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2022.11 箒論
2022.11.16 呪具としての箒
昔の日本の家はいろんな部屋に箒が置いてあった。理由が分かる気がする。すぐに汚れを取りたかった、払いたかった、穢れを落としたかった。ここに、物理的な掃除道具以上に、呪具としての箒の意義がある。(Cf. 『まよけの民俗誌(斎藤たま)』、『明治人の作法(横山 験也)』)
2022.11.22 塵を払い、邪気を祓う昔の家:不便益論的見直し
家の中に髪の毛やホコリなどのゴミが溜まっていくと、悪い気も溜まっていく。これを一掃するのが掃除であって、今の家の作りとかは、その一掃がしづらくなっている。
掃除機では、物足りない。掃除機は掃き出すのではなく吸い込んでいく。つまり、溜め込んでいくから、物理的な次元(三次元)を綺麗にできるが、それ以上の次元の払い・清めの役割は薄い、もしくは無いのではないか。とは言え、掃除機でも一定にすっきりはする。
箒の方がささっと掃き出せるから便利で、しかも昔だと自然に還って行かないモノ(物質)が無かったから(日本の工芸的な暮らしは、すべて自然由来の物で作られていたから)、ただ外に掃き出して行けばよかっただけである。この意味においては、昔の生活の方が便利なんじゃないか。