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2019.9.16 東京03 第21回単独公演「人間味風」@福岡ももちパレス

2回目となる東京03単独ライブの生観劇。全国ツアーは10年目、当然の大盛況で迎えた福岡3公演の千秋楽。本筋の内容も当然充実していたのだけど、本人たちがアフタートークで「ツアー全部の千秋楽みたいだった」と語るほど、思いっきり暴れまくっており(主に飯塚さんのしつこく同じところを繰り返す癖とバイオレンスさによるもの)、従来の枠組を飛び越えた興奮度の高いステージだった。やり過ぎない程よいアドリブが決まる気持ち良さったら!

人間関係の違和感や何とも言い難いあの人のあの感じにフォーカスを当て、過不足なく拡大して笑いに変えるという東京03が確立したコントの手法。公演を重ねる度に洗練と挑戦を継続して、絶妙なバランスで完成させていることに感服してしまう。今回も1本目から、およそお笑い芸人がやるとは思えない長尺の通常会話に加えて、静寂をも厭わない長い"間"(トイレに行く、というシチュエーションで生まれた時間なのだがそれを実際にトイレにいったかのような尺でやるというのが驚異的なのだ)からの、ひと叫び目で笑いの大爆発を巻き起こす角ちゃんという、見事な03メソッドが炸裂していた。

加えて、パブリックイメージを逸脱したコントも多かった。3本目のネタ「満を持して」では、展開という展開は1つのみでそこからは1種類の悪ノリを永遠に続けていくものだったし、4本目の「余計な感情」では状況設定がそのままメタ的に東京03の稽古風景を描いているようで楽しかった。そして6本目「浮気相手と」では、コントの余白をいいことに飯塚さんが感情移入しすぎてマジで角ちゃんにムカつくというアクシデントが。「救世主」のコント以来に本気でイラっときた、って言ってたなぁ。あの状況でビンタを避けられたら確かにね!笑 そして取り残されていた豊美もまた最高だった。

前回の席はかなり後ろのほうだったけれど、今回は9列目で観れたのも良かった。ステージから3人の表情もばっちりみえて、つくづく角田晃広とは顔と声のコメディアンなのだなぁと実感。そして今日は最後になぜかアルファルファのコントも観れたし、大満足。また来年も観に行けるといいなぁ。

あ、あと帰りの地下鉄で、職場の仲良い先輩と、自分の同期でめちゃくちゃ仲悪いやつが一緒になってやってくるという、何とも淀んだ空気の流れるシチュエーションが巻き起こって。東京03のライブ後に、こんな東京03すぎる状況に自分が置かれることになるとは、、と自分の引きの良さ(悪さ)に戦慄しました。これを笑いに変えるようになれば僕も角ちゃんなんだろうなぁ。

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