2019年1月の色々(GOING UNDER GROUND/TEAM SHACHI/n b i r/たこやきレインボー/ラバーガール/チワワちゃん)
1.18 GOING UNDER GROUND「ALL TIME BEST TOUR 〜20th STORY+LOVE+SONG〜」@福岡DRUM Be-1
2019年に入って初めて観たバンドのライブ。チャンスが合わないまま、5年ほど観れていなかったゴーイング。前回観たのは当時のドラマー丈さんの脱退が決定してからのツアーだったから、3ピースになってからは初めて観た。何といっても今回はオールタイムベストのツアー。頭から「ハートビート」「グラフティー」「STAND BY ME」の三段構えで"甘酸っぱ死"を誘ってくる。お客さんたちもそれぞれがそれぞれに重ねるシーンがあるのだろう。各自が噛み締め、口ずさみ続ける独りカラオケ状態がそのまま会場全体の熱をぐーっと引き上げていて堪らなかった。
ドラマのEDで「ランブル」が松岡茉優によって歌われたり、Homecomingsの福富優樹が日本語詞で1番良いのはゴーイングだと発言していたり、ナードマグネットやMINT mate boxが楽曲をカバーしたり、エバーグリーンなままあらゆる時代の青春風景と接続し続けながら、今もなお新しい枝葉を増やし、"それぞれ違うストーリー"を展開させていく名曲たちの力を思い知るワンマンだった。しかしそんな青々しい曲たちの間に挟まれるMCが、厄年のことや健康のことだってのがもうね!すごく真っ当に生活してる男たちだなぁと。1番最後にやった「東京」という曲が大好きになった。今まであんまりピンときてなかったけど。ゴーイングにも大人になってこそ良さが分かる曲があったんだな。
1.19 TEAM SHACHI「全国全速前進FREE EVENT TOUR 2019」@天神コア屋上
改名後、怒涛のようにフリーイベントツアーをやり始めたTEAM SHACHI。今まで握手会とか2ショット会を福岡とか地方では全然やらなくて、こういう場で観る機会が全然なかったのだけど、あくまで今回は新人アイドルということで。開演15分前まで天神コアの前で宣伝しまくっててさすがにもっとスンとしてていいのよ、と思ったのだけどこれが今の戦い方なんだなぁと。普段は思想強めのスピーチとか、答えたら必ず金銭を要求される中東女性のアンケートとかが繰り広げられているカオスな天神駅前に爽やかな風が吹いていた。
ライブは、2月リリース予定の1st音源「TEAM SHACHI」からが大半。中でも「Hello,TEAM SHACHI」という他己紹介ラップソングが素晴らしかった。誰かが誰かを愛で紹介し合うという関係性がショーアップされるの、好き~。歌詞がここに掲載されているので、読んで身悶えて頂きたい。ラップのフロウがそれぞれ違うテイストなのもユニークだった、情報量もそうだし、ラップじゃないとできない遊びが沢山。あと、菜緒ちゃん紹介のところの<ほんと龍の血流れてるんじゃな~い?>は、「乙女受験戦争」の<ちょっと腑抜けるんじゃな~い?>っぽかったり、過去曲からの引用も楽しい。
1.19 n b i r@福岡Early Believers(揺らぎ、sayonarablue、クレナズム、Faded old city、aint)
ドープめなインディーイベント。どのバンドも徹底された美学を持ったとても良い5組だった。1組目のクレナズムとか、初見だったけどCD買っちゃったもん。掻き鳴らしすぎなギターとたっぷりしたビート、そこに溶け出す艶っぽい歌声。ざっくり言えば、初期きのこ帝国×スローテンポな曲の時のtricot的な。まだ結成半年とは思えない程に引き込む力があった。
宮崎のエレクトロバンド、sayonarablueだけは前にライブを観たことがあって。相変わらず曲が良い、スケールがこの小さな地方のライブハウスで留まっていない。黙々と踊り、凛とした気持ちになれる。ボーカルのウツモトさんの声は、すごくアンニュイでとてもフラット。だからダンスミュージックなんだけどホッとできる部分もある。新曲「elude」もよかった、MVも素晴らしいし。宮崎の田園風景、ドローンで撮るとこんなにイケてるんかと。
トリはfrom滋賀の揺らぎ。これを機会にアルバムを聴いてみたのだけど、強烈だった。音が狂暴すぎる。怯えながら耳栓もバッチリで観たのだけど、間違いなく、今までの人生で見てきたどのライブよりも音がデカかった。でも、轟音に包まれているような気分にだんだんなって、とても心地よかった。本能的なところに訴えかけてくるノイズ。みらこさんの淡く透き通る歌声は、破滅的な世界に降り注ぐ天啓のようだった。なんかわかんないけど、ありがてぇ、、ってなった。やはりシューゲイザーにはヒーリング効果ありますね。
1.26 たこやきレインボー 3rd AL「軟体的なボヤージュ」リリースイベント@HMV&BOOKS HAKATA
福岡の屋内イベントスペース、博多駅だとタワレコとかこのHMV、天神だとタワレコとかソラリアプラザとかあるのだけど、どこもだいたいアイドルイベントでの大声コールとかが禁止されてて笑。故に、試行錯誤の結果として全ての合いの手を手拍子で表現するという技法が編み出されたのだけど、これがとても面白い。タモリさんの、足踏みで言葉を表現するアレを思い出す。
スタダの関西組ってわけですから、デビュー時からもうワイワイガヤガヤとしたナニワナニワした曲を沢山歌ってきたの彼女たちだけど、3rdアルバムしてその傾向はめちゃくちゃ薄まっていた。ストレートな歌モノばかり。1曲目に歌った「疾風」という曲は、その最たるもの。軽やかなピアノとバンド演奏のドライブ感が心地よい。たこやきレインボーって名前のグループがまさかこういう王道な面を伸ばし始めるとは思わなかった。俄然、アルバムへの期待が高まった。
1.26 ラバーガール LIVE「お前ら愛してるぜ」@福岡・イムズホール
去年の夏ぶりの全国ツアー。オール新ネタのいわゆる"単独"でツアーを回るのは初。人力舎には東京03という全国ツアーで稼ぎまくる偉大なる先駆者がいるので、こういうの思い切った興行を組みやすいのかな。この日も大盛況。きっと今後も恒例になると思う。なってくれ。
トーンはどれも近いのに、笑わせる手数は様々というのがラバーガールの特性だろうけど、最近のネタは時代性みたいなのも投影され始めてなお楽しい。とはいえ、結局のところ2人が親友的な設定でイチャつくコントが1番良い。飛永さんの誘い笑いツッコミ、ズルいよなぁ。あと、テレビでお馴染みの店員:飛永/客:大水という設定のコントが新たなフェーズに突入していた。客に気付かせるタイプのボケがあって、コントの外側の世界にタッチしてくるってラバーガールにしては珍しい気が。オープニングコントもそんなんだったしな。
1.29 チワワちゃん
これはなかなか疲れる映画だった、、、前半は、目まぐるしいカット割、画質も撮り方も統一することなく性急に繋ぎ合わせた映像と、台詞よりもとりあえず踊ろうぜとばかりに爆音で鳴り続けるEDM、これホントに2時間観るんスか、とヘロヘロになりそうな乱痴気騒ぎが画面いっぱいに映し出される。BiSHの「MONSTERS」「本当本気」のMVで知られる二宮健監督ゆえ、音楽と共にバツバツ切り替わってく画の演出は抜群、しかしまぁそれでも過剰すぎる、、、とは思った。
しかし後半、その酔狂さが滑稽に思えてくるほどに、物語というか登場人物たちの生命力がみるみる萎れていく。それはまぁ簡単に言えば"大人になっていく"ということなのだろうけど、その痛々しさの描き出し方が冴えすぎている。この冷たい感触のための前半か、、と思うとゾッとする。極彩色の退廃。物語の中心となるチワワちゃんを演じる吉田志織さんという女優、もうホントにチワワちゃんそのもにしか見えないというか。さとう珠緒×miwaみたいなルックスが、いかにも凡百なインスタグラマー、幾億といる読モ的な軽薄な佇まいなのだけど、数奇な因果が集約していくことにも物凄く納得できる、というか納得させてくる。知らぬ間に、自分の抱えた空洞へと飲み込まれていく性。それをあの軽そうな笑顔で表現するという、異常な素質を持った女優だった。
エンディングテーマのHave a nice day!「僕らの時代」には心洗われた。これがあるのとないのとでは救いの度合いが違うはず。死んだら終わりだよ、と突き放す視点を持ちながらも、忘れるまでは終わらないでしょ、と微笑みかけてもいた。僕はずっと傍観者でいるしかなかった映画だけど、それでも大きな虚無と少しの優しさを与えてくれる作品だった。
年を明けて、福岡もとても寒く、朝はもうなんか仕事とか全て投げ出してどこかに失踪でもしようかなと思うくらい鬱々とする日もあるけれど、やはりポップカルチャーが心を救ってくれているなぁと。今年も何卒。トップ画は、天神親不孝通りにある不気味な喫茶店「獏」にあった、獏弁当というメニュー。カフェに弁当は何ぞやと思ったら、オシャレ鍋に敷き詰められた生姜焼き弁当が出てきてメチャ面白かった。
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