙が出る。
入院中の病床から届けられた最後の昔話「米出し地蔵」は、原稿を読まずに暗記し自分が聞いた話のような語り口で録音されたという。それを念頭におき、またブラックな結末を優しさで包み込むラストへと変えたという事実が、その"間際"を物語っていて胸を打つ。語り部としての生き様だ。やや奇妙なお話ばかりがキャリアの最後に並ぶことになったが、その原稿が届くのを本人は毎月楽しみにしていたというエピソード、最高じゃないか、と。
2.17 the pillows「REBROADCAST TOUR」@福岡DRUM LOGOS
前半こそ「Freebee Honey」でハル子の戦闘シーン思い出したり、「Spikey Seeds」でプログレのOP思い出したり、新作+フリクリ劇伴セトリだ!なんて思ってたけど、中盤からド渋い選曲に突入していったのが面白かった。「MARCH OF GOD」なんてインスト曲、忘れかけてたよ、、、過去作再現ツアーを敢行している今だからこそ、引っ張り出してこれたのだろう。
昨年末でメンバー全員が50代に突入したという驚愕の事実。いや、別に年齢を感じさせない、ってこともないのです。少し演奏がヨレたり、さわおさんが終盤キツそうにシャウトしてたり、歌い出しの歌詞が1文字も合わなくて演奏し直したり(「Spikey Seeds」での出来事)。そういう経年を垣間見れる瞬間も当然あるのです。だがそれを隠さないのがカッコいい。末期の輝き。だから「Star Overhead」なんていうぴかぴかな名ポップソングが生まれ続けているんだ。
2.24 BiS 3月20日発売 「Are you ready?」発売記念 ミニライブ&特典会@天神コア屋上広場
人気投票で1軍と2軍を分けるやり方とか、僕の受容してこれなかったアイドル観だなぁと思っていたので、BiS LEAGUE廃止は嬉しい。やっとひとまとめになって9人組グループとして観れた。アイドルグループは5、6人くらいがちょうどいいと思ってるタチだけど、分割するくらいなら一枚岩で。やはり人数があればあるほど、縦にも横にもボリューム感ある動きが出来ていていいな。でもやっぱ2桁まで行くと多いと思うのよねー、つまり9人は最適!
・デザイナー渋井直人の休日
冬クールのドラマは、最終回終わってから総括しようかと思っていたのだけどちょっともう我慢ならないレベルで大好きなので全力で推したい。あまりにも面白すぎるし、あまりにも色々とエグってくるドラマである。原作は「奥田民生になりたいボーイと出会う男すべて狂わせるガール」「カフェでよくかかっているJ-POPのボサノヴァカバーを歌う女の一生」の渋谷直角。作品群からお察しの通り、かなりの悪意と偏見と冷笑に満ちた内容である。
光石研演じるサブカル中年独身デザイナー・渋井直人が、仕事と女性に翻弄され続ける様を描いている。これ、光石さんが演じてるからこそすごく愛嬌ある感じになっているけど、現実のこういうオジサンはもっとキビしい仕上がりなはずだ。なぜそう言い切れるかといえば、このオジサンの思考回路・行動原理などすべてが僕とそっくりであり、つまり渋井さんは僕の20年後をそのまま映し出しているからに他ならない。悲しいね。だって渋井さんと推し被りしてるし。欅坂46の渡辺梨加。べリカ良いよね~、僕も写真集買ったし。
仕事で怒られずにいるために黙っていたらめちゃくちゃ怒られたり、仕事の失敗を誤魔化すために女性からの肯定を求めにいくも逆に傷つけられたり、現実の女性に傷ついた気持ちをアイドルソングを聴いて癒したり、何ですかこれは。僕の日々ですか。しかも何が恐ろしいってこれは20代男性の物語じゃないのです、40代の話なのです。今でもコレならあと20年ずっとコレなんですか僕は!!!ねぇ!!!「モテキ・藤本幸世的」思考回路・行動原理、それは一度覚えてしまうともう逃れられないのだね。
ちなみに、翻弄してくる女性たちが皆素晴らしく絶妙で華やかなキャスティングだ。多摩美の女子大生・川栄李奈、田舎のインスタ美女・内田理央、少し前の木村カエラ的シンガー・池田エライザ、猫を探しにいって渋谷さんの家に来なかった編集者・夏帆。しかもこれから先、森川葵、北香那、黒木華まで登場するというではないか。あとべリカも本人役で。やばいね!毎回毎回グサグサ刺してくるドラマゆえ、好きな女優が出る分その恐れも多いのだけど、甘んじて受け入れようと思う。
トップ写真は本日で閉店となったTSUTAYA福岡ビル店。九州で1番くらいの品ぞろえだったので、佐賀に住んでいた時はライブで天神に来る度に寄って10枚ほど借りて高速バスに乗って帰るのが恒例だったな。こっちに住み始めてからは行きまくるぞ~と思っていたのだけど、世はサブスクリプションサービス時代。私も見事にそこに飲まれまして、もうめっきり行かなくなったな。借りてきてはMDに録音して手書きでアルバムタイトルとトラックリストを書いていた小中時代、すべてHDDに取り込む方向に移行してウォークマンを導入した高校以降を経て、すっかりほとんどApple Musicに入っている驚愕の事実と直面する今。いや今までの集積なんやってん、と思わなくもないけれど、なんかレンタルという文化に特有のノスタルジーっちゅうのもこれからどんどん醸し出されてくるのではないかな、と思っている。
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