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2021年5月の記事一覧
2021年4月に観た映画(ゾッキ/JUNK HEAD/明日への地図を探して/隔たる世界の2人)
ゾッキ
「音楽」の大橋裕之による原作マンガを、竹中直人、山田孝之、齊藤工の3監督で映画化。地方都市を舞台に、何となく閉塞していて、どうしたって生きるのがちょっと難しそうな人々の群像劇である。3人がそれぞれ撮ったおよそ6作品をゆるやかに繋いで2時間の作品にまとめており、話を一括で届ける強さはないのだけど、まったりとしたさざ波を眺めるようなオフビートなリズムが気持ち良かった。2000年代のゆるいコメ
"ケリをつけない"という救い~「くれなずめ」と松居大悟が描く曖昧さ
5月12日に公開になった松居大悟監督の最新作「くれなずめ」が素晴らしかった。高校時代の帰宅部仲間6人が、同級生の結婚式のために5年ぶりに集まり、余興でダンスをする。しかしダダすべり、意気消沈のまま二次会を待っているその間。回想と夕暮れの時間が重なりながら進んでいく映画だ。出演は成田凌、高良健吾、若葉竜也、浜野謙太、藤原季節、目次立樹、ほか。
(ここからは予告編で明かされていることではあるけど敏感
NetflixでSFを観ている②(スペース・スウィーパーズ/月影の下で/アンブレラ・アカデミー/メッセージ)
スペース・スウィーパーズ
「お嬢さん」でお馴染みのキム・テリが宇宙船の船長を演じるっつーんだからそりゃ観るしかなかった。韓国では初となる宇宙系SF映画らしい。そんな記念碑的一作に相応しい、王道を痛快にぶっ駆け抜けるヒロイックな映画だった。"訳アリで集まった寄せ集めチーム"でギャング系・盗賊系の野蛮なノリというベタな質感がずっと恥ずかしくないのは、圧倒的な画力と小気味いい演出力があってこそ。ソン・
「街の上で」「愛がなんだ」......今泉力哉監督作品に息づく登場人物たちの歌声[Real Sound寄稿記事]
Real Soundに37回目の寄稿をしました。今回はかなり変化球な題材。今泉力哉監督の『街の上で』に登場する「チーズケーキの唄」、『愛がなんだ』に登場する「塚越すみれdisラップ」を通して映画を語るという内容です。
最初題材を貰った時は、これをReal Sound音楽部の記事として仕上げれるか?という気持ちもあったのだけど、最終的には音楽の持つ演出力みたいなのを再認識するような内容になったかと